2025年05月15日
5月11日 蝦夷松山~雁皮山
もともと5月4日に予定していたが,雨で中止になったため改めて今日企画した。雨は早朝に上がったが,山にはまだ低い雲がかかっている。南日高ツアーの裏企画なので参加者は8名。そのうち3名は蝦夷松山~花の道を楽しむ予定。こぶし座前の駐車スペースに車を置かせてもらって8時20分出発。
歩き始めてすぐに色違いのニシキゴロモが見られた。


ツルシキミも。

全体的に期待した花はまだ早かったようでナニワズがまだ見られた。

雨の後なのでシラネアオイも花を閉じ,濡れそぼっている。

11時前に蝦夷松山到着。たまたま他の登山者がいたので全員の写真を撮ってもらった。

函館市街や函館山方面を見ると雲の低いのがよくわかる。

花の道分岐まで行って,花の道へ下りる組と別れ,われわれは雁皮山を目指す。雁皮山への途中で見られたツバメオモトとコヨウラクツツジ。


12時ごろ石楠花山まで来た。私はここまでとし,他のメンバーだけで雁皮山まで行ってもらった。雁皮山頂上で交代で写した写真があります。


12時50分頂上組が戻って来たので石楠花山から下山開始。花の道の手前で見られたエンレイソウ。

花の道への下りでは,花の数はまだ少ないが,さすがにツバメオモトとシラネアオイが咲いていた。


花の道分岐までの下りの道はかなり藪化して来ている。青いキクザキイチゲも見られた。

最後にヒトリシズカがたくさんで見送り。

15時30分下山終了。山の上では雲がかかったり,風が冷たかったりしたが,花もそこそこ楽しめて満足の行く山行だった。挨拶をして車ごとに解散した。
歩き始めてすぐに色違いのニシキゴロモが見られた。


ツルシキミも。

全体的に期待した花はまだ早かったようでナニワズがまだ見られた。

雨の後なのでシラネアオイも花を閉じ,濡れそぼっている。

11時前に蝦夷松山到着。たまたま他の登山者がいたので全員の写真を撮ってもらった。

函館市街や函館山方面を見ると雲の低いのがよくわかる。

花の道分岐まで行って,花の道へ下りる組と別れ,われわれは雁皮山を目指す。雁皮山への途中で見られたツバメオモトとコヨウラクツツジ。
12時ごろ石楠花山まで来た。私はここまでとし,他のメンバーだけで雁皮山まで行ってもらった。雁皮山頂上で交代で写した写真があります。


12時50分頂上組が戻って来たので石楠花山から下山開始。花の道の手前で見られたエンレイソウ。

花の道への下りでは,花の数はまだ少ないが,さすがにツバメオモトとシラネアオイが咲いていた。


花の道分岐までの下りの道はかなり藪化して来ている。青いキクザキイチゲも見られた。

最後にヒトリシズカがたくさんで見送り。

15時30分下山終了。山の上では雲がかかったり,風が冷たかったりしたが,花もそこそこ楽しめて満足の行く山行だった。挨拶をして車ごとに解散した。
2025年05月09日
北斗毛無山の橋整備・登山道倒木処理を手伝っていただける方を募ります
函館山楽クラブでは、北斗毛無山(750.4m)の今年一回目の登山道整備として、5月18日(日)[予備日:19日(月)]に「檜沢の滝」までの沢に架かる橋の整備と、頂上までの登山道の倒木処理などを実施します。
以下の作業①・作業②を手伝っていただける方を募ります。
参加できる方は、当ブログの左欄下にある「オーナーへメッセージ」を使って、お名前、電話番号、希望作業をお知らせください。
集合場所:北斗市役所総合分庁舎(旧・大野町役場)駐車場 → 揃ってから北斗毛無山登山道入り口に近い国道227号線路側帯駐車場へ乗り合わせて移動します
集合時刻:5月18日(日)[予備日:19日(月)]、8時
各自で持参して頂きたいもの:普段の登山装備、昼食、行動食、飲料水、防虫対策、(橋整備では)長靴、(可能な方は)チェーンソー
①橋整備
大野川に架かる吊り橋を渡って少し登り、林を抜けた先から「檜沢の滝」まで、約700mの間に架かる丸木橋11か所を点検・補修します。
流されたり損壊したりした橋は、近くの倒木や流木を利用して補修します。また、水が流れやすいように、剣先スコップで橋の下を掘り下げます。
作業に要する時間:約3時間
②登山道倒木処理
頂上までの登山道で、安全快適な歩行を妨げる倒木を処理し、鎌による簡易な笹刈りを実施します。
頂上までの標高差:545m(大野川の吊り橋から)
作業と歩行(登り下り)に要する時間:約5時間半
昨年5月12日(日)に実施した橋整備・登山道倒木処理の様子は、こちらからご覧になれます。
https://sangakuclub2.naturum.ne.jp/e3587280.html
大野川に架かる吊り橋の羽目板は5月9日(金)、檜山森林管理署の差配によって敷設されました。
なお、北斗毛無山の登山道刈り払い作業は6月22日(日)に予定していますので、後日に案内を掲載します。
~以下は、過去の作業の様子など~
橋の架け替え作業

整備した橋の様子

倒木処理作業

橋補修の終点にある「檜沢の滝」

北斗毛無山を代表する花(シラネアオイ)

北斗毛無山を代表する花(サンカヨウ)

以下の作業①・作業②を手伝っていただける方を募ります。
参加できる方は、当ブログの左欄下にある「オーナーへメッセージ」を使って、お名前、電話番号、希望作業をお知らせください。
集合場所:北斗市役所総合分庁舎(旧・大野町役場)駐車場 → 揃ってから北斗毛無山登山道入り口に近い国道227号線路側帯駐車場へ乗り合わせて移動します
集合時刻:5月18日(日)[予備日:19日(月)]、8時
各自で持参して頂きたいもの:普段の登山装備、昼食、行動食、飲料水、防虫対策、(橋整備では)長靴、(可能な方は)チェーンソー
①橋整備
大野川に架かる吊り橋を渡って少し登り、林を抜けた先から「檜沢の滝」まで、約700mの間に架かる丸木橋11か所を点検・補修します。
流されたり損壊したりした橋は、近くの倒木や流木を利用して補修します。また、水が流れやすいように、剣先スコップで橋の下を掘り下げます。
作業に要する時間:約3時間
②登山道倒木処理
頂上までの登山道で、安全快適な歩行を妨げる倒木を処理し、鎌による簡易な笹刈りを実施します。
頂上までの標高差:545m(大野川の吊り橋から)
作業と歩行(登り下り)に要する時間:約5時間半
昨年5月12日(日)に実施した橋整備・登山道倒木処理の様子は、こちらからご覧になれます。
https://sangakuclub2.naturum.ne.jp/e3587280.html
大野川に架かる吊り橋の羽目板は5月9日(金)、檜山森林管理署の差配によって敷設されました。
なお、北斗毛無山の登山道刈り払い作業は6月22日(日)に予定していますので、後日に案内を掲載します。
~以下は、過去の作業の様子など~
橋の架け替え作業

整備した橋の様子

倒木処理作業

橋補修の終点にある「檜沢の滝」

北斗毛無山を代表する花(シラネアオイ)

北斗毛無山を代表する花(サンカヨウ)

2025年04月29日
4月27日(日) 元山~笹山周回
江差町の元山(522.0m、三等三角点、点名:同じ)と笹山(611m、厚沢部町との境界)を、この時期として3年ぶりに訪れた。参加はフリーを含めて22名。
豊部内川支流のサダサ川に沿って元山登山道入り口へ向かう林道が、路面陥没のため通行止めになっている(2023年夏頃からか)。
このため、金堀ノ沢に沿う林道との分岐にある笹山稲荷神社鳥居前(C60m)に車を停め、8時50分に登山道入り口(C235m)まで約2.6kmの道のりを歩き始める。

サダサ川に架かる橋を何度か渡り返しながら、少しずつ高度を上げていく。林道の脇には春の花々。花の房を付けたキブシ(木五倍子)の木が多く見られた。

歩き始めて20分足らずの箇所で、路面の真ん中に丸い陥没穴が開いていた。道路下を潜る暗渠の太い管が見えている。

林道の脇で見られた植生は、[左上]キクザキイチゲ(菊咲一華)の群落。花弁はなく、見えているのはガク片。[右上]淡い青色のキクザキイチゲ、[左下]スミレサイシン(菫細辛)か、[右下]ナニワズ(浪花津)の黄色いのもガク片で、暖かくなると筒形の先が4つに裂けて、間に花を付ける。

鳥居前から約1時間で元山と笹山の登山道入り口(分岐)に到着。小休止のあと、元山に向かって登り始める。

途中の林道と山道で見られた植生は、[左上]オオサクラソウ(大桜草)、[右上]ネコノメソウ(猫の目草)は多湿な場所に生え、果実が裂けるとネコの目のように見える、[左下]エンレイソウ(延齢草)、[右下]はて、なんだろう。花?も茎もピンク色で葉が見えない、高さ5~6cmの植物(キノコ類かも?)。

45分ほど登って笹山との縦走路に合流し、ピストンで元山に向かう。合流点から427mコルに少し下がってから、標高差約95mを上がる。コル付近は落葉樹の林だが…。

林を抜けると、風衝草原(強風が吹く山頂などで風によって雪が吹き飛ばされ、植物の生育が制限された草原)になっている。11時8分、ドーム状の元山頂上に到着。

元山の頂上は標高こそ522mと低いが、笹原になっているため展望が素晴らしい。まず、北方向を眺める。
北北西~北西には、雪をまとった雄大な遊楽部山塊。主峰の遊楽部岳(最高点1277m、北東に570mほど離れたところに一等三角点(1275.6m)、点名:見市岳)のほか、冷水岳、白水岳、白泉岳(三等三角点、点名:臼別岳)などの「道南アルプス」と呼ばれる峰々と、左の遠くには道南に五つある毛無山のうちの最高峰であるせたな町(旧・大成町)の毛無山。他は、熊石(720.6m)、濁川(684.5m)、北斗(750.4m)、蛾眉野(630.6m)の毛無山。

北北東には乙部岳本峰の周りにある峰々。乙部岳本峰の頂上は、1010m峰の後ろに重なって見えていない。1010m峰は、乙部岳沢コースから主稜線に出て頂上に向かう際、尾根コース合流点の手前で頂部を踏むピーク。
紋内岳(三等三角点、点名:同じ)は積雪期、八雲町の野田追川に沿う道道573号線(桜田野田生停車場線)の桜田ゲート(小鉾岳に向かう林道の分岐)から、長い尾根を辿らないと登頂できない、奥深い峰である。

南方向に目を転じる。左手には上ノ国・知内・福島三町境にあるジャンクションピークで形が良い七ッ岳(二等三角点、点名:七ツ岳[大きい「ツ」])と、右の奥に北海道最南端の千メートル峰である上ノ国・松前町境の大千軒岳(一等三角点[北海道で二番目に選点]、点名:千軒岳)。手前の大赤岳(三等三角点、点名:同じ)は上ノ国町内にあり、回りに急峻な壁を纏う。

