2021年10月26日
10月24日(日) 乙部岳
乙部岳(1016.9m)は渡島半島の中央、乙部町・厚沢部町境に位置した千メートル峰で、秋は道南屈指の黄葉・紅葉で彩られる。当クラブでは、この3年間は10月下旬に訪れている。
今回の頂上付近は12m/秒前後の強風と4~5℃止まりの低温、及び積雪が予想されたため、防寒・防風・積雪対策(軽アイゼン)を講じた。しかし、意外と風は強くならず、陽だまりでは暖かささえ感じられた。参加は17人。
沢コース登山口近くの駐車場に6台を停め、準備を整える。青空も見えるが雲が多く、流れが速かった。駐車場を7時45分に出発。

始めは道南らしい杉林を進むが、最初の渡渉を終えて「行者洞」を過ぎた辺りから北側斜面の岩壁・岩峰と紅葉・黄葉が、次々と美しい調和を見せてくれる。



二回目の渡渉。滑りやすいので手を付いて慎重に…。

陽が射すと、眩しいほどの黄葉に包まれる。

右股からの小さな滝に別れを告げて、小尾根に取り付く。ここから主稜線まで、標高差430mほどの胸突き八丁が控えている。

足元には沢山の赤い実が…。ツルアリドオシだった。

右側には、九郎岳(969.8m)から南西に続いている主稜線上のシャープな姿の868mピークが見えてきた。

主稜線に近づくと、上方に顕著な岩峰「天狗岩」が見えてきて、少しほっとする(この岩峰を、勝手に「ローソク岩」と呼んでいた)。

「天狗岩」まで登ると、登山道の傾斜はやや緩くなってくる。

振り返ると、谷中の黄葉や日本海を背景に、ナナカマドの赤い実が光っている。



笹原のダケカンバ帯になると、主稜線は近い。

主稜線に飛び出すと、眼前(東方向)には岳の沢を埋める黄葉とともに、遠く駒ヶ岳の双耳峰、やや手前に狗神岳(899.5m)が出迎えてくれた。

左手は主稜線上の1010mピーク。右端に見える円錐形のピークは鍋岳(928.1m)。

1010mピークを登る。道は笹刈りされて、歩きやすい。

1010mピークに立つと、目の前に国交省レーダ雨雪量観測所のドームを載せた乙部岳の本峰が見える。ドームは改修工事中であった(日曜日は作業なし)。

尾根コースと合流後、頂上まですっきりした稜線が続く。雪崩斜面となっている右手(東方向)は眺めが良く、岳の沢の黄葉や遠く駒ヶ岳、横津岳なども望める。

岳の沢の黄葉と、右手遠くになだらかな横津岳(1167m)。

清水川流域(南東方向)。

最後の登り。

12時20分、方向指示盤がある頂上に到着。ランチタイムのあと、山名標識を囲んで恒例の全体集合写真を撮る。マスクとサングラスで、「誰が誰だか分からない」との声も…。マスクに名前を書くようにしようか。

12時55分、頂上を発って尾根コースを下る。コース上部から、北西方向の景観をどうぞ。最初に雪を被った遊楽部岳(1277m)。その手前、右側が垂直に切れ落ちているのは雄鉾岳(999.5m)。

中央で岩塔群を立ち上げる山は、沖沢山(951.8m)。
![同じく沖沢山[951.8m] 同じく沖沢山[951.8m]](//img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20211024-Z1%E4%B9%99%E9%83%A8%E5%B2%B3k%E5%90%8C%E3%81%98%E3%81%8F%E6%B2%96%E6%B2%A2%E5%B1%B1%5B951.8m%5Dk.jpg)
そして、砂蘭部岳(984.1m)と、手前に岩をまとう小鉾岳(791.7m)。
![同じく砂蘭部岳[984.1m]と手前に小鉾岳[791.7m] 同じく砂蘭部岳[984.1m]と手前に小鉾岳[791.7m]](//img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20211024-Z2%E4%B9%99%E9%83%A8%E5%B2%B3k%E5%90%8C%E3%81%98%E3%81%8F%E7%A0%82%E8%98%AD%E9%83%A8%E5%B2%B3%5B984.1m%5D%E3%81%A8%E6%89%8B%E5%89%8D%E3%81%AB%E5%B0%8F%E9%89%BE%E5%B2%B3%5B791.7m%5Dk.jpg)
これから辿る尾根コース上の小ピークを俯瞰する。

