2025年01月28日
1月26日(日) 鏡山
鏡山(330.3m)は、北斗市・旧上磯町市街地の南西にあり、万太郎沢川と茂辺地川に囲まれた低い山並みの最高峰である。頂部は平坦な笹原で、渡島半島南部の山々や函館湾・津軽海峡の展望が素晴らしい。快晴の空の下で、雪中ハイクを楽しんだ。参加は15名。
北斗市の廃棄物処理場から先に続く広域農道に入り、道路脇の下町沢川二股の北尾根末端(二つの橋の中間部)を9時10分に出発。今冬の会山行で初めてスノーシューやわかんを装着し、小さなアップダウンを繰り返しながら進む。

積雪の深さは、平均30cm程度と少ない。ときどき、エゾシカやキタキツネの足跡(アニマルトラック)が目に入る。

ノリウツギ(糊空木)装飾花のドライフラワー。

160mポコの下に北海道新幹線・新茂辺地トンネル(長さ約3.3km)が通っている。写真は万太郎トンネル(長さ約530m)の東京側出入り口。この少し下の尾根から、新函館北斗駅発の上り「はやぶさ18号」が通過するのを見た。

エゾシカの足跡(右)とピッタリ並行して、緩く登っていく。雪は締まっていてラッセルは楽だが、壷足だと膝下まで埋まる。

空は快晴。風が弱く気温もやや高い(この日の函館の最高気温は6.2℃と、平年値より5℃以上高かった)。気分良く、小さなアップダウンが続く尾根を辿っていく。

ミズナラの枝にいるエゾリスを発見。ややしばらく、この場所で食餌を楽しんでいた。立ち止まって眺めるメンバーもほっこり。

見上げる空は、青く澄み渡っている。

まるで春のような雰囲気…。

樹林帯を抜け、鏡山頂部の笹原に向かって最後の登り。

頂部の一角に上がって振り返ると、北方向から東方向の素晴らしい展望が得られた。先ず、北北東には北海道駒ヶ岳が…。

北東には函館平野を挟んで、横津岳(1167m)を盟主とする連山。
山の上空にある高積雲から、白い筋が垂れ下がっていた。尾流雲(びりゅううん)と呼ばれる雲(状態、現象)で、雲の底から地上に向けて線状やベール状に尾を引いたように見える。
雲から落下した雨粒や氷粒、雪片の降水粒子が地上に達すれば雨や雪として観測されるが、尾流雲を形作る降水粒子は、落下の途中で蒸発や昇華によって消散してしまう。降水をもたらす雲の下方に、降水粒子がすぐに蒸発・昇華してしまうような乾燥した空気層があるときに見られる。


続いて東北東から東にかけて、北斗市、函館市の市街地と函館湾、亀田半島の山々。


袴腰岳は函館市の最高峰。その麓の平野部に、北海道新幹線高架線路と函館江差道(自動車専用道)が美しい直線とカーブを描いている。

なだらかな雪原を頂上に向かう。空には薄いベールのような筋状の巻雲が浮かぶ。

11時35分、頂上に到着。北方向から反時計回りに南西方向が見渡せた。北には通称・北斗700峰、馴染みの通称・北斗毛無山(三等三角点、点名:毛無岳)の頂部、峩朗鉱山(太平洋セメント上磯工場に送る石灰石を採掘)の近くに位置する570.6峰(三等三角点、点名:我呂)。

北西~西北西には袴腰山(三等三角点、点名:袴腰)と不二山(三等三角点、点名:同じ)。

西南西には、手前に木古内町内に位置する411.7峰(三等三角点、点名:亀川)と、遠くに七ッ岳(二等三角点、点名:七ツ岳[大きい「ツ」])と大千軒岳(一等三角点、点名:千軒岳)・前千軒岳。
![亀川[411.7m]と七ッ岳・大千軒岳 亀川[411.7m]と七ッ岳・大千軒岳](//img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20250126-T%E9%8F%A1%E5%B1%B1k%E4%BA%80%E5%B7%9D%5B411.7m%5D%E3%81%A8%E4%B8%83%E3%83%83%E5%B2%B3%E3%83%BB%E5%A4%A7%E5%8D%83%E8%BB%92%E5%B2%B3k.jpg)
南西には、トラピスト大修道院の裏山にあたる通称・当別丸山(一等三角点、点名:当別丸山)と、向こうには知内山塊の山並み。