その少し右(西方)には、上ノ国町内の大岳(三等三角点、点名:同じ)と、上ノ国・松前町境にある木無山。

上ノ国町の海岸線を眺める。見通しが良ければ洲根子岬の少し右、約80km沖合に日本最大の無人島と言われる渡島大島(火山)が見えるのだが…。

回りの展望をグルッと楽しんで、恒例の全体集合写真を撮る。
このあと、紙ベースの地形図とオリエンテーリング用コンパス(透明なプレートとコンパスが一体になったタイプ)を使って、目的の山を同定する方法を実践してみた。短時間で十分には行えなかったが、五月例会(学習会)で詳しく解説する予定。

11時28分、頂上を後にして、笹山へ向かう。この画像は、写真2枚を繋いだ。左から並ぶ530m峰と567m峰を越えて、右の笹山に至る。笹山の左奥に八幡岳の姿が少し覗いている。

元山から落葉樹林に入る前、北東方向を眺める。左は厚沢部町内にあって、なだらかな頂部を持つ827.2m峰(三等三角点、点名:下俄郎)。中央奥に北海道駒ヶ岳、手前に北斗市・森町境にある通称・中二股山(三等三角点、点名:中二股川)、右は同じく北斗市・森町境の二股岳(二等三角点、点名:二股山)

縦走路で見かけた山野草は、[左上]カタクリ(片栗)、[右上]オオウバユリ(大姥百合)の葉は光沢がある、[左下]ナニワズ(浪花津)、[右下]ガク片が13枚あるキクザキイチゲ(菊咲一華)。

530m峰の登りはけっこう傾斜がきつい。

530m峰のピークを過ぎ、567m峰とのコル近くに下がって傾斜が緩くなった箇所で、ランチタイム(25分間)とする。
コルから567m峰に向かうと、左の谷越えに八幡岳(664.6m、一等三角点[北海道で三番目に選点]、点名:同じ)が望めた。今回はそこまで足を延ばさない。

567m峰を越えると、目の前に笹山が近づいてきた。

笹山の登りで見かけた山野草。[左上]オオバキスミレ(大葉黄菫)、[右上]ツルシキミ(蔓樒)、[左下]ギョウジャニンニク(行者大蒜)、[右下]エゾエンゴサク(蝦夷延胡索)。

笹山の登りから、越えてきた二つの峰(右:567m峰、左:530m峰)を振り返る。すっかり曇り空になったが、左の遠くに遊楽部山塊、567m峰の左後ろに雄鉾岳も眺められた。
雄鉾岳は最近、三角点が設置されている標高999.5mの本峰よりも西峰の方が高く、千メートルを超えていることが国土地理院の最新のデータから分かったという。

最初に登頂した元山と、沖合遠くに奥尻島もうっすらと見えた。

13時37分、笹山稲荷神社の奥宮に到着。正面の参詣階段で、季節遅れの雛段形式で集合写真に納まる。

社殿に向かって右に回り込むと、岩場の基部に稲荷さんの祠が祀られている。

少し休憩して、13時50分に稲荷神社を後に、谷に向かって山道(参詣道)を下る。15分ほどで、小さい沢の水場に建つ祠の前を通過。

サダサ川上流の沢に沿う山道になると、雪解け流水の傍にエゾノリュウキンカ(蝦夷立金花)が鮮やかな黄色の花を開いていた。四枚組でどうぞ。

C403m付近で笹山から尾根経由で下がってきた作業道(参詣道)と合流。そのまま西に向かって作業道を下がっていく。
![旧い林道[参道]を下る 旧い林道[参道]を下る](//img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20250427-Z3%E5%85%83%E5%B1%B1%EF%BD%9E%E7%AC%B9%E5%B1%B1%E5%91%A8%E5%9B%9Ek%E6%97%A7%E3%81%84%E6%9E%97%E9%81%93%5B%E5%8F%82%E9%81%93%5D%E3%82%92%E4%B8%8B%E3%82%8Bk.jpg)
途中で元山と笹山の登山道入り口(分岐)には下がらず、作業道を直進して今回の出発点である笹山稲荷神社鳥居(C60m)に向かう。

作業道の脇で見られた植生は、[左]ウハウチワカエデ(羽団扇楓)、別名メイゲツカエデ(名月楓)の花。[右]ナガハシスミレ(長嘴菫)は花の後ろにある「距」がくちばし状に非常に細長く目立つことが特長で、別名のテングスミレ(天狗菫)の由来になっている。

作業道から、金堀ノ沢に沿う林道に降り立ち、神社鳥居に向かう。右の杉林向こうに白い車が見えてきた。

15時33分、神社鳥居前に到着して下山を終えた。

おしまいに、ツツジ科イワナシ属の常緑小低木・イワナシ(岩梨)の花をどうぞ。北海道西南部と本州日本海側に分布するという。

鳥居前で慰労の挨拶と今後予定の留意事項を伝えて解散し、車ごとに買い物や日帰り温泉に立ち寄ったり直帰したりと、帰宅の途についた。
サダサ川に沿う林道が道路陥没で通行止めだったため、尾根下山の作業道と合わせて5kmあまり2時間弱を余計に辿ることになった。このため、八幡岳ピストンは省略した。
少し心配していた雨には降られず、昼前は一時的に青空が覗いて、まずまずの展望も得られた。約2万歩の歩数が、心地よい疲れとして残った。
豊部内川支流のサダサ川に沿って元山登山道入り口へ向かう林道が、路面陥没のため通行止めになっている(2023年夏頃からか)。
このため、金堀ノ沢に沿う林道との分岐にある笹山稲荷神社鳥居前(C60m)に車を停め、8時50分に登山道入り口(C235m)まで約2.6kmの道のりを歩き始める。

サダサ川に架かる橋を何度か渡り返しながら、少しずつ高度を上げていく。林道の脇には春の花々。花の房を付けたキブシ(木五倍子)の木が多く見られた。

歩き始めて20分足らずの箇所で、路面の真ん中に丸い陥没穴が開いていた。道路下を潜る暗渠の太い管が見えている。

林道の脇で見られた植生は、[左上]キクザキイチゲ(菊咲一華)の群落。花弁はなく、見えているのはガク片。[右上]淡い青色のキクザキイチゲ、[左下]スミレサイシン(菫細辛)か、[右下]ナニワズ(浪花津)の黄色いのもガク片で、暖かくなると筒形の先が4つに裂けて、間に花を付ける。

鳥居前から約1時間で元山と笹山の登山道入り口(分岐)に到着。小休止のあと、元山に向かって登り始める。

途中の林道と山道で見られた植生は、[左上]オオサクラソウ(大桜草)、[右上]ネコノメソウ(猫の目草)は多湿な場所に生え、果実が裂けるとネコの目のように見える、[左下]エンレイソウ(延齢草)、[右下]はて、なんだろう。花?も茎もピンク色で葉が見えない、高さ5~6cmの植物(キノコ類かも?)。

45分ほど登って笹山との縦走路に合流し、ピストンで元山に向かう。合流点から427mコルに少し下がってから、標高差約95mを上がる。コル付近は落葉樹の林だが…。

林を抜けると、風衝草原(強風が吹く山頂などで風によって雪が吹き飛ばされ、植物の生育が制限された草原)になっている。11時8分、ドーム状の元山頂上に到着。

元山の頂上は標高こそ522mと低いが、笹原になっているため展望が素晴らしい。まず、北方向を眺める。
北北西~北西には、雪をまとった雄大な遊楽部山塊。主峰の遊楽部岳(最高点1277m、北東に570mほど離れたところに一等三角点(1275.6m)、点名:見市岳)のほか、冷水岳、白水岳、白泉岳(三等三角点、点名:臼別岳)などの「道南アルプス」と呼ばれる峰々と、左の遠くには道南に五つある毛無山のうちの最高峰であるせたな町(旧・大成町)の毛無山。他は、熊石(720.6m)、濁川(684.5m)、北斗(750.4m)、蛾眉野(630.6m)の毛無山。

北北東には乙部岳本峰の周りにある峰々。乙部岳本峰の頂上は、1010m峰の後ろに重なって見えていない。1010m峰は、乙部岳沢コースから主稜線に出て頂上に向かう際、尾根コース合流点の手前で頂部を踏むピーク。
紋内岳(三等三角点、点名:同じ)は積雪期、八雲町の野田追川に沿う道道573号線(桜田野田生停車場線)の桜田ゲート(小鉾岳に向かう林道の分岐)から、長い尾根を辿らないと登頂できない、奥深い峰である。

南方向に目を転じる。左手には上ノ国・知内・福島三町境にあるジャンクションピークで形が良い七ッ岳(二等三角点、点名:七ツ岳[大きい「ツ」])と、右の奥に北海道最南端の千メートル峰である上ノ国・松前町境の大千軒岳(一等三角点[北海道で二番目に選点]、点名:千軒岳)。手前の大赤岳(三等三角点、点名:同じ)は上ノ国町内にあり、回りに急峻な壁を纏う。

その少し右(西方)には、上ノ国町内の大岳(三等三角点、点名:同じ)と、上ノ国・松前町境にある木無山。

上ノ国町の海岸線を眺める。見通しが良ければ洲根子岬の少し右、約80km沖合に日本最大の無人島と言われる渡島大島(火山)が見えるのだが…。

回りの展望をグルッと楽しんで、恒例の全体集合写真を撮る。
このあと、紙ベースの地形図とオリエンテーリング用コンパス(透明なプレートとコンパスが一体になったタイプ)を使って、目的の山を同定する方法を実践してみた。短時間で十分には行えなかったが、五月例会(学習会)で詳しく解説する予定。

11時28分、頂上を後にして、笹山へ向かう。この画像は、写真2枚を繋いだ。左から並ぶ530m峰と567m峰を越えて、右の笹山に至る。笹山の左奥に八幡岳の姿が少し覗いている。

元山から落葉樹林に入る前、北東方向を眺める。左は厚沢部町内にあって、なだらかな頂部を持つ827.2m峰(三等三角点、点名:下俄郎)。中央奥に北海道駒ヶ岳、手前に北斗市・森町境にある通称・中二股山(三等三角点、点名:中二股川)、右は同じく北斗市・森町境の二股岳(二等三角点、点名:二股山)

縦走路で見かけた山野草は、[左上]カタクリ(片栗)、[右上]オオウバユリ(大姥百合)の葉は光沢がある、[左下]ナニワズ(浪花津)、[右下]ガク片が13枚あるキクザキイチゲ(菊咲一華)。

530m峰の登りはけっこう傾斜がきつい。

530m峰のピークを過ぎ、567m峰とのコル近くに下がって傾斜が緩くなった箇所で、ランチタイム(25分間)とする。
コルから567m峰に向かうと、左の谷越えに八幡岳(664.6m、一等三角点[北海道で三番目に選点]、点名:同じ)が望めた。今回はそこまで足を延ばさない。

567m峰を越えると、目の前に笹山が近づいてきた。

笹山の登りで見かけた山野草。[左上]オオバキスミレ(大葉黄菫)、[右上]ツルシキミ(蔓樒)、[左下]ギョウジャニンニク(行者大蒜)、[右下]エゾエンゴサク(蝦夷延胡索)。

笹山の登りから、越えてきた二つの峰(右:567m峰、左:530m峰)を振り返る。すっかり曇り空になったが、左の遠くに遊楽部山塊、567m峰の左後ろに雄鉾岳も眺められた。
雄鉾岳は最近、三角点が設置されている標高999.5mの本峰よりも西峰の方が高く、千メートルを超えていることが国土地理院の最新のデータから分かったという。