小ピークを過ぎたやや平坦なブナ林を、落ち葉を踏みしめて快適に進む。

九郎嶽神社奥宮への分岐がある613mピークを過ぎると、急な下りの途中に「OKサイン」のブナが立っている。西に傾いてきた陽光を透かすブナの黄葉が素晴らしい。


下山口に近づいたころ、谷の中の笹原に映えるハウチワカエデの紅葉が印象的だった。

尾根コース登山口の鳥居に降り立って林道を450mほど歩き、15時45分、沢コース登山口近くの駐車場に到着。
簡単に挨拶を済ませ、車を連ねて道の駅「あっさぶ」に向かう。ここで全車到着を確認して解散。車ごとに買い物などを済ませて帰函した。
予想していたよりも快適な天候に恵まれて、大展望と色彩豊かな秋山を堪能することができた
登山道は笹がきれいに刈られており、快適に歩くことができた。笹刈りをされた方々に感謝します。
今回の頂上付近は12m/秒前後の強風と4~5℃止まりの低温、及び積雪が予想されたため、防寒・防風・積雪対策(軽アイゼン)を講じた。しかし、意外と風は強くならず、陽だまりでは暖かささえ感じられた。参加は17人。
沢コース登山口近くの駐車場に6台を停め、準備を整える。青空も見えるが雲が多く、流れが速かった。駐車場を7時45分に出発。

始めは道南らしい杉林を進むが、最初の渡渉を終えて「行者洞」を過ぎた辺りから北側斜面の岩壁・岩峰と紅葉・黄葉が、次々と美しい調和を見せてくれる。



二回目の渡渉。滑りやすいので手を付いて慎重に…。

陽が射すと、眩しいほどの黄葉に包まれる。

右股からの小さな滝に別れを告げて、小尾根に取り付く。ここから主稜線まで、標高差430mほどの胸突き八丁が控えている。

足元には沢山の赤い実が…。ツルアリドオシだった。

右側には、九郎岳(969.8m)から南西に続いている主稜線上のシャープな姿の868mピークが見えてきた。

主稜線に近づくと、上方に顕著な岩峰「天狗岩」が見えてきて、少しほっとする(この岩峰を、勝手に「ローソク岩」と呼んでいた)。

「天狗岩」まで登ると、登山道の傾斜はやや緩くなってくる。

振り返ると、谷中の黄葉や日本海を背景に、ナナカマドの赤い実が光っている。



笹原のダケカンバ帯になると、主稜線は近い。

主稜線に飛び出すと、眼前(東方向)には岳の沢を埋める黄葉とともに、遠く駒ヶ岳の双耳峰、やや手前に狗神岳(899.5m)が出迎えてくれた。

左手は主稜線上の1010mピーク。右端に見える円錐形のピークは鍋岳(928.1m)。

1010mピークを登る。道は笹刈りされて、歩きやすい。

1010mピークに立つと、目の前に国交省レーダ雨雪量観測所のドームを載せた乙部岳の本峰が見える。ドームは改修工事中であった(日曜日は作業なし)。

尾根コースと合流後、頂上まですっきりした稜線が続く。雪崩斜面となっている右手(東方向)は眺めが良く、岳の沢の黄葉や遠く駒ヶ岳、横津岳なども望める。

岳の沢の黄葉と、右手遠くになだらかな横津岳(1167m)。

清水川流域(南東方向)。

最後の登り。

12時20分、方向指示盤がある頂上に到着。ランチタイムのあと、山名標識を囲んで恒例の全体集合写真を撮る。マスクとサングラスで、「誰が誰だか分からない」との声も…。マスクに名前を書くようにしようか。

12時55分、頂上を発って尾根コースを下る。コース上部から、北西方向の景観をどうぞ。最初に雪を被った遊楽部岳(1277m)。その手前、右側が垂直に切れ落ちているのは雄鉾岳(999.5m)。