南には、陽光に輝く津軽海峡が広がる。

鏡山の山名標識を真ん中に、恒例の全体集合写真を撮る。

風は穏やかで割に暖かいため、頂上付近の雪原でゆったりとランチタイム。横津岳の上空には、まだ尾流雲が残っていた。

12時15分、南尾根コースに向かって頂上を後にする。

頂上南東の303峰から東北東方向に折れて、尾根伝いに辿る。尾根上の229峰手前のコルから、4名は林道を辿って下山。残り11名は、229峰を越えて尾根通しに進む。
229峰から函館湾と函館山、および函館市中心部と向こうの汐首山方面に繋がる下海岸が望めた。


南尾根コースの最後は、童心に返って広域農道に滑り降りた。

下町沢川の左股に架かる橋の上から、鏡山の穏やかな頂上方面を眺める。

14時10分、車列に到着して下山を終了。挨拶と連絡伝達を終えて、現地で解散した。
春のように穏やかな好天に恵まれ、のんびりゆったり気分で雪山ハイクと展望を楽しむことができた。ただし、今シーズン初のスノーシュー・かんじきの出番であったため、若干名に留め具のトラブルが発生した。持ち合わせやメンバー提供のバンド・紐などで処置して、事無きを得た。
【おまけ】
かなり以前の写真で恐縮ですが、2013年9月26日に函館市湯川町で撮った、きれいな尾流雲の写真を紹介します。横一列に並んだ高積雲の一つひとつから、尾流雲が真っすぐに垂れ下がって、薄いカーテンのように見えています。画面の下は遠くにある高層雲で、雪の原ではありません。

北斗市の廃棄物処理場から先に続く広域農道に入り、道路脇の下町沢川二股の北尾根末端(二つの橋の中間部)を9時10分に出発。今冬の会山行で初めてスノーシューやわかんを装着し、小さなアップダウンを繰り返しながら進む。

積雪の深さは、平均30cm程度と少ない。ときどき、エゾシカやキタキツネの足跡(アニマルトラック)が目に入る。

ノリウツギ(糊空木)装飾花のドライフラワー。

160mポコの下に北海道新幹線・新茂辺地トンネル(長さ約3.3km)が通っている。写真は万太郎トンネル(長さ約530m)の東京側出入り口。この少し下の尾根から、新函館北斗駅発の上り「はやぶさ18号」が通過するのを見た。

エゾシカの足跡(右)とピッタリ並行して、緩く登っていく。雪は締まっていてラッセルは楽だが、壷足だと膝下まで埋まる。

空は快晴。風が弱く気温もやや高い(この日の函館の最高気温は6.2℃と、平年値より5℃以上高かった)。気分良く、小さなアップダウンが続く尾根を辿っていく。

ミズナラの枝にいるエゾリスを発見。ややしばらく、この場所で食餌を楽しんでいた。立ち止まって眺めるメンバーもほっこり。

見上げる空は、青く澄み渡っている。

まるで春のような雰囲気…。

樹林帯を抜け、鏡山頂部の笹原に向かって最後の登り。

頂部の一角に上がって振り返ると、北方向から東方向の素晴らしい展望が得られた。先ず、北北東には北海道駒ヶ岳が…。

北東には函館平野を挟んで、横津岳(1167m)を盟主とする連山。
山の上空にある高積雲から、白い筋が垂れ下がっていた。尾流雲(びりゅううん)と呼ばれる雲(状態、現象)で、雲の底から地上に向けて線状やベール状に尾を引いたように見える。
雲から落下した雨粒や氷粒、雪片の降水粒子が地上に達すれば雨や雪として観測されるが、尾流雲を形作る降水粒子は、落下の途中で蒸発や昇華によって消散してしまう。降水をもたらす雲の下方に、降水粒子がすぐに蒸発・昇華してしまうような乾燥した空気層があるときに見られる。