最初に登頂した元山と、沖合遠くに奥尻島もうっすらと見えた。

13時37分、笹山稲荷神社の奥宮に到着。正面の参詣階段で、季節遅れの雛段形式で集合写真に納まる。

社殿に向かって右に回り込むと、岩場の基部に稲荷さんの祠が祀られている。

少し休憩して、13時50分に稲荷神社を後に、谷に向かって山道(参詣道)を下る。15分ほどで、小さい沢の水場に建つ祠の前を通過。

サダサ川上流の沢に沿う山道になると、雪解け流水の傍にエゾノリュウキンカ(蝦夷立金花)が鮮やかな黄色の花を開いていた。四枚組でどうぞ。

C403m付近で笹山から尾根経由で下がってきた作業道(参詣道)と合流。そのまま西に向かって作業道を下がっていく。
![旧い林道[参道]を下る 旧い林道[参道]を下る](http://img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20250427-Z3%E5%85%83%E5%B1%B1%EF%BD%9E%E7%AC%B9%E5%B1%B1%E5%91%A8%E5%9B%9Ek%E6%97%A7%E3%81%84%E6%9E%97%E9%81%93%5B%E5%8F%82%E9%81%93%5D%E3%82%92%E4%B8%8B%E3%82%8Bk.jpg)
途中で元山と笹山の登山道入り口(分岐)には下がらず、作業道を直進して今回の出発点である笹山稲荷神社鳥居(C60m)に向かう。

作業道の脇で見られた植生は、[左]ウハウチワカエデ(羽団扇楓)、別名メイゲツカエデ(名月楓)の花。[右]ナガハシスミレ(長嘴菫)は花の後ろにある「距」がくちばし状に非常に細長く目立つことが特長で、別名のテングスミレ(天狗菫)の由来になっている。

作業道から、金堀ノ沢に沿う林道に降り立ち、神社鳥居に向かう。右の杉林向こうに白い車が見えてきた。

15時33分、神社鳥居前に到着して下山を終えた。

おしまいに、ツツジ科イワナシ属の常緑小低木・イワナシ(岩梨)の花をどうぞ。北海道西南部と本州日本海側に分布するという。

鳥居前で慰労の挨拶と今後予定の留意事項を伝えて解散し、車ごとに買い物や日帰り温泉に立ち寄ったり直帰したりと、帰宅の途についた。
サダサ川に沿う林道が道路陥没で通行止めだったため、尾根下山の作業道と合わせて5kmあまり2時間弱を余計に辿ることになった。このため、八幡岳ピストンは省略した。
少し心配していた雨には降られず、昼前は一時的に青空が覗いて、まずまずの展望も得られた。約2万歩の歩数が、心地よい疲れとして残った。
2025年04月22日
4月20日(日) 札幌山
八雲町春日地区に位置する札幌山(539.8m)を、この時期として2年ぶりに訪れた。参加はフリーを含めて16名。
八雲町営スキー場の奥にある変則四差路(標高点185m)の登山口には、寒冷前線の通過に伴う雨が止んだ直後に到着した。ごく細かい雨が残っていたので、完全に収まるまで10分間ほど車内で待機したあと、足回りを整えて9時49分に出発。
5分ほど歩くと、沢の中にミズバショウ(水芭蕉)が開いていた。雪も少し残っている。

雨上がりの林道を辿る。空には低い雲が垂れこめ、風もこれから強くなる予想。

広葉樹の若葉が瑞々しい。

林道のやや急な箇所を過ぎたC240m付近で、残雪が現れてきた。

林道の真ん中に、比較的新しそうな羆の落とし物。

林道を歩き始めて25分、C260m付近で小規模な送電線の下に達する。ここで林道を離れ、送電線巡視用の刈り分け道を登っていく。
このあとの送電鉄塔の形に注目。

巡視路は笹が刈り払われていて、歩きやすい。雨水と雪解け水が路上を流れていた。

雪が解けて地面が現れると、真っ先にフキノトウが頭を出してくる。たくさん出ていたので、「フキノとう(十)じゃなく、フキノひゃく(百)だ、フキノせん(千)だ」と洒落てみる。

途中に倒木が一か所。2021年に登ったときは通過にやや手間取ったが、太い2本の幹以外は処理されていたので、容易に通過できた。

トレッキングポールのバスケットから剥がれ落ちた雪のリング。春のザラメ雪ででき上がる。

送電鉄塔の下で休憩。この付近までの送電鉄塔は、丸い電柱状が1本。

カタツムリを見かけた。冬になると、落ち葉の下や土中など寒さを避けられる場所に潜り込み、殻の入り口に透明な膜を張って冬眠するという。

C360m~C400mは、巡視路で最も急な傾斜になっている。ここの送電鉄塔は、丸い電柱状2本が組み合わされている。

周囲の展望がほとんど効かない中で、上記急傾斜地の下から北方向の山麓がチラっと見えた。八雲町営スキー場の西側に広がる樹林と思われる。

巡視路と営林作業道が交差するC425mまで上がって、ひと息入れる。

このあとは傾斜が緩く広い雪原になる。頂上直下までの送電鉄塔は、鉄骨造りの塔1本に代わっていた。

11時29分、札幌山の頂上に到着。ここの送電鉄塔は、途中の急傾斜部分にあった丸い電柱状2本の組み合わせと同じ。傾斜の違いなど、地形によって送電線にかかる張力に耐える構造に代えているのかもしれない。

頂上は雲の中で、展望は得られなかった(右の樹木の幹にYmさん作成の山名標識)。西風がやや強いため、風下の笹薮の陰などの雪面でランチタイムとする。

山名標識を囲んで、全体集合写真を撮る(カメラのレンズに細かい水滴が付いたため、画像の一部がぼやけてしまい、失礼しました)。

NHK・TVの「ブラタモリ」だったら、収録時に見通しが悪いときは「展望が良いと、このように見えます」と、写真フリップが出てくる。
ということで、2023年4月24日に頂上から撮った展望写真を3枚再掲してみた。西北西方向の遊楽部山塊の全体を、少しズームで…。

冷水岳方面と遊楽部岳を、さらにズームアップ。


展望を満喫したつもりで(^_^;)11時58分、下山にかかる。傾斜が緩くてやや締まった雪面の下りは速い。

カンバの自然林が美しい。

雪解け後の山道で見かけた緑色は、フユノハナワラビ(冬の花蕨)。秋に葉を出してそのまま冬を越し、初夏に地上部が枯れるという。

林道を下がっているときに見かけたタラノキ(楤木)の芽は、まだ小さくて硬い様子だった。

13時2分、登山口駐車場に到着して下山を終了。山の装備を解いて、人数確認、慰労の挨拶と次週の山行予定紹介を済ませ、現地で解散した。車ごとに直帰、または日帰り温泉に向かった。

現地で雨が上がるタイミングを見計らいながら出発し、ほぼ予定どおりに行動できた。低い雲に覆われて展望は期待できないこと、西風がやや強いことも想定のとおりではあったが、頂上から展望が得られなかったのはやはり残念であった。
今春の残雪は例年より多く、過去(2021年と2023年の4月)の登山時に比べて、季節の進みが7~10日ほど遅れている感があった。山野草はフキノトウがたくさん頭を出していたが、そのほかはまだ雪の下であった。
八雲町営スキー場の奥にある変則四差路(標高点185m)の登山口には、寒冷前線の通過に伴う雨が止んだ直後に到着した。ごく細かい雨が残っていたので、完全に収まるまで10分間ほど車内で待機したあと、足回りを整えて9時49分に出発。
5分ほど歩くと、沢の中にミズバショウ(水芭蕉)が開いていた。雪も少し残っている。

雨上がりの林道を辿る。空には低い雲が垂れこめ、風もこれから強くなる予想。

広葉樹の若葉が瑞々しい。

林道のやや急な箇所を過ぎたC240m付近で、残雪が現れてきた。

林道の真ん中に、比較的新しそうな羆の落とし物。

林道を歩き始めて25分、C260m付近で小規模な送電線の下に達する。ここで林道を離れ、送電線巡視用の刈り分け道を登っていく。
このあとの送電鉄塔の形に注目。

巡視路は笹が刈り払われていて、歩きやすい。雨水と雪解け水が路上を流れていた。

雪が解けて地面が現れると、真っ先にフキノトウが頭を出してくる。たくさん出ていたので、「フキノとう(十)じゃなく、フキノひゃく(百)だ、フキノせん(千)だ」と洒落てみる。

途中に倒木が一か所。2021年に登ったときは通過にやや手間取ったが、太い2本の幹以外は処理されていたので、容易に通過できた。

トレッキングポールのバスケットから剥がれ落ちた雪のリング。春のザラメ雪ででき上がる。

送電鉄塔の下で休憩。この付近までの送電鉄塔は、丸い電柱状が1本。

カタツムリを見かけた。冬になると、落ち葉の下や土中など寒さを避けられる場所に潜り込み、殻の入り口に透明な膜を張って冬眠するという。

C360m~C400mは、巡視路で最も急な傾斜になっている。ここの送電鉄塔は、丸い電柱状2本が組み合わされている。

周囲の展望がほとんど効かない中で、上記急傾斜地の下から北方向の山麓がチラっと見えた。八雲町営スキー場の西側に広がる樹林と思われる。

巡視路と営林作業道が交差するC425mまで上がって、ひと息入れる。

このあとは傾斜が緩く広い雪原になる。頂上直下までの送電鉄塔は、鉄骨造りの塔1本に代わっていた。

11時29分、札幌山の頂上に到着。ここの送電鉄塔は、途中の急傾斜部分にあった丸い電柱状2本の組み合わせと同じ。傾斜の違いなど、地形によって送電線にかかる張力に耐える構造に代えているのかもしれない。

頂上は雲の中で、展望は得られなかった(右の樹木の幹にYmさん作成の山名標識)。西風がやや強いため、風下の笹薮の陰などの雪面でランチタイムとする。

山名標識を囲んで、全体集合写真を撮る(カメラのレンズに細かい水滴が付いたため、画像の一部がぼやけてしまい、失礼しました)。

NHK・TVの「ブラタモリ」だったら、収録時に見通しが悪いときは「展望が良いと、このように見えます」と、写真フリップが出てくる。
ということで、2023年4月24日に頂上から撮った展望写真を3枚再掲してみた。西北西方向の遊楽部山塊の全体を、少しズームで…。

冷水岳方面と遊楽部岳を、さらにズームアップ。


展望を満喫したつもりで(^_^;)11時58分、下山にかかる。傾斜が緩くてやや締まった雪面の下りは速い。

カンバの自然林が美しい。

雪解け後の山道で見かけた緑色は、フユノハナワラビ(冬の花蕨)。秋に葉を出してそのまま冬を越し、初夏に地上部が枯れるという。

林道を下がっているときに見かけたタラノキ(楤木)の芽は、まだ小さくて硬い様子だった。

13時2分、登山口駐車場に到着して下山を終了。山の装備を解いて、人数確認、慰労の挨拶と次週の山行予定紹介を済ませ、現地で解散した。車ごとに直帰、または日帰り温泉に向かった。