中央で岩塔群を立ち上げる山は、沖沢山(951.8m)。
![同じく沖沢山[951.8m] 同じく沖沢山[951.8m]](http://img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20211024-Z1%E4%B9%99%E9%83%A8%E5%B2%B3k%E5%90%8C%E3%81%98%E3%81%8F%E6%B2%96%E6%B2%A2%E5%B1%B1%5B951.8m%5Dk.jpg)
そして、砂蘭部岳(984.1m)と、手前に岩をまとう小鉾岳(791.7m)。
![同じく砂蘭部岳[984.1m]と手前に小鉾岳[791.7m] 同じく砂蘭部岳[984.1m]と手前に小鉾岳[791.7m]](http://img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20211024-Z2%E4%B9%99%E9%83%A8%E5%B2%B3k%E5%90%8C%E3%81%98%E3%81%8F%E7%A0%82%E8%98%AD%E9%83%A8%E5%B2%B3%5B984.1m%5D%E3%81%A8%E6%89%8B%E5%89%8D%E3%81%AB%E5%B0%8F%E9%89%BE%E5%B2%B3%5B791.7m%5Dk.jpg)
これから辿る尾根コース上の小ピークを俯瞰する。

小ピークを過ぎたやや平坦なブナ林を、落ち葉を踏みしめて快適に進む。

九郎嶽神社奥宮への分岐がある613mピークを過ぎると、急な下りの途中に「OKサイン」のブナが立っている。西に傾いてきた陽光を透かすブナの黄葉が素晴らしい。


下山口に近づいたころ、谷の中の笹原に映えるハウチワカエデの紅葉が印象的だった。

尾根コース登山口の鳥居に降り立って林道を450mほど歩き、15時45分、沢コース登山口近くの駐車場に到着。
簡単に挨拶を済ませ、車を連ねて道の駅「あっさぶ」に向かう。ここで全車到着を確認して解散。車ごとに買い物などを済ませて帰函した。
予想していたよりも快適な天候に恵まれて、大展望と色彩豊かな秋山を堪能することができた
登山道は笹がきれいに刈られており、快適に歩くことができた。笹刈りをされた方々に感謝します。
2021年10月12日
10月10日(日) 目国内岳(転じて「大人の遠足」)
コロナ禍の緊急事態宣言解除もあり、久し振りに函館から3時間のドライブを要するニセコ山系西部・目国内岳(1220m)を訪れようと企画した。山行のテーマは言うまでもなく紅葉鑑賞と展望(山座同定)で、錦繍の秋にどっぷりと浸る目的であった。参加は12名。
新見峠の駐車場には先客の車が2台。一足早く3人が出発していった。我が一行は、8時10分に駐車場を出発、登山届に記帳して登山道を辿る。会友のImさんと奥様も駐車場に到着され、少し離れて同行された。