続いて東北東から東にかけて、北斗市、函館市の市街地と函館湾、亀田半島の山々。


袴腰岳は函館市の最高峰。その麓の平野部に、北海道新幹線高架線路と函館江差道(自動車専用道)が美しい直線とカーブを描いている。

なだらかな雪原を頂上に向かう。空には薄いベールのような筋状の巻雲が浮かぶ。

11時35分、頂上に到着。北方向から反時計回りに南西方向が見渡せた。北には通称・北斗700峰、馴染みの通称・北斗毛無山(三等三角点、点名:毛無岳)の頂部、峩朗鉱山(太平洋セメント上磯工場に送る石灰石を採掘)の近くに位置する570.6峰(三等三角点、点名:我呂)。

北西~西北西には袴腰山(三等三角点、点名:袴腰)と不二山(三等三角点、点名:同じ)。

西南西には、手前に木古内町内に位置する411.7峰(三等三角点、点名:亀川)と、遠くに七ッ岳(二等三角点、点名:七ツ岳[大きい「ツ」])と大千軒岳(一等三角点、点名:千軒岳)・前千軒岳。
![亀川[411.7m]と七ッ岳・大千軒岳 亀川[411.7m]と七ッ岳・大千軒岳](http://img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20250126-T%E9%8F%A1%E5%B1%B1k%E4%BA%80%E5%B7%9D%5B411.7m%5D%E3%81%A8%E4%B8%83%E3%83%83%E5%B2%B3%E3%83%BB%E5%A4%A7%E5%8D%83%E8%BB%92%E5%B2%B3k.jpg)
南西には、トラピスト大修道院の裏山にあたる通称・当別丸山(一等三角点、点名:当別丸山)と、向こうには知内山塊の山並み。

南には、陽光に輝く津軽海峡が広がる。

鏡山の山名標識を真ん中に、恒例の全体集合写真を撮る。

風は穏やかで割に暖かいため、頂上付近の雪原でゆったりとランチタイム。横津岳の上空には、まだ尾流雲が残っていた。

12時15分、南尾根コースに向かって頂上を後にする。

頂上南東の303峰から東北東方向に折れて、尾根伝いに辿る。尾根上の229峰手前のコルから、4名は林道を辿って下山。残り11名は、229峰を越えて尾根通しに進む。
229峰から函館湾と函館山、および函館市中心部と向こうの汐首山方面に繋がる下海岸が望めた。


南尾根コースの最後は、童心に返って広域農道に滑り降りた。

下町沢川の左股に架かる橋の上から、鏡山の穏やかな頂上方面を眺める。

14時10分、車列に到着して下山を終了。挨拶と連絡伝達を終えて、現地で解散した。
春のように穏やかな好天に恵まれ、のんびりゆったり気分で雪山ハイクと展望を楽しむことができた。ただし、今シーズン初のスノーシュー・かんじきの出番であったため、若干名に留め具のトラブルが発生した。持ち合わせやメンバー提供のバンド・紐などで処置して、事無きを得た。
【おまけ】
かなり以前の写真で恐縮ですが、2013年9月26日に函館市湯川町で撮った、きれいな尾流雲の写真を紹介します。横一列に並んだ高積雲の一つひとつから、尾流雲が真っすぐに垂れ下がって、薄いカーテンのように見えています。画面の下は遠くにある高層雲で、雪の原ではありません。

2025年01月24日
1月22日 「道南四季の杜公園」散策
今年最初の自然部の企画は「道南四季の杜公園」散策。朝のうちは小雨が降って実施が危惧されたが,集合時間の10時には雨が上がった。前日来の雨で公園も雪は少なく,スノーシューは履かないで済んだが,滑らないよう鋲付き長靴を履いたり,軽アイゼン・チェーンスパイクを装着したりしてのんびり歩き、冬芽などを観察した。参加は18名。コースは公園のほぼ東半分の大外をぐるりと回った。
曇り空の下,10時過ぎに「丘の家」横の「花の丘北駐車場」を出発。