現地で雨が上がるタイミングを見計らいながら出発し、ほぼ予定どおりに行動できた。低い雲に覆われて展望は期待できないこと、西風がやや強いことも想定のとおりではあったが、頂上から展望が得られなかったのはやはり残念であった。
今春の残雪は例年より多く、過去(2021年と2023年の4月)の登山時に比べて、季節の進みが7~10日ほど遅れている感があった。山野草はフキノトウがたくさん頭を出していたが、そのほかはまだ雪の下であった。
2025年04月19日
4月17日(木) 太鼓山~俄虫沢
この時期の定番となっている自然部企画として、厚沢部町の太鼓山(171m)と俄虫沢を訪れ、「春の妖精」たちの姿を愛でた。参加はフリーを含めて14名。
道の駅「あっさぶ」で開店早々の買い物などの用事を済ませ、太鼓山スキー場の駐車場を9時28分に出発。
林道の入り口周辺では、早くもキクザキイチゲ(菊咲一華)やカタクリ(片栗)が姿を見せてくれた。


林道は標高点81mピークとの鞍部に上がって、傾斜が緩やかになる。陽光を浴びて気分は良いが、伐採された樹木の枝が林道下に重なり、山側の斜面は崩落が目立つなど、最近は荒れているのが気にかかる。ヒトリシズカ(一人静)の群落があった法面は、見る影もなかった。

今春初めて、蝶を見かけた。左はタテハチョウ科のシータテハ(C立翅)か。名前は、後翅の裏に白いC字型の模様があることに由来する。年2回発生し、2回目の秋型は越冬して翌春に姿を見せるという。右は同じタテハチョウ科のクジャクチョウ(孔雀蝶)で、こちらも成虫で冬を越す。翅の表側にクジャクの飾り羽のような大きな目玉模様を持つ。

クロミノエンレイソウ(黒実延齢草)の三兄弟。

中央はトリカブト(鳥兜)、左下はニリンソウ(二輪草)の葉か。良く知られるようにニリンソウの葉は食用になるが、トリカブト類は猛毒で、両者の葉はとても似ている。

林道の日陰に僅かな残雪。

雪解けが遅かったためか、ようやくシラネアオイ(白根葵)の茎芽が伸び出してきたところ。

サワグルミ(沢胡桃)は、谷川のほとりや沢沿いの斜面に群生する。果序は長さ1.5cmほどの果実が10~30個連なって、秋に茶色く熟す。カエデ類のような翼と小さな種子があって、クルミらしさはなく、食用にはならない。

左はツルシキミ(蔓樒)、右はヒメアオキ(姫青木)の花蕾。

地味なオクノカンスゲ(奥寒菅)、別名エゾカンスゲ(蝦夷寒菅)。

オオウバユリ(大姥百合)の大きな葉。

葉や茎芽を出し始めた山野草。[左上]キバナイカリソウ(黄花碇草)の茎芽、[右上]アズキナ(小豆菜)、別名ユキザサ(雪笹)の葉、[左下]フデリンドウ(筆竜胆)の茎芽、[右下]センボンヤリ(千本槍)の葉。

林道の行き止まり(C120m付近)に到着し、山道に入る前に水分を補給する。
林道の途中とここで二回、周回で散策されていた「はこだて自然倶楽部」様のツアーご一行と交差・合流し、挨拶を交わした。「はこだて自然倶楽部」様のブログは、こちらをクリック(タップ)してご覧ください。

コースの至る所で観察できた、明るい空色を基調とするエゾエンゴサク(蝦夷延胡索)。珍しい白色の花を付けた個体(左上)を見つけた。細長い葉の個体(右下、ホソバエゾエンゴサク)は俄虫沢で良く見かける。

太鼓山の頂上で、最初の全体集合写真を撮る。休憩中に、五月例会の学習会で行う予定の基礎知識「コンパスの使い方」を担当者で実践してみた。

賑やかだったキクザキイチゲを4枚。右上は開き始めた個体で、薄いピンク色をしている。左下は、花びら(実は「がく片」)が多い八重咲き。

カタクリも4枚どうぞ。右下は花びらの数が多い。

太鼓山の頂上から東に下がったC100m最低コルの前後は、一面にカタクリが群生している。

ほかに観察できた小さな山野草木。[左上]ヒメアオキにできた虫こぶ、[右上]ブナ(橅)の幼木、[左下]ツルアリドオシ(蔓蟻通)の実、[右下]マルバイチヤクソウ(丸葉一薬草)の葉。

標高点140m付近の気持ち良い尾根道を歩く。

ブナの古木から突き出た枝の先端が丸いコブ状になって、「E.T.」や「ガラパゴスゾウガメ」の頭のように見える。

標高点140m付近の樹間から、乙部岳(1016.9m)の一角が眺められた。レーダー雨雪量観測所のレーダードームを載せた本峰は見えていない。
九郎岳(三等三角点、点名:黒岳)は乙部岳を沢コース利用で登ったとき、主稜線に到着した地点から頂上と反対方向に200mほど辿ったところにある。山名は、奥州平泉から逃れてこの地に渡った伝説がある源義経の別名「九郎判官(くろうほうがん)」に由来する。
1010m峰は、沢コースから主稜線に出て頂上に向かう際、尾根コース合流点の手前で頂部を踏むピーク。
868m峰と566.1m峰(三等三角点、点名:帰来別)は、九郎岳から南西のち南方向にのびる厚沢部・乙部町境の尾根上に頭を持ち上げている。

やや細い尾根の上に立つ、ブナの大木。

この先で、厚沢部町鶉地区の国道227号線「目名橋」付近から上がってきた林道に出て、ゆったりとランチタイムをとる(45分間)。
食後、標高点180mのピークに向かって林道を歩き始めると、道の真ん中に堂々たる羆の落とし物があった。

林道から左の山道に入り、標高差45mながらやや急な斜面を登る。

間もなく本日の最高地点である標高点180mのピークに到着。

標高点180mのピークから標高差150m、一部が急な斜面を下って俄虫沢に降り立つ。沢の中や山裾は、色とりどりの花で賑わっていた。

農業用堰堤の上流に土砂が堆積して広くなった沢の中は、エゾノリュウキンカ(蝦夷立金花)の大群落が広がる。毎年のことながら圧巻。

エゾノリュウキンカの群生地を背景に、本日二度目の集合写真に納まる。

エゾノリュウキンカとミズバショウ(水芭蕉)は、組み合わせて良し、単独でも良し。


おしまいに、俄虫沢のそのほかの植生。[左上]コバイケイソウ(小梅蕙草)の大きな葉、[右上]キバナノアマナ(黄花甘菜)、[左下]フクジュソウ(福寿草)、[右下]キタコブシ(北辛夷)の花芽は未だ硬い。

沢を出て畔道と農道を歩き、駐車場には13時56分に到着。
駐車場で人数を確かめ、自然部のリーダーから慰労の挨拶と今後の予定紹介がされて、現地で解散した。車ごとに道の駅に寄って続きの買い物をしたり、日帰り入浴に立ち寄ったりして、付録の行程を楽しんだ。
快晴の青空のもと、昨年12月上旬以来、4か月半ぶりに雪のない山野を約3時間45分(昼食時間を除く)かけてのんびり逍遥し、「春の妖精」たちを愛でることができた。いよいよ、山野草探訪のシーズンが到来した。
【後記】
4月13日(日)に予定した会山行は、雨と濃霧が予想されたため中止。今回の山行も16日(水)の予定が雨予想のため予備日としていた17日(木)に実施したので、11日ぶりの会山行であった。
道の駅「あっさぶ」で開店早々の買い物などの用事を済ませ、太鼓山スキー場の駐車場を9時28分に出発。
林道の入り口周辺では、早くもキクザキイチゲ(菊咲一華)やカタクリ(片栗)が姿を見せてくれた。


林道は標高点81mピークとの鞍部に上がって、傾斜が緩やかになる。陽光を浴びて気分は良いが、伐採された樹木の枝が林道下に重なり、山側の斜面は崩落が目立つなど、最近は荒れているのが気にかかる。ヒトリシズカ(一人静)の群落があった法面は、見る影もなかった。

今春初めて、蝶を見かけた。左はタテハチョウ科のシータテハ(C立翅)か。名前は、後翅の裏に白いC字型の模様があることに由来する。年2回発生し、2回目の秋型は越冬して翌春に姿を見せるという。右は同じタテハチョウ科のクジャクチョウ(孔雀蝶)で、こちらも成虫で冬を越す。翅の表側にクジャクの飾り羽のような大きな目玉模様を持つ。

クロミノエンレイソウ(黒実延齢草)の三兄弟。

中央はトリカブト(鳥兜)、左下はニリンソウ(二輪草)の葉か。良く知られるようにニリンソウの葉は食用になるが、トリカブト類は猛毒で、両者の葉はとても似ている。

林道の日陰に僅かな残雪。

雪解けが遅かったためか、ようやくシラネアオイ(白根葵)の茎芽が伸び出してきたところ。

サワグルミ(沢胡桃)は、谷川のほとりや沢沿いの斜面に群生する。果序は長さ1.5cmほどの果実が10~30個連なって、秋に茶色く熟す。カエデ類のような翼と小さな種子があって、クルミらしさはなく、食用にはならない。

左はツルシキミ(蔓樒)、右はヒメアオキ(姫青木)の花蕾。

地味なオクノカンスゲ(奥寒菅)、別名エゾカンスゲ(蝦夷寒菅)。

オオウバユリ(大姥百合)の大きな葉。

葉や茎芽を出し始めた山野草。[左上]キバナイカリソウ(黄花碇草)の茎芽、[右上]アズキナ(小豆菜)、別名ユキザサ(雪笹)の葉、[左下]フデリンドウ(筆竜胆)の茎芽、[右下]センボンヤリ(千本槍)の葉。

林道の行き止まり(C120m付近)に到着し、山道に入る前に水分を補給する。
林道の途中とここで二回、周回で散策されていた「はこだて自然倶楽部」様のツアーご一行と交差・合流し、挨拶を交わした。「はこだて自然倶楽部」様のブログは、こちらをクリック(タップ)してご覧ください。

コースの至る所で観察できた、明るい空色を基調とするエゾエンゴサク(蝦夷延胡索)。珍しい白色の花を付けた個体(左上)を見つけた。細長い葉の個体(右下、ホソバエゾエンゴサク)は俄虫沢で良く見かける。

太鼓山の頂上で、最初の全体集合写真を撮る。休憩中に、五月例会の学習会で行う予定の基礎知識「コンパスの使い方」を担当者で実践してみた。

賑やかだったキクザキイチゲを4枚。右上は開き始めた個体で、薄いピンク色をしている。左下は、花びら(実は「がく片」)が多い八重咲き。

カタクリも4枚どうぞ。右下は花びらの数が多い。

太鼓山の頂上から東に下がったC100m最低コルの前後は、一面にカタクリが群生している。

ほかに観察できた小さな山野草木。[左上]ヒメアオキにできた虫こぶ、[右上]ブナ(橅)の幼木、[左下]ツルアリドオシ(蔓蟻通)の実、[右下]マルバイチヤクソウ(丸葉一薬草)の葉。