さっそく現れた秋の気配をどうぞ。先ず、ハウチワカエデの紅葉。

ナナカマドの実。

古木のダケカンバのアーチを潜る。俗世界から神領域に入る関所のようにも思える。

出発から30分。強い風に対応して着こんだアウターウエアを調整する。


四合目あたりから振り返ったニセコ山系のシャクナゲ岳方面。C950から上部は、雲が被ってきた。

9時3分、間もなく前目国内岳(980.5m)の頂上に到着する。

強い風と見通しが効かない前目国内岳の頂上で、全体集合写真を撮る。


この先は風が更に強まって吹きさらしとなるうえ、天候の回復が見込めないことから、リーダーの提案とメンバーの同意により、ここから引き返すことにした。少し下がって雲の底から抜けると、近場の山々を望むことができた。南東に昆布岳(中、1044.9m)と有珠山(左奥、733m)。
![昆布岳[中]と有珠山[左奥] 昆布岳[中]と有珠山[左奥]](//img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20211010-K%E7%9B%AE%E5%9B%BD%E5%86%85%E5%B2%B3k%E6%98%86%E5%B8%83%E5%B2%B3%5B%E4%B8%AD%5D%E3%81%A8%E6%9C%89%E7%8F%A0%E5%B1%B1%5B%E5%B7%A6%E5%A5%A5%5Dk.jpg)
東にシャクナゲ岳(右)と白樺山(左)。
![シャクナゲ岳[右]と白樺山[左] シャクナゲ岳[右]と白樺山[左]](//img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20211010-L%E7%9B%AE%E5%9B%BD%E5%86%85%E5%B2%B3k%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%82%AF%E3%83%8A%E3%82%B2%E5%B2%B3%5B%E5%8F%B3%5D%E3%81%A8%E7%99%BD%E6%A8%BA%E5%B1%B1%5B%E5%B7%A6%5Dk.jpg)
復路の途中で見かけた秋の雰囲気。小灌木の紅葉はオオカメノキか?
![小灌木の紅葉[オオカメノキ?] 小灌木の紅葉[オオカメノキ?]](//img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20211010-M%E7%9B%AE%E5%9B%BD%E5%86%85%E5%B2%B3k%E5%B0%8F%E7%81%8C%E6%9C%A8%E3%81%AE%E7%B4%85%E8%91%89%5B%E3%82%AA%E3%82%AA%E3%82%AB%E3%83%A1%E3%83%8E%E3%82%AD%EF%BC%9F%5Dk.jpg)
三合目の標識は、登りのときにHtさんがやや遠くから「三八一〇円」に見えたとのこと。

下山路の正面に聳えるシャクナゲ岳(1074m)。被る雲の底は、高さ1000mくらいか。

たわわに実ったナナカマドの赤い実。

マイヅルソウの透明感ある赤い実(ピンボケで恐縮)。

登山口近くから眺めた、新見峠の谷を挟んだ白樺山(954m)の斜面。その名の通り、白樺の白い木肌が美しい。

いま一度、ハウチワカエデの紅葉をどうぞ。

10時に新見峠駐車場に到着し、「大人の遠足」として神仙沼レストハウスに向かう。そこから仰ぐと、巻雲は多いが青空も望める秋空であった。


大勢の観光客に交じって、神仙沼までの遠足とする。途中で偶然、当クラブ会員Fmさんのご一家とすれ違う。お互いにビックリ。観光客であふれる神仙沼テラスを離れ、大谷地方面に向かう人通りのごく少ない枝道の木道、秋の雰囲気の下でのんびりとランチタイム。

復路は神仙沼付近の湿原を巡るコースをとり、草もみじを味わう。チセヌプリ(1134.2m)も、標高約1000mから上は雲に隠れていた。



シベリア東部(アムール川中流域)を発達しながら東北東に進んだ低気圧によって、ニセコ山系でも南風が強くなり、山頂に雲がまとわりついてしまった。
強い風と見通しが効かないため前目国内岳で引き返したが、神仙沼逍遥を含めた「大人の遠足」は、紅葉もそこそこ鑑賞出来て、それなりに楽しく過ごすことができた。
現地で挨拶のあと解散し、車ごとに買い物を楽しむなど、ゆっくりと帰函した。
新見峠の駐車場には先客の車が2台。一足早く3人が出発していった。我が一行は、8時10分に駐車場を出発、登山届に記帳して登山道を辿る。会友のImさんと奥様も駐車場に到着され、少し離れて同行された。

