2023年05月17日
5月14日(日) 北斗毛無山(登山道整備①-2:倒木処理など)
当ブログ前記事の北斗市・毛無山(750.4m、通称:北斗毛無山)での丸木橋補修報告に続いて、今回は頂上までの登山道点検(倒木処理など)の様子を紹介します。こちらの参加は8名。
毛無山登山口近くの国道227号線路側帯駐車場を8時23分に出発。檜沢の滝に向かう登山道を少し入って、前日に補修したトラバース道の様子を確認した。途中で、萼片全面が緑色になったミドリニリンソウ(緑二輪草)を見つけた。
分岐に戻って旧道を上がる。尾根斜面のトラバース道に太い倒木が被さっており、くぐる時に頭をぶつけそうな鋭い枝を切り落とした。
ひっそりと咲くヒトリシズカ(一人静)。
五合目の大石の沼に到着して休憩をとる。周囲のブナやナナカマドなど、木々の葉が色濃くなっている。
沼の畔に咲いていた、可愛らしいミズバショウ(水芭蕉)。
五合目を過ぎると、たくさんのシラネアオイ(白根葵)が出迎えてくれた。中には、一株から双子の花(花弁に見えるが、実は蕚(がく)片)を付けた個体もあった。
五合目上部(C500付近)で、登山道に被っていた千島笹などを刈り払いながら進む。背後の山は、北斗市の最高峰である二股岳(825.6m)。
道端にはたくさんのスミレが咲いていた。この一群は、花の色はやや赤みがかった淡紫色、距が白いのでオオタチツボスミレ(大立坪菫)か。
六合目相当(C530付近)でも、登山道に被さる笹や蕗を刈り払う。背後は北海道駒ヶ岳(1131m)。
登山道の本格的な刈り払いは2020年から6月下旬~7月上旬に行っているので、成長期に陽当たりが良くなったためか、C550付近は「シラネアオイ・ロード」になっている。ブーケのような群生も。
その中に、5枚の蕚片を持つ個体を見つけた。
こちらは、端正な顔立ちのキクザキイチゲ(菊咲一華)。
七合目付近(C600付近)は、オオバキスミレ(大葉黄菫)の群生地になっている。
C610~C620のトラバース道は遅くまで雪が残るため、エゾエンゴサク(蝦夷延胡索)が一面に咲き誇っていた。
雪融けの影響で斜めに傾いだ登山道は、雨などで濡れると滑りやすい。少し平らに削って、ステップも付けた。
C630付近から、左に二股岳、右に木地挽高原、奥に北海道駒ヶ岳の展望が得られる。
一株だけ見かけたカタクリ(片栗)の花。
八合目相当(C640)のコルに突きあげる谷には、まだ雪が残っていた。
コルのすぐ上部で、以前からあった太い倒木の上に、枝を広げたブナの倒木が新たに被さっていた。一部の枝は既に切りとられてピンクテープが付けられていたが、太い幹はそのままにして、全員が手鋸で邪魔な枝を切り落とした。今回の倒木処理で、最大の作業になった。
頂上台地の一角に上がると、ブナの根元にエゾイチゲ(蝦夷一華)が咲いていた。
登山道の苔むした倒木の脇に伸び出していたのは、ザゼンソウ(座禅草)の葉。
頂上が見えてきた。直下の雪崩斜面に、僅かながら雪が残っている。頂上台地の登山道は笹被りが少なく、歩きやすい。
12時25分、頂上に到着。駒ヶ岳を背景に、山名標識を囲んで全体集合写真を撮る。
夕方から雨が降り出す予想であったが、昼頃はまだ青空が広がって、展望も効いた。北東方向に、木地挽高原と北海道駒ヶ岳を望む。駒ヶ岳の後方には、太平洋上の海霧が雲海状に広がっていた。
北方には左から、二股岳、通称・四九郎岳(三等三角点、点名:三九郎岳)、通称・五九郎岳、弥五兵衛岳と、すべての山名に漢数字が付く。
北西方向には、二つの三角形の山の間に、特徴ある姿の山が見えていた。直線距離で17.5km離れた狗神岳と同定した。手前の山は、右が通称・中二股山(三等三角点、点名:中二股川)、左が792峰。
12時55分に下山を開始。旧道の下山途中で、故・斎藤浩敏さんの遭難慰霊地まで往復した。最近、どなたかが慰霊に見えられたようで、はっきりとした足跡が付いていた。
15時ちょうど、国道227号線路側帯の駐車場に到着。ほぼ同時に、雨がポツポツと降り出してきた。八合目相当で大きな倒木を処理するなど、当初予定の作業を終えることができた。