歩き出してすぐ道路わきの雪の上にシラカバの「果りん」と「種」を発見。どちらも1,2ミリくらいの大きさなので,そう言われないとゴミとしか認識できない。

ノリウツギの装飾花が冬になってもベージュ色になって残っている。

ネコヤナギも芽吹いて来た。朝の雨の露を置いている。

1時間ほど歩いたところでヌルデの実がキブシの房のようにぶら下がっているのが見えた。Wさんによると,ヌルデからは「お歯黒」に使われた染料の原料となる五倍子粉(ふしこ)が採れるそうで,キブシ(木五倍子)はその代用品となったところからその名がついたという説もあるそうだ。

さらにウワミズザクラ(上溝桜)が芽吹いており,これもWさんによると,落枝痕の脇に芽が出て来るとのこと。写真はかなりボケているので,その辺はよく見分けられないかも。

途中,ちょっと変わったマツカサが見られ(残念ながら写真は撮り忘れました),Wさんによると,この松はストローブ松と言い,外来種で植林されたものだそうです。

冬の山行で時々見られるウスタビガの繭がここでも見られた。この繭の中に蛹がいるそうです。

ちょうど12時に「丘の家」到着。函館山を背景に全体集合写真を撮った。

「丘の家」で昼食をいただき,その後挨拶をして解散した。2時間,6千歩ほどの散策だったが,冬枯れの中にも春の息吹きが感じられ,冬ならではの発見もあった楽しい散策だった。
曇り空の下,10時過ぎに「丘の家」横の「花の丘北駐車場」を出発。

歩き出してすぐ道路わきの雪の上にシラカバの「果りん」と「種」を発見。どちらも1,2ミリくらいの大きさなので,そう言われないとゴミとしか認識できない。

ノリウツギの装飾花が冬になってもベージュ色になって残っている。

ネコヤナギも芽吹いて来た。朝の雨の露を置いている。

1時間ほど歩いたところでヌルデの実がキブシの房のようにぶら下がっているのが見えた。Wさんによると,ヌルデからは「お歯黒」に使われた染料の原料となる五倍子粉(ふしこ)が採れるそうで,キブシ(木五倍子)はその代用品となったところからその名がついたという説もあるそうだ。

さらにウワミズザクラ(上溝桜)が芽吹いており,これもWさんによると,落枝痕の脇に芽が出て来るとのこと。写真はかなりボケているので,その辺はよく見分けられないかも。

途中,ちょっと変わったマツカサが見られ(残念ながら写真は撮り忘れました),Wさんによると,この松はストローブ松と言い,外来種で植林されたものだそうです。

冬の山行で時々見られるウスタビガの繭がここでも見られた。この繭の中に蛹がいるそうです。

ちょうど12時に「丘の家」到着。函館山を背景に全体集合写真を撮った。

「丘の家」で昼食をいただき,その後挨拶をして解散した。2時間,6千歩ほどの散策だったが,冬枯れの中にも春の息吹きが感じられ,冬ならではの発見もあった楽しい散策だった。
2025年01月13日
1月12日(日) 清水山~310峰
清水山(321.1m)は函館空港東北東の高台から立ち上がっていて、低山ながら津軽海峡・函館市街地などの眺めが良く、この時期の定番山行になりつつある。今回も最短の西尾根コースを登って頂上に至り、本峰の北西隣りにある310峰にも立ち寄った。参加は19名。
函館市豊原町の民家前に車を置かせてもらい、ときどき小雪が舞う中を9時34分に出発。北に向かう農道に入り、途中から牧草地の脇を進む。
牧草地から仰ぐ清水山(頂上は中央やや左の尾根肩に隠れて見えない)。積雪はほとんどない。午前9時現在のアメダス観測では、函館空港の積雪深は0cm、函館地方気象台(美原3丁目)は7cmと、この日の平年値(空港10cm、気象台18cm)よりずっと少ない。

農道の脇にあったガガイモ(蘿藦)の実の殻。ガガイモはつる性の植物で、果実の鞘は表面に小さな突起が多数ある長さ10cmほどの紡錘形。裂開すると、綿毛が付いた種子を飛び散らす。