さっそく現れた秋の気配をどうぞ。先ず、ハウチワカエデの紅葉。

ナナカマドの実。

古木のダケカンバのアーチを潜る。俗世界から神領域に入る関所のようにも思える。

出発から30分。強い風に対応して着こんだアウターウエアを調整する。


四合目あたりから振り返ったニセコ山系のシャクナゲ岳方面。C950から上部は、雲が被ってきた。

9時3分、間もなく前目国内岳(980.5m)の頂上に到着する。

強い風と見通しが効かない前目国内岳の頂上で、全体集合写真を撮る。


この先は風が更に強まって吹きさらしとなるうえ、天候の回復が見込めないことから、リーダーの提案とメンバーの同意により、ここから引き返すことにした。少し下がって雲の底から抜けると、近場の山々を望むことができた。南東に昆布岳(中、1044.9m)と有珠山(左奥、733m)。
![昆布岳[中]と有珠山[左奥] 昆布岳[中]と有珠山[左奥]](http://img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20211010-K%E7%9B%AE%E5%9B%BD%E5%86%85%E5%B2%B3k%E6%98%86%E5%B8%83%E5%B2%B3%5B%E4%B8%AD%5D%E3%81%A8%E6%9C%89%E7%8F%A0%E5%B1%B1%5B%E5%B7%A6%E5%A5%A5%5Dk.jpg)
東にシャクナゲ岳(右)と白樺山(左)。
![シャクナゲ岳[右]と白樺山[左] シャクナゲ岳[右]と白樺山[左]](http://img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20211010-L%E7%9B%AE%E5%9B%BD%E5%86%85%E5%B2%B3k%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%82%AF%E3%83%8A%E3%82%B2%E5%B2%B3%5B%E5%8F%B3%5D%E3%81%A8%E7%99%BD%E6%A8%BA%E5%B1%B1%5B%E5%B7%A6%5Dk.jpg)
復路の途中で見かけた秋の雰囲気。小灌木の紅葉はオオカメノキか?
![小灌木の紅葉[オオカメノキ?] 小灌木の紅葉[オオカメノキ?]](http://img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20211010-M%E7%9B%AE%E5%9B%BD%E5%86%85%E5%B2%B3k%E5%B0%8F%E7%81%8C%E6%9C%A8%E3%81%AE%E7%B4%85%E8%91%89%5B%E3%82%AA%E3%82%AA%E3%82%AB%E3%83%A1%E3%83%8E%E3%82%AD%EF%BC%9F%5Dk.jpg)
三合目の標識は、登りのときにHtさんがやや遠くから「三八一〇円」に見えたとのこと。

下山路の正面に聳えるシャクナゲ岳(1074m)。被る雲の底は、高さ1000mくらいか。

たわわに実ったナナカマドの赤い実。

マイヅルソウの透明感ある赤い実(ピンボケで恐縮)。

登山口近くから眺めた、新見峠の谷を挟んだ白樺山(954m)の斜面。その名の通り、白樺の白い木肌が美しい。

いま一度、ハウチワカエデの紅葉をどうぞ。

10時に新見峠駐車場に到着し、「大人の遠足」として神仙沼レストハウスに向かう。そこから仰ぐと、巻雲は多いが青空も望める秋空であった。


大勢の観光客に交じって、神仙沼までの遠足とする。途中で偶然、当クラブ会員Fmさんのご一家とすれ違う。お互いにビックリ。観光客であふれる神仙沼テラスを離れ、大谷地方面に向かう人通りのごく少ない枝道の木道、秋の雰囲気の下でのんびりとランチタイム。

復路は神仙沼付近の湿原を巡るコースをとり、草もみじを味わう。チセヌプリ(1134.2m)も、標高約1000mから上は雲に隠れていた。



シベリア東部(アムール川中流域)を発達しながら東北東に進んだ低気圧によって、ニセコ山系でも南風が強くなり、山頂に雲がまとわりついてしまった。
強い風と見通しが効かないため前目国内岳で引き返したが、神仙沼逍遥を含めた「大人の遠足」は、紅葉もそこそこ鑑賞出来て、それなりに楽しく過ごすことができた。
現地で挨拶のあと解散し、車ごとに買い物を楽しむなど、ゆっくりと帰函した。
2021年10月09日
10月7日(木) 汐首岬(秋の山野草探訪)
折々に汐首岬を散策して山野草をゆったりと愛でる企画は、当クラブ自然部行事の定番になっている。前回の7月18日(こちら)に続き、秋の気配を探しに訪れた。参加は15名。
薄い高層雲が広がるが適温で風も穏やかな天候のもと、9時30分に林道ゲートを出発。ススキの穂がわずかに揺れ、秋の雰囲気を感じながら進む。