標高点140m付近の気持ち良い尾根道を歩く。

ブナの古木から突き出た枝の先端が丸いコブ状になって、「E.T.」や「ガラパゴスゾウガメ」の頭のように見える。

標高点140m付近の樹間から、乙部岳(1016.9m)の一角が眺められた。レーダー雨雪量観測所のレーダードームを載せた本峰は見えていない。
九郎岳(三等三角点、点名:黒岳)は乙部岳を沢コース利用で登ったとき、主稜線に到着した地点から頂上と反対方向に200mほど辿ったところにある。山名は、奥州平泉から逃れてこの地に渡った伝説がある源義経の別名「九郎判官(くろうほうがん)」に由来する。
1010m峰は、沢コースから主稜線に出て頂上に向かう際、尾根コース合流点の手前で頂部を踏むピーク。
868m峰と566.1m峰(三等三角点、点名:帰来別)は、九郎岳から南西のち南方向にのびる厚沢部・乙部町境の尾根上に頭を持ち上げている。

やや細い尾根の上に立つ、ブナの大木。

この先で、厚沢部町鶉地区の国道227号線「目名橋」付近から上がってきた林道に出て、ゆったりとランチタイムをとる(45分間)。
食後、標高点180mのピークに向かって林道を歩き始めると、道の真ん中に堂々たる羆の落とし物があった。

林道から左の山道に入り、標高差45mながらやや急な斜面を登る。

間もなく本日の最高地点である標高点180mのピークに到着。

標高点180mのピークから標高差150m、一部が急な斜面を下って俄虫沢に降り立つ。沢の中や山裾は、色とりどりの花で賑わっていた。

農業用堰堤の上流に土砂が堆積して広くなった沢の中は、エゾノリュウキンカ(蝦夷立金花)の大群落が広がる。毎年のことながら圧巻。

エゾノリュウキンカの群生地を背景に、本日二度目の集合写真に納まる。

エゾノリュウキンカとミズバショウ(水芭蕉)は、組み合わせて良し、単独でも良し。


おしまいに、俄虫沢のそのほかの植生。[左上]コバイケイソウ(小梅蕙草)の大きな葉、[右上]キバナノアマナ(黄花甘菜)、[左下]フクジュソウ(福寿草)、[右下]キタコブシ(北辛夷)の花芽は未だ硬い。

沢を出て畔道と農道を歩き、駐車場には13時56分に到着。
駐車場で人数を確かめ、自然部のリーダーから慰労の挨拶と今後の予定紹介がされて、現地で解散した。車ごとに道の駅に寄って続きの買い物をしたり、日帰り入浴に立ち寄ったりして、付録の行程を楽しんだ。
快晴の青空のもと、昨年12月上旬以来、4か月半ぶりに雪のない山野を約3時間45分(昼食時間を除く)かけてのんびり逍遥し、「春の妖精」たちを愛でることができた。いよいよ、山野草探訪のシーズンが到来した。
【後記】
4月13日(日)に予定した会山行は、雨と濃霧が予想されたため中止。今回の山行も16日(水)の予定が雨予想のため予備日としていた17日(木)に実施したので、11日ぶりの会山行であった。
2025年04月07日
4月6日(日) 設計山(西尾根コース)
大野川と戸切地川の源流部に位置する設計山(もっけやま、701.5m、一等三角点、点名も設計山)を、3年ぶりに訪れた。いつものように国道227号線の中山トンネル函館寄り出入り口付近の駐車場から、戸切地中山線林道を利用して西尾根コースを往復した。参加は15名。
戸切地中山線林道の大野川に架かる橋を8時44分に出発。風はやや強いものの薄日が射す中、深さ50~60cmの雪が残る林道を辿っていく。

大野川源流部の支流に架かる橋の上から、下流を眺める。岸辺に雪はたっぷりあるが、水の流れは春を感じさせる。

歩き始めて20分少々で林道のヘアピンカーブ手前(C390m付近)に到着し、衣服調整を兼ねてひと息入れる。

空には薄いながら日暈(ハロ)が現れていた。日本海から低気圧が接近中で、夕方には雨が降り出すかも知れないとの予報。

この場所から、真南に向かう尾根(先に延びる戸切地中山線林道にほぼ沿う)に上がっていく。

ブナ大木の根元には、春到来を告げる「根開き」。

尾根は幅がやや狭いながら、傾斜に緩急のアクセントを付けて延びている。C500m付近の樹林帯は、短い急登になる。

尾根を800mほど辿ったところで、尾根が東と西に分かれる接合点(ジャンクション)のピークに至る(C520mの丸い頂部)。

東に向かう尾根に入る。しばらくは傾斜の変化が少ない、穏やかな様相。

C530m付近から尾根の傾斜が強まってくる。C590m付近まで上がると左手に、頂上の手前から北に延びる尾根上のピークが望めた。

C620m付近を登るメンバー。


C670mの前衛峰が近づいてきた。雪面に映る木の影からも、春を感じられる。

前衛峰を越え、頂上の一角に向かう最後の登りにかかる。

周辺の山々の展望が開けてきた。南には戸切地川の谷を挟んで、隣りの雷電山(702.5m)。

北東方向には北斗市の最高峰で、頂上にマイクロ波反射板を載せた二股岳(825.6m)。

東北東方向には、穏やかな起伏の木地挽高原(最高点:683m)。

東方向には、これから「春の妖精たち」を迎える北斗毛無山(750.4m)と、左奥になだらかな横津岳(1167m)。

頂上の東側は急な雪崩斜面になっており、大きな雪庇が張り出している。

11時7分、頂上に到着。恒例の全体集合写真に納まる。

南東の風がやや強かったので、西側斜面で風を避けてランチタイム。食後、頂上から北北西方向の山並みを撮る。3月23日に濁川毛無山で眺めた狗神岳を、ほぼ反対の方向から遠望できた。
手前は頂上の少し下から北に延びる尾根で、三年前の設計山周回(西尾根コース → 北尾根コース)で利用した。そのときの様子は、こちらをクリック(タップ)してご覧ください。

頂上から南南東方向に続く主稜線は緩い傾斜で下がっていくが、距離650mほど先の標高点671m峰付近で三方に枝別れして、それぞれが急傾斜で戸切地川に落ち込んでいる。

11時42分に下山を開始し、往路を戻る。C670m前衛峰を下がっているとき、進行方向右前方の樹木の間から乙部岳(1016.9m)が望めた。

同じく、西南西方向には八幡岳や笹山などの山並みも。

左前方に焼木尻岳(561.0m)を見ながら、急な斜面を滑り下りる。

起伏が少ない尾根を辿りながら見かけた風物は、アカゲラなど中型キツツキ類の食痕。

枯れたブナの幹に生えた、いろんな形と色合いのサルノコシカケ類。

イワガラミのドライフラワー。

13時30分、大野川に架かる橋を渡って下山を終了。中山トンネルの函館寄り出入り口付近駐車場に移動して登山装備を解き、挨拶と連絡事項伝達を終えて解散した。
この日は日本海から接近する低気圧の影響で南東風が強かったので、解散の前に「真後ろから風を受けて立つと、左斜め前方に低気圧の中心がある」ことを知識として共有した。その方角が西であれば天気はこれから悪化、東であれば回復の可能性が高い。
積雪は想像した以上に多かったが、薄日が射す天気に春を感じ取ることができ、まずまずの展望も得られて、残雪の山をのんびりと楽しむことができた。帰宅途中で弱い雨が降り始めたが、行動中に降られなくて幸いであった。
戸切地中山線林道の大野川に架かる橋を8時44分に出発。風はやや強いものの薄日が射す中、深さ50~60cmの雪が残る林道を辿っていく。

大野川源流部の支流に架かる橋の上から、下流を眺める。岸辺に雪はたっぷりあるが、水の流れは春を感じさせる。

歩き始めて20分少々で林道のヘアピンカーブ手前(C390m付近)に到着し、衣服調整を兼ねてひと息入れる。

空には薄いながら日暈(ハロ)が現れていた。日本海から低気圧が接近中で、夕方には雨が降り出すかも知れないとの予報。

この場所から、真南に向かう尾根(先に延びる戸切地中山線林道にほぼ沿う)に上がっていく。

ブナ大木の根元には、春到来を告げる「根開き」。

尾根は幅がやや狭いながら、傾斜に緩急のアクセントを付けて延びている。C500m付近の樹林帯は、短い急登になる。

尾根を800mほど辿ったところで、尾根が東と西に分かれる接合点(ジャンクション)のピークに至る(C520mの丸い頂部)。

東に向かう尾根に入る。しばらくは傾斜の変化が少ない、穏やかな様相。

C530m付近から尾根の傾斜が強まってくる。C590m付近まで上がると左手に、頂上の手前から北に延びる尾根上のピークが望めた。

C620m付近を登るメンバー。


C670mの前衛峰が近づいてきた。雪面に映る木の影からも、春を感じられる。

前衛峰を越え、頂上の一角に向かう最後の登りにかかる。

周辺の山々の展望が開けてきた。南には戸切地川の谷を挟んで、隣りの雷電山(702.5m)。

北東方向には北斗市の最高峰で、頂上にマイクロ波反射板を載せた二股岳(825.6m)。

東北東方向には、穏やかな起伏の木地挽高原(最高点:683m)。

東方向には、これから「春の妖精たち」を迎える北斗毛無山(750.4m)と、左奥になだらかな横津岳(1167m)。

頂上の東側は急な雪崩斜面になっており、大きな雪庇が張り出している。

11時7分、頂上に到着。恒例の全体集合写真に納まる。

南東の風がやや強かったので、西側斜面で風を避けてランチタイム。食後、頂上から北北西方向の山並みを撮る。3月23日に濁川毛無山で眺めた狗神岳を、ほぼ反対の方向から遠望できた。
手前は頂上の少し下から北に延びる尾根で、三年前の設計山周回(西尾根コース → 北尾根コース)で利用した。そのときの様子は、こちらをクリック(タップ)してご覧ください。

頂上から南南東方向に続く主稜線は緩い傾斜で下がっていくが、距離650mほど先の標高点671m峰付近で三方に枝別れして、それぞれが急傾斜で戸切地川に落ち込んでいる。

11時42分に下山を開始し、往路を戻る。C670m前衛峰を下がっているとき、進行方向右前方の樹木の間から乙部岳(1016.9m)が望めた。

同じく、西南西方向には八幡岳や笹山などの山並みも。

左前方に焼木尻岳(561.0m)を見ながら、急な斜面を滑り下りる。

起伏が少ない尾根を辿りながら見かけた風物は、アカゲラなど中型キツツキ類の食痕。

枯れたブナの幹に生えた、いろんな形と色合いのサルノコシカケ類。

イワガラミのドライフラワー。

13時30分、大野川に架かる橋を渡って下山を終了。中山トンネルの函館寄り出入り口付近駐車場に移動して登山装備を解き、挨拶と連絡事項伝達を終えて解散した。
この日は日本海から接近する低気圧の影響で南東風が強かったので、解散の前に「真後ろから風を受けて立つと、左斜め前方に低気圧の中心がある」ことを知識として共有した。その方角が西であれば天気はこれから悪化、東であれば回復の可能性が高い。
積雪は想像した以上に多かったが、薄日が射す天気に春を感じ取ることができ、まずまずの展望も得られて、残雪の山をのんびりと楽しむことができた。帰宅途中で弱い雨が降り始めたが、行動中に降られなくて幸いであった。
2025年03月24日
3月23日(日) 濁川毛無山(周回)
森町濁川地区「濁川カルデラ」外輪の南東端に位置する毛無山(684.5m、通称:濁川毛無山)を、2年ぶりに訪れた。前回に続いて、登りは北東峰(標高点678m)、下りは南西峰(682m)を経由する周回コースをとった。参加は15名。
濁川ダム右岸の林道除雪終点に車4台を縦列に停めた。8時48分に出発し、奥に続く広い林道を進む。雪は締まっていて歩きやすい。

林道の脇に、良く見かけるハンノキ(榛の木)の雄花序。北海道では、3月中旬ころから花粉を飛ばし始める。

林道に点々と続いていた、かなり大きな動物の足跡。羆のものではないが、お主の名は?