裾野がやや広がった尾根を登り始めると、足元には春を待つジンヨウイチヤクソウ(腎葉一薬草)の葉。

林の中の尾根斜面も、雪が少ない。

エビネ類の葉。

尾根がだんだん狭くなってくると、傾斜は緩くなる。

春を迎える準備をしているナニワズ(浪花津)の花芽。

樹林の間から左手(北方向)に、後で向かう310峰の丸い頂きが見えた。

10時43分、清水山の頂上に到着。山名標識を入れて、恒例の全体集合写真を撮る。三角点(二等三角点、点名も清水山)の標石を探したが、雪に埋もれて見つけられなかった。

少しの滞在で頂上を発ち、310峰に向かって往路を少し戻る。前方の函館空港・函館市街方面は、雪雲に覆われていた。

函館空港の滑走路をズームアップ。日中は東の風が5~6m毎秒であったため、航空機は風下の西(右)から風上の東(左)に向かって離着陸していた。清水山や310峰からは、飛び立って、南(沖合)に向きを変えながら上昇していく様子が見られた。

南方向の下海岸高台に畑が広がる。

南東方向の津軽海峡の海面は、雲間から射し込んだ陽の光に輝いていた。

310峰に続く吊り尾根は、エゾシカの通り道がたくさん付いていた。積雪が少ないので、シカは笹などの餌を得やすいだろう。樹皮が食べられる害が減れば良いのだが…。

鞍部から先は陽当たりが良いので、積雪はいっそう少ない。

310峰の手前鞍部から頂上にかけて北東~東方向の視界が開け、亀田半島先端部の山々が望めた。北海道で最初に設けられた一等三角点を持つ古部丸山(点名:古部岳)や毛無山(通称:蛾眉野毛無山、二等三角点、点名:糸川)など。

東方向の恵山(617.6m、三等三角点、点名:同じ)をズームアップで。左端の台形は海向山(569.4m、二等三角点、点名:同じ)。

11時17分、310峰の頂上に到着。本日2回目の全体集合写真に納まる。
清水山と310峰の山名標識は当クラブ会員Ymさんの制作で、2023年2月の自主山行時に設置された。

東風を避け、頂上の西側樹林内でランチタイムをとっている間に青空が覗き始め、陽が射してきた。310峰の南肩から、陽が当たる函館空港と函館山を望む。

函館山の陸繋砂州(りくけいさす)、いわゆるトンボロ(イタリア語「Tombolo」)に建つ市街地(市役所を含む)をズームアップで。函館山の向こうには、函館湾を挟んで通称・当別丸山(482.3m、一等三角点、点名:当別丸山)の姿が美しい。

五稜郭タワー。

11時50分、310峰から下山を始める。吊り尾根の途中で、カマキリの卵嚢(らんのう)をいくつか見かけた。春になると孵化して、ひとつの卵嚢から200~300匹のカマキリの幼虫(体長は8mmくらい、形は成虫とほぼ同じ)が出て来る。卵嚢を無防備で室内に飾っておくと、春にはえらい目に合うかも(汗)。

西尾根を下っていくと、白くてきれいな岩塊を見かけた。汐首山周辺や大千軒岳知内川などでも見られる石英岩と思われ、道南では「きんから石」と呼ばれる。

尾根を下りて、牧草地の脇で見かけた赤い実はナナカマドか。

12時48分、民家前に到着して下山を終了。人数を確認し、本日の感想と今年の希望を含めた挨拶を終えた。

そのあと、本日が誕生日の会員さん(当会の最高齢!)を全員の合唱で祝福した。同時にご本人からお手製のカヌレ(フランス発祥の焼き菓子)が参加メンバーに手渡しされて、一同大感激! カヌレを持った腕を寄せ集めて、記念の写真をパチリ。しっかりした、香ばしくて美味しいカヌレを、ありがとうございました。我々も元気で山を歩けるようにトレーニングをして、お手本にさせて頂きたいと思いました。

【おまけ】
Aが旧南茅部町岩戸地区の国道を走行していると、空き家の庭先に「野良馬(飼育放棄された馬)」が3頭集まっていた。汐首山周辺で生活している馬と同じで、江戸時代に東北地方から使役のために連れて来られた南部馬がルーツとされている。