さっそく秋らしい山野草の花がお目見え。左上:シラヤマグキ、右上:エゾノコンギク、左下:エゾカワラナデシコ(夏の名残り)、右下:シロワレモコウ。

樹木の果実もどうぞ。まず、立派なガマズミの実。熟すと甘酸っぱい。

左:ヤマブドウ、右:マツブサ。実は似ているが、葉は異なる。

その他の蔓性の実をどうぞ。左上:ノブドウ、右上:ツルウメモドキ、左下:サルトリイバラ、右下:サンカクヅル。

陽光を浴びて光るカンボクの実。

秋の味覚、左:マタタビ、右:コクワ。

ミツバウツギの実。名前は、葉が三枚で枝がウツギと同じように空洞になっていることから。実は大きさ2~2.5cmの、袴のような特徴ある形をしている。

鈴なりのアキグミの実。小さいが生で食べられる。

ユニークな姿のセンニンソウの実。名前は、花が咲いた後に成る実が伸びて、その果に付く綿毛の姿を仙人の髭に見立てたことから。

今回のお目当ての一つ、コハマギク。二枚ご覧ください。


たわわに付いたマユミの実。もう暫くすると、実が割れて赤い仮種皮が顔を出す。マユミ(漢字表記で「真弓」)の枝は柔軟性がありよくしなるので、昔は弓を作るのに使ったことから。

花4態をどうぞ。左上:ミヤマアキノキリンソウ、右上:二度咲きのキンギンボク、左下:マツムシソウ(夏の名残り)、右下:シャジン。

緩やかな曲線を描く下海岸と、中央に函館山。その左奥の三角形は当別丸山(482.3m)。函館山の後ろに桂岳(733.6m)。

その左の遠くに知内山塊も望めた。右側に知内火力発電所。海の上では、タグボートが海洋構造物を曳航している。

道路の上に、金属色に光る物体が三個転がっていた。キタキツネなどの動物のフンで、消化されないセンチコガネの羽がぎっしり詰まっていた。

馬フンも転がる道を汐首山に向かう。

左手の草原でノンビリと草を食む野生馬の一団。仔馬も数頭混じっていた。


尾根の向こうから、恵山(617.6m)が頭を見せてきた。

南には津軽海峡を隔てて下北半島の山並。目を引く三角形の山は、恐山山地の朝比奈岳(873.8m)か。

三等三角点「汐首山(290.7m)」で全体集合写真を撮る(中央に恵山を入れて)。

道路擁壁の下で風を避け、下北半島を眺めながらのんびりとランチタイム。

復路は草付き斜面を下りる。小さな花が次々と目に入り、山野草の知識が豊かなメンバーから名前を教えてもらう。

その小さな花4態をどうぞ。左上:コテングクワガタ(帰化植物)、右上:イヌタデか?、左下:ナギナタコウジュ、右下:ハイキンバイ。

そして、ハナイカリ。

道路に戻ると、なぜか園芸種のベニシタン。「こんなところでドウシタン?」。

お目当てのひとつ、ウメバチソウ。

下北半島の大間町方面を望む。右端近くに見える白いドーム状の建物は大間町の「北通り総合文化センター」。原発建設地はさらに右側か。

288m峰の途中まで林道を往復して三叉路付近の広場に戻る。穏やかな気分に浸れる牧歌的な風景。

最後に実や花の4態をどうぞ。左上:トウゲブキ、右上:オヤマボクチ(これもお目当て)、左下:二度咲きのエゾヤマツツジ、右下:オオマムシグサ。

13時35分、林道ゲートに到着。挨拶を簡単に済ませて、現地で解散した。
思った以上に多くの山野草の実や花を目にすることができたが、ブログにすべて載せきれないことをご容赦ください。
薄い高層雲が広がるが適温で風も穏やかな天候のもと、9時30分に林道ゲートを出発。ススキの穂がわずかに揺れ、秋の雰囲気を感じながら進む。

さっそく秋らしい山野草の花がお目見え。左上:シラヤマグキ、右上:エゾノコンギク、左下:エゾカワラナデシコ(夏の名残り)、右下:シロワレモコウ。

樹木の果実もどうぞ。まず、立派なガマズミの実。熟すと甘酸っぱい。

左:ヤマブドウ、右:マツブサ。実は似ているが、葉は異なる。

その他の蔓性の実をどうぞ。左上:ノブドウ、右上:ツルウメモドキ、左下:サルトリイバラ、右下:サンカクヅル。

陽光を浴びて光るカンボクの実。

秋の味覚、左:マタタビ、右:コクワ。

ミツバウツギの実。名前は、葉が三枚で枝がウツギと同じように空洞になっていることから。実は大きさ2~2.5cmの、袴のような特徴ある形をしている。

鈴なりのアキグミの実。小さいが生で食べられる。

ユニークな姿のセンニンソウの実。名前は、花が咲いた後に成る実が伸びて、その果に付く綿毛の姿を仙人の髭に見立てたことから。

今回のお目当ての一つ、コハマギク。二枚ご覧ください。


たわわに付いたマユミの実。もう暫くすると、実が割れて赤い仮種皮が顔を出す。マユミ(漢字表記で「真弓」)の枝は柔軟性がありよくしなるので、昔は弓を作るのに使ったことから。