林道を300mほど進んだところで、左に分岐する桂川林道に入る。入り口には雪融けによる水溜りができていた。

桂川林道を20分ほど登ったヘアピンカーブの手前(C250m付近)から、右に下がる枝道に入る(入り口左右の木に目立つピンクテープあり)。小さい沢を渡って、苦戦の末に反対側の斜面に上がると旧い作業道があり、これを辿っていく。
カルデラと外輪山の形成過程の結果、尾根の下部は凹地やコブが混在した複雑な地形になっているので、コース選択が難しい。
C330m付近で作業道を外れ、傾斜が急になる尾根斜面に取り付く。

C400m付近の尾根上の肩で見かけた、大木に絡むイワガラミ(岩絡み)のドライフラワー(白いガク片が1枚)。
この付近の針葉樹林帯を登っているとき、エゾリスが樹幹を登ったり下りたり、隣の木に跳び移ったりして遊んでいる姿を見かけた。

尾根の傾斜が少し緩んだ、途中の小さな平地で休憩。出発した時よりも青空が広がってきたが、北西風はやや強い。

尾根の右手、西北西方向に20kmほど離れた八雲町の砂蘭部岳と横山が見渡せた。

C520m付近からは北の内浦湾方向の展望が良い。中央やや右にある386.4m峰(点名:蛯谷山)の先にニセコ連峰と羊蹄山が位置するが、この日は残念ながら遠望が利かなかった。2023年山行時の写真で代行。


北東峰の頂上が近づいてきた。細いダケカンバの幹に、可愛らしいサルノコシカケ。

灌木の隙間から、北東峰の丸い頂部が見えてきた。

北東峰に上がると、一気に展望が開ける。南西方向には、目指す濁川毛無山(二等三角点、点名:毛無山)の丸い頂部と、その背後に荒々しい狗神岳(森町・八雲町境、899.5m、三等三角点、点名も同じ)、左に888.9m峰(森町、三等三角点、点名:桂川前山)。濁川毛無山に向かって左下から、このあと辿っていく雪稜が伸びている。

南南東方向には、奥深い819.2m峰(森町、二等三角点、点名:姫川)、中二股山(北斗市・森町境、三等三角点、点名:中二股川)などの山並みが望めた。

北東峰からマイクロ波反射板を経て、濁川毛無山に向かう尾根を標高差78mほど下がる。

コルからは、標高差85mほどの登りになる。右から吹く北西風がやや冷たい。

明るく気持ちの良い尾根を登っていく。

12時5分、大きなマイクロ波反射板が2基設置された頂上に到着。2年前に設置した山名標識を囲んで、全体集合写真を撮る。
撮影者後方の雪庇の陰で、風を避けてランチタイム。

東方向に北海道駒ヶ岳がすっきりと望めた。剣ヶ峯(右、1131m)と砂原岳(左、1112.2m)の双耳峰。

南南東方向には、北東峰からも眺められた中二股山と、頂部をチョコンと覗かせる785m峰(北斗市と森町の市町界で、三九郎岳(802m)から中二股山に繋がる主稜線の途中にある三角形ピーク)。

12時50分、頂上をあとにして南西峰(南西尾根の肩、682m)に向かう。

南西尾根の末端を29m登って、南西峰に到着。

南西峰からは、南に向かって急な下りになる。

転がって出来たばかりの雪まくり。春山の風物詩。

南西峰から30分ほどで谷近くに下りた。傾斜が緩くなって、C510m付近から作業道跡を辿る。

作業道の日陰に、雪まくりが作り上げた「イルカ」か「アヒル」のような雪像があった。付着した落ち葉の断片が目のようで、リアルに可愛らしい。

作業道を下がっていくと、道路面の所々に雪融けの水を集めた池が現れ、春到来を感じさせる。

水溜まりに出たフキノトウ。

C265m付近の沢を渡った陽だまりで休憩。ここまで下りてくると、北西風も弱くなり暖かい。

濁川ダム湖付近まで下がり、ダム湖からさらに奥に向かう林道との合流点に至る。下りてきた作業道に車止めゲートが設置されていたが、まだ半分は雪の中であった。

14時50分、車列に到着して無事に下山を終了。ダム湖の奥に、狗神岳の怪峰が聳えていた。

挨拶を済ませて現地で解散し、車2台は函館に直帰、後の2台は濁川の温泉に立ち寄った。
今回は二年前の周回山行時よりも残雪が多く、行動中にスノーシューやわかんを外すことはなかった。
桂川林道を離れて北東峰に登り始めるコースの下部は、カルデラと外輪山の形成過程の結果、複雑な地形になっており、新旧の林道・作業道が交錯しているため、コースの選定が課題として残った。今後、より分かりやすく安全なコースを検討していきたいところである。
濁川ダム右岸の林道除雪終点に車4台を縦列に停めた。8時48分に出発し、奥に続く広い林道を進む。雪は締まっていて歩きやすい。

林道の脇に、良く見かけるハンノキ(榛の木)の雄花序。北海道では、3月中旬ころから花粉を飛ばし始める。

林道に点々と続いていた、かなり大きな動物の足跡。羆のものではないが、お主の名は?

林道を300mほど進んだところで、左に分岐する桂川林道に入る。入り口には雪融けによる水溜りができていた。

桂川林道を20分ほど登ったヘアピンカーブの手前(C250m付近)から、右に下がる枝道に入る(入り口左右の木に目立つピンクテープあり)。小さい沢を渡って、苦戦の末に反対側の斜面に上がると旧い作業道があり、これを辿っていく。
カルデラと外輪山の形成過程の結果、尾根の下部は凹地やコブが混在した複雑な地形になっているので、コース選択が難しい。
C330m付近で作業道を外れ、傾斜が急になる尾根斜面に取り付く。

C400m付近の尾根上の肩で見かけた、大木に絡むイワガラミ(岩絡み)のドライフラワー(白いガク片が1枚)。
この付近の針葉樹林帯を登っているとき、エゾリスが樹幹を登ったり下りたり、隣の木に跳び移ったりして遊んでいる姿を見かけた。

尾根の傾斜が少し緩んだ、途中の小さな平地で休憩。出発した時よりも青空が広がってきたが、北西風はやや強い。

尾根の右手、西北西方向に20kmほど離れた八雲町の砂蘭部岳と横山が見渡せた。

C520m付近からは北の内浦湾方向の展望が良い。中央やや右にある386.4m峰(点名:蛯谷山)の先にニセコ連峰と羊蹄山が位置するが、この日は残念ながら遠望が利かなかった。2023年山行時の写真で代行。


北東峰の頂上が近づいてきた。細いダケカンバの幹に、可愛らしいサルノコシカケ。

灌木の隙間から、北東峰の丸い頂部が見えてきた。

北東峰に上がると、一気に展望が開ける。南西方向には、目指す濁川毛無山(二等三角点、点名:毛無山)の丸い頂部と、その背後に荒々しい狗神岳(森町・八雲町境、899.5m、三等三角点、点名も同じ)、左に888.9m峰(森町、三等三角点、点名:桂川前山)。濁川毛無山に向かって左下から、このあと辿っていく雪稜が伸びている。

南南東方向には、奥深い819.2m峰(森町、二等三角点、点名:姫川)、中二股山(北斗市・森町境、三等三角点、点名:中二股川)などの山並みが望めた。

北東峰からマイクロ波反射板を経て、濁川毛無山に向かう尾根を標高差78mほど下がる。

コルからは、標高差85mほどの登りになる。右から吹く北西風がやや冷たい。

明るく気持ちの良い尾根を登っていく。

12時5分、大きなマイクロ波反射板が2基設置された頂上に到着。2年前に設置した山名標識を囲んで、全体集合写真を撮る。
撮影者後方の雪庇の陰で、風を避けてランチタイム。

東方向に北海道駒ヶ岳がすっきりと望めた。剣ヶ峯(右、1131m)と砂原岳(左、1112.2m)の双耳峰。

南南東方向には、北東峰からも眺められた中二股山と、頂部をチョコンと覗かせる785m峰(北斗市と森町の市町界で、三九郎岳(802m)から中二股山に繋がる主稜線の途中にある三角形ピーク)。

12時50分、頂上をあとにして南西峰(南西尾根の肩、682m)に向かう。

南西尾根の末端を29m登って、南西峰に到着。

南西峰からは、南に向かって急な下りになる。

転がって出来たばかりの雪まくり。春山の風物詩。

南西峰から30分ほどで谷近くに下りた。傾斜が緩くなって、C510m付近から作業道跡を辿る。

作業道の日陰に、雪まくりが作り上げた「イルカ」か「アヒル」のような雪像があった。付着した落ち葉の断片が目のようで、リアルに可愛らしい。

作業道を下がっていくと、道路面の所々に雪融けの水を集めた池が現れ、春到来を感じさせる。

水溜まりに出たフキノトウ。

C265m付近の沢を渡った陽だまりで休憩。ここまで下りてくると、北西風も弱くなり暖かい。

濁川ダム湖付近まで下がり、ダム湖からさらに奥に向かう林道との合流点に至る。下りてきた作業道に車止めゲートが設置されていたが、まだ半分は雪の中であった。

14時50分、車列に到着して無事に下山を終了。ダム湖の奥に、狗神岳の怪峰が聳えていた。

挨拶を済ませて現地で解散し、車2台は函館に直帰、後の2台は濁川の温泉に立ち寄った。
今回は二年前の周回山行時よりも残雪が多く、行動中にスノーシューやわかんを外すことはなかった。
桂川林道を離れて北東峰に登り始めるコースの下部は、カルデラと外輪山の形成過程の結果、複雑な地形になっており、新旧の林道・作業道が交錯しているため、コースの選定が課題として残った。今後、より分かりやすく安全なコースを検討していきたいところである。
2025年03月20日
3月19日(水) スボリコ山~釜谷富士
春分の日を翌日に控えたこの日、自然部企画として函館市(旧・戸井町)にあるスボリコ山(304m)と釜谷富士(243m)を訪れて、春の気配を探した。参加はフリーを含めて21名。
小安町地区の国道278号線・路側帯駐車場に集合し、挨拶と注意事項を伝えて9時28分に出発。高屋敷川沿いの林道に向かう途中で、右手に目指すスボリコ山(左奥)と釜谷富士(右)を望む。
![スボリコ山[左奥]と釜谷富士 スボリコ山[左奥]と釜谷富士](//img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20250319-A%E3%82%B9%E3%83%9C%E3%83%AA%E3%82%B3%E5%B1%B1%EF%BD%9E%E9%87%9C%E8%B0%B7%E5%AF%8C%E5%A3%ABk%E3%82%B9%E3%83%9C%E3%83%AA%E3%82%B3%E5%B1%B1%5B%E5%B7%A6%E5%A5%A5%5D%E3%81%A8%E9%87%9C%E8%B0%B7%E5%AF%8C%E5%A3%ABk_1.jpg)
駐車場で見かけたツグミ。