函館市豊原町の民家前に車を置かせてもらい、ときどき小雪が舞う中を9時34分に出発。北に向かう農道に入り、途中から牧草地の脇を進む。
牧草地から仰ぐ清水山(頂上は中央やや左の尾根肩に隠れて見えない)。積雪はほとんどない。午前9時現在のアメダス観測では、函館空港の積雪深は0cm、函館地方気象台(美原3丁目)は7cmと、この日の平年値(空港10cm、気象台18cm)よりずっと少ない。

農道の脇にあったガガイモ(蘿藦)の実の殻。ガガイモはつる性の植物で、果実の鞘は表面に小さな突起が多数ある長さ10cmほどの紡錘形。裂開すると、綿毛が付いた種子を飛び散らす。

裾野がやや広がった尾根を登り始めると、足元には春を待つジンヨウイチヤクソウ(腎葉一薬草)の葉。

林の中の尾根斜面も、雪が少ない。

エビネ類の葉。

尾根がだんだん狭くなってくると、傾斜は緩くなる。

春を迎える準備をしているナニワズ(浪花津)の花芽。

樹林の間から左手(北方向)に、後で向かう310峰の丸い頂きが見えた。

10時43分、清水山の頂上に到着。山名標識を入れて、恒例の全体集合写真を撮る。三角点(二等三角点、点名も清水山)の標石を探したが、雪に埋もれて見つけられなかった。

少しの滞在で頂上を発ち、310峰に向かって往路を少し戻る。前方の函館空港・函館市街方面は、雪雲に覆われていた。

函館空港の滑走路をズームアップ。日中は東の風が5~6m毎秒であったため、航空機は風下の西(右)から風上の東(左)に向かって離着陸していた。清水山や310峰からは、飛び立って、南(沖合)に向きを変えながら上昇していく様子が見られた。

南方向の下海岸高台に畑が広がる。

南東方向の津軽海峡の海面は、雲間から射し込んだ陽の光に輝いていた。

310峰に続く吊り尾根は、エゾシカの通り道がたくさん付いていた。積雪が少ないので、シカは笹などの餌を得やすいだろう。樹皮が食べられる害が減れば良いのだが…。

鞍部から先は陽当たりが良いので、積雪はいっそう少ない。

310峰の手前鞍部から頂上にかけて北東~東方向の視界が開け、亀田半島先端部の山々が望めた。北海道で最初に設けられた一等三角点を持つ古部丸山(点名:古部岳)や毛無山(通称:蛾眉野毛無山、二等三角点、点名:糸川)など。

東方向の恵山(617.6m、三等三角点、点名:同じ)をズームアップで。左端の台形は海向山(569.4m、二等三角点、点名:同じ)。

11時17分、310峰の頂上に到着。本日2回目の全体集合写真に納まる。
清水山と310峰の山名標識は当クラブ会員Ymさんの制作で、2023年2月の自主山行時に設置された。

東風を避け、頂上の西側樹林内でランチタイムをとっている間に青空が覗き始め、陽が射してきた。310峰の南肩から、陽が当たる函館空港と函館山を望む。

函館山の陸繋砂州(りくけいさす)、いわゆるトンボロ(イタリア語「Tombolo」)に建つ市街地(市役所を含む)をズームアップで。函館山の向こうには、函館湾を挟んで通称・当別丸山(482.3m、一等三角点、点名:当別丸山)の姿が美しい。

五稜郭タワー。

11時50分、310峰から下山を始める。吊り尾根の途中で、カマキリの卵嚢(らんのう)をいくつか見かけた。春になると孵化して、ひとつの卵嚢から200~300匹のカマキリの幼虫(体長は8mmくらい、形は成虫とほぼ同じ)が出て来る。卵嚢を無防備で室内に飾っておくと、春にはえらい目に合うかも(汗)。

西尾根を下っていくと、白くてきれいな岩塊を見かけた。汐首山周辺や大千軒岳知内川などでも見られる石英岩と思われ、道南では「きんから石」と呼ばれる。

尾根を下りて、牧草地の脇で見かけた赤い実はナナカマドか。

12時48分、民家前に到着して下山を終了。人数を確認し、本日の感想と今年の希望を含めた挨拶を終えた。

そのあと、本日が誕生日の会員さん(当会の最高齢!)を全員の合唱で祝福した。同時にご本人からお手製のカヌレ(フランス発祥の焼き菓子)が参加メンバーに手渡しされて、一同大感激! カヌレを持った腕を寄せ集めて、記念の写真をパチリ。しっかりした、香ばしくて美味しいカヌレを、ありがとうございました。我々も元気で山を歩けるようにトレーニングをして、お手本にさせて頂きたいと思いました。