花4態をどうぞ。左上:ミヤマアキノキリンソウ、右上:二度咲きのキンギンボク、左下:マツムシソウ(夏の名残り)、右下:シャジン。

緩やかな曲線を描く下海岸と、中央に函館山。その左奥の三角形は当別丸山(482.3m)。函館山の後ろに桂岳(733.6m)。

その左の遠くに知内山塊も望めた。右側に知内火力発電所。海の上では、タグボートが海洋構造物を曳航している。

道路の上に、金属色に光る物体が三個転がっていた。キタキツネなどの動物のフンで、消化されないセンチコガネの羽がぎっしり詰まっていた。

馬フンも転がる道を汐首山に向かう。

左手の草原でノンビリと草を食む野生馬の一団。仔馬も数頭混じっていた。


尾根の向こうから、恵山(617.6m)が頭を見せてきた。

南には津軽海峡を隔てて下北半島の山並。目を引く三角形の山は、恐山山地の朝比奈岳(873.8m)か。

三等三角点「汐首山(290.7m)」で全体集合写真を撮る(中央に恵山を入れて)。

道路擁壁の下で風を避け、下北半島を眺めながらのんびりとランチタイム。

復路は草付き斜面を下りる。小さな花が次々と目に入り、山野草の知識が豊かなメンバーから名前を教えてもらう。

その小さな花4態をどうぞ。左上:コテングクワガタ(帰化植物)、右上:イヌタデか?、左下:ナギナタコウジュ、右下:ハイキンバイ。

そして、ハナイカリ。

道路に戻ると、なぜか園芸種のベニシタン。「こんなところでドウシタン?」。

お目当てのひとつ、ウメバチソウ。

下北半島の大間町方面を望む。右端近くに見える白いドーム状の建物は大間町の「北通り総合文化センター」。原発建設地はさらに右側か。

288m峰の途中まで林道を往復して三叉路付近の広場に戻る。穏やかな気分に浸れる牧歌的な風景。

最後に実や花の4態をどうぞ。左上:トウゲブキ、右上:オヤマボクチ(これもお目当て)、左下:二度咲きのエゾヤマツツジ、右下:オオマムシグサ。

13時35分、林道ゲートに到着。挨拶を簡単に済ませて、現地で解散した。
思った以上に多くの山野草の実や花を目にすることができたが、ブログにすべて載せきれないことをご容赦ください。
2021年10月04日
10月3日(日) 黒松内岳
北海道の緊急事態宣言解除と新規感染者減少を受けて、会行事を再開。8月22日(日)の当別丸山以来、6週間ぶりの会山行として黒松内岳(740.0m)を訪れた。参加は13名。
すでに6台の車が止まっている駐車場に何とか4台を入れ、入林届に記帳して10時10分に出発する。