同じく、駐車場で見かけたガガイモ(蘿藦)の実の殻。ガガイモはつる性の植物で、果実が裂開すると綿毛が付いた種子を飛び散らす。釜谷富士からの下山途中でも見かけた。

高屋敷川に沿う林道は、C65m付近に車止めゲートが設置されている。ここで軽アイゼンやチェーンスパイクを装着し、林道の少し先から右の小さい沢の中に入っていく。細かい雪が降り始めた。

沢を詰めると、自然と小さい支尾根に上がるようになる。エゾシカの足跡が多数付いており、寝床もあった。

針葉樹林の中でひときわ目立つ大きな広葉樹の名は、何だろうか。枝には枯れ葉が落ちずに付いていた。

別の樹の幹に残っていた蝉の抜け殻が三つ。

主尾根までもう少し。

スボリコ山に繋がる主尾根を辿る。積雪は深い所では膝くらいまでと、2~3日前に降った雪が思ったよりも積もっている。前方の樹間に釜谷富士の山容。

標高点213mの岩稜を越える。

雪が消えたところにナニワズ(浪花津)を一株見つけた。黄色いのはガク片で、暖かくなると筒形の先が4つに裂け、間に花を付ける。

主尾根上の二つ目のピークで丸い頂部を持つ212m峰を越える。

C185mのコルからスボリコ山北西隣りのピークに向けて、標高差115mの小尾根を登る。

間もなく頂上稜線に到着というところ(C300m付近)でも雪は深い。期待していたフクジュソウ(福寿草)は雪の下かと諦めたが…。

稜線の上や東側斜面の雪の間から福寿草が次々と姿を見せてくれて、参加メンバーは大喜び。四枚組でどうぞ。

スボリコ山の頂上は狭いので、数人ずつ交代で登頂する(12時3分~18分)。



往路を少し戻り、釜谷富士に向かって南の小尾根を下がる。

樹林帯を抜けると、左手(南東方向)に汐首山と津軽海峡が望めた。相変わらず細かい雪が降り続いていたが、気にするほどの降り方ではない。このころ、一時的に雪あられになった。

12時39分、スボリコ山と釜谷富士とのコルに到着して、遅めのランチタイムとする。雪が小やみになって、陽が射してくると暖かく感じる。
雪が融けた草地では、早ばやとマダニの姿がたくさん…。スボリコ山~釜谷富士はエゾシカの生息密度が高いので、マダニの山だと再認識した

コルから函館山方面が見えた。右は、辿ってきた主尾根上の岩稜がある標高点213mピーク。

スボリコ山を背景にして、全体集合写真を撮る。

13時14分、コルから釜谷富士に向かって、標高差73mを登り始める。

ここの中腹でも福寿草の「畑」に出合った。飛び切りの美人を一枚と、四枚組で。


釜谷富士の頂上から、下海岸と函館山が見通せた。

釜谷富士の頂上も狭いので、ここでも数人ずつ交代で登頂する(13時37分~47分)。



釜谷富士から往路を少し戻って、C210m付近から西にのびる小尾根を下る。途中で見かけたフッキソウ(冨貴草)の緑葉。

14時37分、国道278号線・路側帯駐車場に到着して、下山を終了。
山の装備を解いてから挨拶とお知らせがあり、この日に誕生日を迎えた参加メンバーを「ハッピー・バースディー」の合唱で祝った。
春の兆しを愛でる予定の低山ハイクだったが、先日(3月16日~17日)に降った湿り雪で、想像以上に雪が深かった。スノーシューが必要なほどではなかったが、交替で先頭を歩いてくれたメンバーに感謝!
積雪に覆われた中で、何株もの福寿草を愛でることができたのは幸いであった。
スボリコ山~釜谷富士を今回より1か月ほど遅く訪れた時の様子は、こちらをクリック(タップ)してご覧ください。
小安町地区の国道278号線・路側帯駐車場に集合し、挨拶と注意事項を伝えて9時28分に出発。高屋敷川沿いの林道に向かう途中で、右手に目指すスボリコ山(左奥)と釜谷富士(右)を望む。
![スボリコ山[左奥]と釜谷富士 スボリコ山[左奥]と釜谷富士](http://img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20250319-A%E3%82%B9%E3%83%9C%E3%83%AA%E3%82%B3%E5%B1%B1%EF%BD%9E%E9%87%9C%E8%B0%B7%E5%AF%8C%E5%A3%ABk%E3%82%B9%E3%83%9C%E3%83%AA%E3%82%B3%E5%B1%B1%5B%E5%B7%A6%E5%A5%A5%5D%E3%81%A8%E9%87%9C%E8%B0%B7%E5%AF%8C%E5%A3%ABk_1.jpg)
駐車場で見かけたツグミ。

同じく、駐車場で見かけたガガイモ(蘿藦)の実の殻。ガガイモはつる性の植物で、果実が裂開すると綿毛が付いた種子を飛び散らす。釜谷富士からの下山途中でも見かけた。

高屋敷川に沿う林道は、C65m付近に車止めゲートが設置されている。ここで軽アイゼンやチェーンスパイクを装着し、林道の少し先から右の小さい沢の中に入っていく。細かい雪が降り始めた。

沢を詰めると、自然と小さい支尾根に上がるようになる。エゾシカの足跡が多数付いており、寝床もあった。

針葉樹林の中でひときわ目立つ大きな広葉樹の名は、何だろうか。枝には枯れ葉が落ちずに付いていた。

別の樹の幹に残っていた蝉の抜け殻が三つ。

主尾根までもう少し。

スボリコ山に繋がる主尾根を辿る。積雪は深い所では膝くらいまでと、2~3日前に降った雪が思ったよりも積もっている。前方の樹間に釜谷富士の山容。

標高点213mの岩稜を越える。

雪が消えたところにナニワズ(浪花津)を一株見つけた。黄色いのはガク片で、暖かくなると筒形の先が4つに裂け、間に花を付ける。

主尾根上の二つ目のピークで丸い頂部を持つ212m峰を越える。

C185mのコルからスボリコ山北西隣りのピークに向けて、標高差115mの小尾根を登る。

間もなく頂上稜線に到着というところ(C300m付近)でも雪は深い。期待していたフクジュソウ(福寿草)は雪の下かと諦めたが…。

稜線の上や東側斜面の雪の間から福寿草が次々と姿を見せてくれて、参加メンバーは大喜び。四枚組でどうぞ。

スボリコ山の頂上は狭いので、数人ずつ交代で登頂する(12時3分~18分)。



往路を少し戻り、釜谷富士に向かって南の小尾根を下がる。

樹林帯を抜けると、左手(南東方向)に汐首山と津軽海峡が望めた。相変わらず細かい雪が降り続いていたが、気にするほどの降り方ではない。このころ、一時的に雪あられになった。

12時39分、スボリコ山と釜谷富士とのコルに到着して、遅めのランチタイムとする。雪が小やみになって、陽が射してくると暖かく感じる。
雪が融けた草地では、早ばやとマダニの姿がたくさん…。スボリコ山~釜谷富士はエゾシカの生息密度が高いので、マダニの山だと再認識した

コルから函館山方面が見えた。右は、辿ってきた主尾根上の岩稜がある標高点213mピーク。

スボリコ山を背景にして、全体集合写真を撮る。

13時14分、コルから釜谷富士に向かって、標高差73mを登り始める。

ここの中腹でも福寿草の「畑」に出合った。飛び切りの美人を一枚と、四枚組で。


釜谷富士の頂上から、下海岸と函館山が見通せた。

釜谷富士の頂上も狭いので、ここでも数人ずつ交代で登頂する(13時37分~47分)。



釜谷富士から往路を少し戻って、C210m付近から西にのびる小尾根を下る。途中で見かけたフッキソウ(冨貴草)の緑葉。

14時37分、国道278号線・路側帯駐車場に到着して、下山を終了。
山の装備を解いてから挨拶とお知らせがあり、この日に誕生日を迎えた参加メンバーを「ハッピー・バースディー」の合唱で祝った。
春の兆しを愛でる予定の低山ハイクだったが、先日(3月16日~17日)に降った湿り雪で、想像以上に雪が深かった。スノーシューが必要なほどではなかったが、交替で先頭を歩いてくれたメンバーに感謝!
積雪に覆われた中で、何株もの福寿草を愛でることができたのは幸いであった。
スボリコ山~釜谷富士を今回より1か月ほど遅く訪れた時の様子は、こちらをクリック(タップ)してご覧ください。
2025年03月10日
3月9日(日) 蛾眉野毛無山
通称・蛾眉野毛無山(630.6m、二等三角点、点名:糸川)は、道南にいくつかある毛無山と名の付く山の一つ。亀田半島の三森山(842.1m)から恵山(617.6m)までの間で古部丸山(691.0m)に次ぐ標高を持ち、頂上から360度の展望が楽しめる。参加は9名。
道道41号線(函館恵山線)の蛾眉野町から糸川林道に入り、約2.8km進んだ三叉路(C103付近)の道路脇除雪地に車3台を何とか停めた。
8時35分、除雪されていない林道(「常五郎林道」の標識あり)に入り、糸川に架かる「清流橋」を渡る。

林道を約1.2km進んだ3つ目の「栄橋」を渡ると、左カーブ(C125付近)の右奥に廃棄された路線バスの車体がある。作業小屋として使われていたのだろうか。
この後方を回って尾根(標高点392m・482m・582mがある右尾根)に取り付く。

右尾根の下部はエゾシカの生活道で、歩きづらい。場所によって、一面に笹の葉が食されていた。

エゾシカの寝床もあちこちに。

右尾根は途中にコブがいくつもあり、傾斜の緩急コントラストが強い。傾斜が緩い場所は気分良く歩ける。

前週(3月5日、6日)の低気圧通過によって、樹木の東側だけに雪が付着していた。

C320付近から、本峰頂上がすっきり見通せた。地形図で、頂上を取り巻く標高620mの等高線が繭形をしている。この写真でも、右の本峰と左の西峰で双耳になっていることが良く判る。