初夏の毛無山は、まだまだ多くの種類の山野草が迎えてくれそうです。安全に留意されて、山野草観察と展望を楽しんでください。
次回の登山道整備(笹などの刈り払い)は、6月下旬に予定しています。
毛無山登山口近くの国道227号線路側帯駐車場を8時23分に出発。檜沢の滝に向かう登山道を少し入って、前日に補修したトラバース道の様子を確認した。途中で、萼片全面が緑色になったミドリニリンソウ(緑二輪草)を見つけた。
分岐に戻って旧道を上がる。尾根斜面のトラバース道に太い倒木が被さっており、くぐる時に頭をぶつけそうな鋭い枝を切り落とした。
ひっそりと咲くヒトリシズカ(一人静)。
五合目の大石の沼に到着して休憩をとる。周囲のブナやナナカマドなど、木々の葉が色濃くなっている。
沼の畔に咲いていた、可愛らしいミズバショウ(水芭蕉)。
五合目を過ぎると、たくさんのシラネアオイ(白根葵)が出迎えてくれた。中には、一株から双子の花(花弁に見えるが、実は蕚(がく)片)を付けた個体もあった。
五合目上部(C500付近)で、登山道に被っていた千島笹などを刈り払いながら進む。背後の山は、北斗市の最高峰である二股岳(825.6m)。
道端にはたくさんのスミレが咲いていた。この一群は、花の色はやや赤みがかった淡紫色、距が白いのでオオタチツボスミレ(大立坪菫)か。
六合目相当(C530付近)でも、登山道に被さる笹や蕗を刈り払う。背後は北海道駒ヶ岳(1131m)。
登山道の本格的な刈り払いは2020年から6月下旬~7月上旬に行っているので、成長期に陽当たりが良くなったためか、C550付近は「シラネアオイ・ロード」になっている。ブーケのような群生も。
その中に、5枚の蕚片を持つ個体を見つけた。
こちらは、端正な顔立ちのキクザキイチゲ(菊咲一華)。
七合目付近(C600付近)は、オオバキスミレ(大葉黄菫)の群生地になっている。
C610~C620のトラバース道は遅くまで雪が残るため、エゾエンゴサク(蝦夷延胡索)が一面に咲き誇っていた。
雪融けの影響で斜めに傾いだ登山道は、雨などで濡れると滑りやすい。少し平らに削って、ステップも付けた。
C630付近から、左に二股岳、右に木地挽高原、奥に北海道駒ヶ岳の展望が得られる。
一株だけ見かけたカタクリ(片栗)の花。
八合目相当(C640)のコルに突きあげる谷には、まだ雪が残っていた。
コルのすぐ上部で、以前からあった太い倒木の上に、枝を広げたブナの倒木が新たに被さっていた。一部の枝は既に切りとられてピンクテープが付けられていたが、太い幹はそのままにして、全員が手鋸で邪魔な枝を切り落とした。今回の倒木処理で、最大の作業になった。
頂上台地の一角に上がると、ブナの根元にエゾイチゲ(蝦夷一華)が咲いていた。
登山道の苔むした倒木の脇に伸び出していたのは、ザゼンソウ(座禅草)の葉。
頂上が見えてきた。直下の雪崩斜面に、僅かながら雪が残っている。頂上台地の登山道は笹被りが少なく、歩きやすい。
12時25分、頂上に到着。駒ヶ岳を背景に、山名標識を囲んで全体集合写真を撮る。
夕方から雨が降り出す予想であったが、昼頃はまだ青空が広がって、展望も効いた。北東方向に、木地挽高原と北海道駒ヶ岳を望む。駒ヶ岳の後方には、太平洋上の海霧が雲海状に広がっていた。
北方には左から、二股岳、通称・四九郎岳(三等三角点、点名:三九郎岳)、通称・五九郎岳、弥五兵衛岳と、すべての山名に漢数字が付く。
北西方向には、二つの三角形の山の間に、特徴ある姿の山が見えていた。直線距離で17.5km離れた狗神岳と同定した。手前の山は、右が通称・中二股山(三等三角点、点名:中二股川)、左が792峰。
12時55分に下山を開始。旧道の下山途中で、故・斎藤浩敏さんの遭難慰霊地まで往復した。最近、どなたかが慰霊に見えられたようで、はっきりとした足跡が付いていた。
15時ちょうど、国道227号線路側帯の駐車場に到着。ほぼ同時に、雨がポツポツと降り出してきた。八合目相当で大きな倒木を処理するなど、当初予定の作業を終えることができた。
初夏の毛無山は、まだまだ多くの種類の山野草が迎えてくれそうです。安全に留意されて、山野草観察と展望を楽しんでください。
次回の登山道整備(笹などの刈り払い)は、6月下旬に予定しています。