のっけからトドマツ植林地内の急登が続く。

暫く登ると、周りがブナ林に変わる。

右手に仰ぐ、美しいブナ林の尾根。

ブナの倒木に成長するキノコ類をどうぞ。


五合目のすぐ上部から、長万部岳(972.6m)を望む。

山野草の実は、ツルリンドウ、マイヅルソウ、ツルアリドオシが見られた。



尾根上の528m標高点を過ぎて細長い尾根を辿ると、正面に黒松内岳の本峰が全容を現した。

小さなコルを過ぎて、標高差195mの最後の登りにかかる。

足元には、ヤマブドウなどの低木の紅葉が彩りを添えていた。


トウゲブキの種子も、秋の趣き。

この登りの後半は、滑りやすい土の急傾斜となっている。何箇所かのロープ場は、一人ずつ通過。あとはゆっくりと頂上を目指す。

12時10分、頂上に到着(登り2:00)。西方に大平山(1190.7m)が見えた。

頂上付近からの展望をどうぞ。まず、北東にニセコ連峰。右はニセコアンヌプリ(1308.0m)。

東北東には羊蹄山(1898m)と、右端に三角形の昆布岳(1044.9m)。

東南東に三角形の写万部山と、内浦湾越しの右奥に霞む鷲別岳。左には低いながら特異な姿の幌扶斯山(ホロプスヤマ、手前の谷の中にJR小幌駅がある)。

南南東には二股山(568.7m)と遠くに双耳峰の駒ヶ岳(1131m)。

ランチタイム中、ふと見上げた空に彩雲が…。

下山前に、恒例の全体集合写真を撮る。


12時40分、下山開始。帰路の528m標高点があるブナ林の尾根を俯瞰する。

滑りやすいロープ場は、一人ずつ慎重に降りる。リーダーが声を掛けながら安全を見守る。

14時15分、登山口駐車場に到着(下り1:35)。駐車場から古い林道を奥に700mほど歩いて、「重滝(しげたき)」を眺めてきた。美しい姿に、一同が感動。

登山口駐車場で挨拶を済ませ、道道9号線の狩場山駐車公園まで連なって進んだあと解散した。
久し振りの会山行では、陽射しを受けるとやや暑く感じられる天候のもと、中腹に広がるブナ林が青空に映えて美しかった。紅葉には時期が早かったが、道南の山々から道央の羊蹄山・ニセコ連山までの展望と、麓では流麗な滝の姿を楽しむことができた。
すでに6台の車が止まっている駐車場に何とか4台を入れ、入林届に記帳して10時10分に出発する。

のっけからトドマツ植林地内の急登が続く。

暫く登ると、周りがブナ林に変わる。

右手に仰ぐ、美しいブナ林の尾根。

ブナの倒木に成長するキノコ類をどうぞ。


五合目のすぐ上部から、長万部岳(972.6m)を望む。

山野草の実は、ツルリンドウ、マイヅルソウ、ツルアリドオシが見られた。



尾根上の528m標高点を過ぎて細長い尾根を辿ると、正面に黒松内岳の本峰が全容を現した。

小さなコルを過ぎて、標高差195mの最後の登りにかかる。

足元には、ヤマブドウなどの低木の紅葉が彩りを添えていた。


トウゲブキの種子も、秋の趣き。

この登りの後半は、滑りやすい土の急傾斜となっている。何箇所かのロープ場は、一人ずつ通過。あとはゆっくりと頂上を目指す。

12時10分、頂上に到着(登り2:00)。西方に大平山(1190.7m)が見えた。

頂上付近からの展望をどうぞ。まず、北東にニセコ連峰。右はニセコアンヌプリ(1308.0m)。

東北東には羊蹄山(1898m)と、右端に三角形の昆布岳(1044.9m)。

東南東に三角形の写万部山と、内浦湾越しの右奥に霞む鷲別岳。左には低いながら特異な姿の幌扶斯山(ホロプスヤマ、手前の谷の中にJR小幌駅がある)。

南南東には二股山(568.7m)と遠くに双耳峰の駒ヶ岳(1131m)。

ランチタイム中、ふと見上げた空に彩雲が…。

下山前に、恒例の全体集合写真を撮る。


12時40分、下山開始。帰路の528m標高点があるブナ林の尾根を俯瞰する。

滑りやすいロープ場は、一人ずつ慎重に降りる。リーダーが声を掛けながら安全を見守る。

14時15分、登山口駐車場に到着(下り1:35)。駐車場から古い林道を奥に700mほど歩いて、「重滝(しげたき)」を眺めてきた。美しい姿に、一同が感動。

登山口駐車場で挨拶を済ませ、道道9号線の狩場山駐車公園まで連なって進んだあと解散した。
久し振りの会山行では、陽射しを受けるとやや暑く感じられる天候のもと、中腹に広がるブナ林が青空に映えて美しかった。紅葉には時期が早かったが、道南の山々から道央の羊蹄山・ニセコ連山までの展望と、麓では流麗な滝の姿を楽しむことができた。