【おまけ】
Aが旧南茅部町岩戸地区の国道を走行していると、空き家の庭先に「野良馬(飼育放棄された馬)」が3頭集まっていた。汐首山周辺で生活している馬と同じで、江戸時代に東北地方から使役のために連れて来られた南部馬がルーツとされている。

2025年01月09日
1月7日 函館山
毎年恒例の初登りは函館山。函館八幡宮に参拝し,七曲りコースを登って千畳敷まで一緒に登った。今年の参加者は10名。天気は晴れの予報だったが,歩き始めから曇りで,千畳敷についた頃にはやや吹雪状態になっていた。
10時にふれあいセンターを出発。函館八幡宮に寄った後,碧血碑を過ぎて車道に出たところで軽アイゼンを装着した。その車道を歩く面々。

七曲りコースの途中で見られたサラシナショウマ。

11時半頃地蔵山着。ここで一回目の全体写真。

ほどなく千畳敷着。ここで解散する予定だったので2回目の全体写真。背景は何も見えなくなってしまった。

ここで後は自由行動としたが,途中でシマエナガを撮りたいSさんと別れた以外は一緒に下山した。その途中見られたツリバナとムラサキシキブ。今シーズンのムラサキシキブは数が多く,色も鮮やかで美しい。


13時頃にふれあいセンター着。挨拶を済ませて解散した。年末年始でなまった身体には適度な函館山登山だった。
10時にふれあいセンターを出発。函館八幡宮に寄った後,碧血碑を過ぎて車道に出たところで軽アイゼンを装着した。その車道を歩く面々。

七曲りコースの途中で見られたサラシナショウマ。
11時半頃地蔵山着。ここで一回目の全体写真。
ほどなく千畳敷着。ここで解散する予定だったので2回目の全体写真。背景は何も見えなくなってしまった。
ここで後は自由行動としたが,途中でシマエナガを撮りたいSさんと別れた以外は一緒に下山した。その途中見られたツリバナとムラサキシキブ。今シーズンのムラサキシキブは数が多く,色も鮮やかで美しい。


13時頃にふれあいセンター着。挨拶を済ませて解散した。年末年始でなまった身体には適度な函館山登山だった。
2025年01月01日
1月1日(水) 年頭のご挨拶
新年、明けましておめでとうございます。
いつも当ブログを訪問していただき、ありがとうございます。
昨年は、大雪山系・旭岳、日高山脈・十勝幌尻岳、青森県津軽地方のツアーを含めて、会山行は1年間に60回実施し、参加した会員は延べ910名にのぼりました。
本年も「函館山楽クラブ」の名のとおり、楽しい山行を企画して、安全第一に実施していきたいと思います。
老若男女を問わず、新しい会員さんを大歓迎いたします。入会の問い合わせや連絡には、PC用表示ブログの左欄下にある「オーナーへメッセージ」もご利用下さい。
~森町にある森川山(608.8m)東山麓牧草地の広い丘で、北海道駒ヶ岳(1131m)を背景に[2023年3月5日]~

いつも当ブログを訪問していただき、ありがとうございます。
昨年は、大雪山系・旭岳、日高山脈・十勝幌尻岳、青森県津軽地方のツアーを含めて、会山行は1年間に60回実施し、参加した会員は延べ910名にのぼりました。
本年も「函館山楽クラブ」の名のとおり、楽しい山行を企画して、安全第一に実施していきたいと思います。
老若男女を問わず、新しい会員さんを大歓迎いたします。入会の問い合わせや連絡には、PC用表示ブログの左欄下にある「オーナーへメッセージ」もご利用下さい。
~森町にある森川山(608.8m)東山麓牧草地の広い丘で、北海道駒ヶ岳(1131m)を背景に[2023年3月5日]~