南東方向に、谷を挟んで三枚岳(585.6m、三等三角点、点名も三枚岳)。登っている地点の標高の目安になる。

標高点392mを通過する。頂上はまだ遠い。

その先のコルを乗り越す旧い林道を使って左に少し回り込み、再び尾根に上がっていく。

標高点482m付近の気持ち良い雪原で休憩。

最後の標高点582mに向かう。

東南東方向に亀田半島南東端の恵山(617.6m、三等三角点、点名も恵山)と左手前に海向山(569.4m、二等三角点、点名も海向山)が望めた。

東北東方向に通称・古部丸山(691.0m、一等三角点、点名:古部岳)。ここの三角点は、北海道で最初に設置された(明治29年7月4日が選点日)。

標高点582mを越えて、本峰との間のコルに下がる。頂上の南側は樹木がなく、かなり急な傾斜の雪面になっている。

コルから山頂に向かって、雪崩や滑落の危険を避け、右側(東側~北側)の樹林内を注意深く斜上していく。

最後は西峰との鞍部に出て、反対側から頂上に立った(12時21分)。

頂上の樹木に、当会会員Ymさん作成の山名標識を取り付ける。

恒例の全体集合写真。

集合写真でも掲げていた頂上の山名看板。この裏側に「酒場放浪記」と記してあった。「酒場詩人」の吉田類氏と何か関係があるのだろうか。

天気予報のとおり雲が広がってきたが、頂上からは遮ぎるものがない360度の展望が得られた。
先ず、北東方向には函館市木直町地区に聳える三つの三角峰。右が父親(頭に白髪もある)、中が母親(三等三角点、点名:丸山)、左は子供と、家族のよう。右には古部丸山。

東南東方向に恵山と海向山。

南南東に、隣の三枚岳(585.6m)。遠くに津軽海峡を挟んで、青森県下北半島の山々が霞んでいる。

反対の北西方向には、函館市の最高峰である袴腰岳、三森山、泣面山など。

西南西方向に、函館山(334m)も。

頂上は陽が陰って風が冷たいので、ランチは少し下りて摂ることにした。12時35分、西峰から標高点481mがある西寄りの尾根(左尾根)に向かって下がる。

左尾根の標高点481mの少し上部でランチタイム。南方向に、低いながら美しい三角錐形の丸山龍神宮の山(400m)が望めた。林業の方などには「山の神」として、戸井の漁師さんには「大漁の神」として大切に信仰されており、頂上の少し下に立派な御社がある。

左尾根の末端(C180付近)は急な崖で終わっている。左股の谷へ慎重に下りた。

糸川に向かう支流に、小さな滑滝が懸かっていた。水量は割合に多く、何となく嬉しい。

糸川を渡って林道に出て、車に戻る。廃バス(登り始めた地点)を過ぎた「栄橋」から、糸川の下流を撮る。川面の様子に春の気配が…。
15時3分、駐車場所に到着し、無事に下山を終了した。

駐車場所で挨拶を済ませ、車3台が揃って林道を下がった。
日曜日だったので営林作業用の車両は通らないとは思われたが、停めた車が通行の支障にならないように配慮した。
蛾眉野毛無山は、頂部から南西方向の糸川が流れる谷に、二本の顕著な尾根を下げている。今回は下流側の尾根(「右尾根」とした)から本峰に登り、西峰から上流側(西側)の尾根(「左尾根」とした)を下って周回した。右尾根は途中にコブがいくつもあり、傾斜の緩急に変化がある。尾根の途中から、頂部や東側~南側の展望が得られる。これを下りに使うと登り返しや派生尾根があって、疲労や道迷いを引き起こしやすい。左尾根はコブが一か所あるほかは、やや急な下り一辺倒で、展望が得られる場所も少ない。これを登りに使うのはシンドイようだ。今回のような反時計回りのコース取り(右尾根を登って左尾根を下る)が快適と思われる。
なお、毛無山は木無山や気無山も含めて、語源はアイヌ語の「ケナシ」(山林、林野、木原の意)に因むらしい。和語から受ける「木のない山」とは正反対だとのこと。
道道41号線(函館恵山線)の蛾眉野町から糸川林道に入り、約2.8km進んだ三叉路(C103付近)の道路脇除雪地に車3台を何とか停めた。
8時35分、除雪されていない林道(「常五郎林道」の標識あり)に入り、糸川に架かる「清流橋」を渡る。

林道を約1.2km進んだ3つ目の「栄橋」を渡ると、左カーブ(C125付近)の右奥に廃棄された路線バスの車体がある。作業小屋として使われていたのだろうか。
この後方を回って尾根(標高点392m・482m・582mがある右尾根)に取り付く。

右尾根の下部はエゾシカの生活道で、歩きづらい。場所によって、一面に笹の葉が食されていた。

エゾシカの寝床もあちこちに。

右尾根は途中にコブがいくつもあり、傾斜の緩急コントラストが強い。傾斜が緩い場所は気分良く歩ける。

前週(3月5日、6日)の低気圧通過によって、樹木の東側だけに雪が付着していた。

C320付近から、本峰頂上がすっきり見通せた。地形図で、頂上を取り巻く標高620mの等高線が繭形をしている。この写真でも、右の本峰と左の西峰で双耳になっていることが良く判る。

南東方向に、谷を挟んで三枚岳(585.6m、三等三角点、点名も三枚岳)。登っている地点の標高の目安になる。

標高点392mを通過する。頂上はまだ遠い。

その先のコルを乗り越す旧い林道を使って左に少し回り込み、再び尾根に上がっていく。

標高点482m付近の気持ち良い雪原で休憩。

最後の標高点582mに向かう。

東南東方向に亀田半島南東端の恵山(617.6m、三等三角点、点名も恵山)と左手前に海向山(569.4m、二等三角点、点名も海向山)が望めた。

東北東方向に通称・古部丸山(691.0m、一等三角点、点名:古部岳)。ここの三角点は、北海道で最初に設置された(明治29年7月4日が選点日)。

標高点582mを越えて、本峰との間のコルに下がる。頂上の南側は樹木がなく、かなり急な傾斜の雪面になっている。

コルから山頂に向かって、雪崩や滑落の危険を避け、右側(東側~北側)の樹林内を注意深く斜上していく。

最後は西峰との鞍部に出て、反対側から頂上に立った(12時21分)。

頂上の樹木に、当会会員Ymさん作成の山名標識を取り付ける。

恒例の全体集合写真。

集合写真でも掲げていた頂上の山名看板。この裏側に「酒場放浪記」と記してあった。「酒場詩人」の吉田類氏と何か関係があるのだろうか。

天気予報のとおり雲が広がってきたが、頂上からは遮ぎるものがない360度の展望が得られた。
先ず、北東方向には函館市木直町地区に聳える三つの三角峰。右が父親(頭に白髪もある)、中が母親(三等三角点、点名:丸山)、左は子供と、家族のよう。右には古部丸山。

東南東方向に恵山と海向山。

南南東に、隣の三枚岳(585.6m)。遠くに津軽海峡を挟んで、青森県下北半島の山々が霞んでいる。

反対の北西方向には、函館市の最高峰である袴腰岳、三森山、泣面山など。

西南西方向に、函館山(334m)も。

頂上は陽が陰って風が冷たいので、ランチは少し下りて摂ることにした。12時35分、西峰から標高点481mがある西寄りの尾根(左尾根)に向かって下がる。

左尾根の標高点481mの少し上部でランチタイム。南方向に、低いながら美しい三角錐形の丸山龍神宮の山(400m)が望めた。林業の方などには「山の神」として、戸井の漁師さんには「大漁の神」として大切に信仰されており、頂上の少し下に立派な御社がある。

左尾根の末端(C180付近)は急な崖で終わっている。左股の谷へ慎重に下りた。

糸川に向かう支流に、小さな滑滝が懸かっていた。水量は割合に多く、何となく嬉しい。

糸川を渡って林道に出て、車に戻る。廃バス(登り始めた地点)を過ぎた「栄橋」から、糸川の下流を撮る。川面の様子に春の気配が…。
15時3分、駐車場所に到着し、無事に下山を終了した。

駐車場所で挨拶を済ませ、車3台が揃って林道を下がった。
日曜日だったので営林作業用の車両は通らないとは思われたが、停めた車が通行の支障にならないように配慮した。
蛾眉野毛無山は、頂部から南西方向の糸川が流れる谷に、二本の顕著な尾根を下げている。今回は下流側の尾根(「右尾根」とした)から本峰に登り、西峰から上流側(西側)の尾根(「左尾根」とした)を下って周回した。右尾根は途中にコブがいくつもあり、傾斜の緩急に変化がある。尾根の途中から、頂部や東側~南側の展望が得られる。これを下りに使うと登り返しや派生尾根があって、疲労や道迷いを引き起こしやすい。左尾根はコブが一か所あるほかは、やや急な下り一辺倒で、展望が得られる場所も少ない。これを登りに使うのはシンドイようだ。今回のような反時計回りのコース取り(右尾根を登って左尾根を下る)が快適と思われる。
なお、毛無山は木無山や気無山も含めて、語源はアイヌ語の「ケナシ」(山林、林野、木原の意)に因むらしい。和語から受ける「木のない山」とは正反対だとのこと。
2025年03月04日
3月2日(日) 七飯岳
今日は七飯岳から烏帽子山まで足を延ばす山行を企画したが,同日に七飯岳ピストン組も企画した。こちらはゆっくり組で11名の参加。登りはずっと曇りで時折小雨にも降られたが,天気予報通り,頂上着の頃には天気も好転し,快適な山となった。
8時40分出発。

9時過ぎに林道から最初の尾根に取り付く。積雪も少なく,雪のある所を選んで歩く。


9時30分頃,採石場脇に出た。道の脇が切れ落ちていて怖い。

函館山がよく見えるところまで来たが,まだ薄ぼんやりしている。

採石場を後にすると七飯岳頂上が見えて来た。まだ天気は悪い。

10時前に二つ目の尾根の取付き着。函館湾を望む。

10時45分,牧場端まで到着。雪庇はそれほど成長していない。

牧場に上がると,函館山がよく見えた。天気も良くなって来た。

11時過ぎ,もうすぐ頂上。

11時38分頂上着。天気も良くなり,360度の展望が得られた。その写真のうちの数枚。駒ケ岳・函館山・仁山と木地挽高原。



昼食前に全体写真を撮った。

30分ほど昼食を摂り,12時15分に下山を開始した。


牧場端まで来て頂上を振り返った。

最後の尾根の下りで小休止。そうこうしているうちに烏帽子山組が追い付いて合流した。

14時前に下山終了。七飯岳組と烏帽子山組がそれぞれ挨拶を済ませたうえで解散した。登りは日差しがなく寒いのと強風で大変だったが,一日で冬と春の山を味わうことができた贅沢な山行だった。
8時40分出発。

9時過ぎに林道から最初の尾根に取り付く。積雪も少なく,雪のある所を選んで歩く。


9時30分頃,採石場脇に出た。道の脇が切れ落ちていて怖い。

函館山がよく見えるところまで来たが,まだ薄ぼんやりしている。

採石場を後にすると七飯岳頂上が見えて来た。まだ天気は悪い。

10時前に二つ目の尾根の取付き着。函館湾を望む。

10時45分,牧場端まで到着。雪庇はそれほど成長していない。

牧場に上がると,函館山がよく見えた。天気も良くなって来た。

11時過ぎ,もうすぐ頂上。

11時38分頂上着。天気も良くなり,360度の展望が得られた。その写真のうちの数枚。駒ケ岳・函館山・仁山と木地挽高原。



昼食前に全体写真を撮った。

30分ほど昼食を摂り,12時15分に下山を開始した。


牧場端まで来て頂上を振り返った。

最後の尾根の下りで小休止。そうこうしているうちに烏帽子山組が追い付いて合流した。

14時前に下山終了。七飯岳組と烏帽子山組がそれぞれ挨拶を済ませたうえで解散した。登りは日差しがなく寒いのと強風で大変だったが,一日で冬と春の山を味わうことができた贅沢な山行だった。