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山楽人2
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2022年11月10日

11月9日(水) 雁皮山麓周遊

 紅葉や黄葉、草木の実などを愛でて晩秋の雰囲気に浸るため、函館市陣川町の後背に聳える雁皮山(743.3m)から蝦夷松山(667m)の山麓一帯を、のんびりゆっくりとそぞろ歩いた。自然部の企画で、参加は25名(フリー参加1名を含む)。

 陣川町「こぶし座」前の道路脇に縦列駐車させてもらい、9時ちょうどに非舗装の荒れた車道を上がる。カラマツ(落葉松)の黄葉が出迎えてくれた。
出発

 10分ほどでC241の十字路に至る。蝦夷松山方面への道沿いには、多数の石仏が安置されている。
C241十字路付近の石仏

 今回は十字路に上がった正面の作業道に足を踏み入れ、笹流川右股に向かって緩く下っていく。沢を越したC260付近で、トドマツ(椴松)の植林地内に付けられた作業道に入る。
C260付近でトドマツ林に入る

 笹流川右股に沿う作業道を辿って上流部に向かう。谷の中に初冬の陽を浴びて、紅葉が浮かび上がっていた。
谷中の紅葉

 道の脇に、来春に向けてナニワズ(難波津)が花蕾を準備していた。名前の由来は不明で、難波津(古代の大阪港)という漢字は当て字とされるが、なぜか「ナニワヅ」とは記されない。
ナニワズ

 トドマツ植林帯を抜けて、広葉樹林帯に樹相が変わった。明るい林の中を進む。
広葉樹林帯を登る

 ナツトウダイ(夏灯台)を見かけた。花の形が、菜種油を入れた皿に芯を入れて明りとする灯明に似ており、花期が初夏というのが名前の由来という。
ナツトウダイ

 作業道に突然、人工物が現れた。この辺りの土地柄に詳しいメンバーによると、斜面の崩壊を防ぐために設けられた土留めだとのこと。
造林地の土留め

 秋の恵み、葉が落ちたサルナシ(猿梨、コクワ)の蔓に、たくさんの実が下がっていた。表面が皴よってドライフルーツになりつつあったが、食すと十分にジューシーだった。
サルナシの実

 高い樹木の上に、ツルウメモドキ(蔓梅擬)のはじけた実が鈴なりであった。
はじけたツルウメモドキの実

 セリ科のような花を付けた山野草を見つけた。しかし、葉は三枚を合成したような、特徴的な形をしている。この山野草の名前は何だろうか。
はてな?

 出発から2時間余りで、蝦夷松山に向かう登山道との十字路(C490、熊避けの鍋が下がっている)に達した。右に下がれば先ほどのC241十字路、左に上がれば蝦夷松山の頂上、真っすぐ200mも進めば旧「函館KGカントリークラブ」のブルフ場跡地に行き当たる。
蝦夷松山登山道とのC490十字路

 C490十字路から蝦夷松山方面に少し上がった陽の当たる樹林内で、早めのランチを摂る(30分ほど)。食後に行動を再開してすぐ、樹林の間から岩塊を乗せた蝦夷松山の頂部が望めた。
蝦夷松山を仰ぐ

 蝦夷松山への登山道を右に分けて、「花の道」に続くトラバース道に入る。程なく、蝦夷松山の先から下がってくる「花の道」との丁字路に到着。当会のYmさん作成の案内標識を入れて、全体集合写真を撮る。標識が小さいので、拡大して載せた。
花の道の丁字路で全体集合

 丁字路から左(「花の道」からの延長線)に下がる山道に入り、標高点497方面に向かう。後ろのメンバーがザックに下げているのは、拾ったゴミ。
花の道からの延長線を下がる

 しばらく歩いたところで、山道に紫色の花を付けたウツボグサ(靫草)を見かけた。10月23日の二股岳(こちら)でも咲いていたが、カコソウ(夏枯草)という別名に似合わない季節外れの出合いだった。
ウツボグサの花

 その近くでは、同じ紫色のムラサキシキブ(紫式部)の実が見事であった。葉はすっかり落ちている。
ムラサキシキブ①
ムラサキシキブ②

 逆光を浴びて照る黄葉と、そぞろ歩きのメンバー。
背後から陽を浴びて

 センボンヤリ(千本槍)の冠毛。葉も色付いている。
センボンヤリ

 キク科・オヤマボクチ(雄山火口)のドライフラワー。語源は、葉の裏に生える繊維を火起こしの時に火口(ほくち)として使っていたから、と言われる。北海道では南西部だけに自生する。
オヤマボクチのドライフラワー

 C370付近の笹流川左股上流部から、中央やや右に三角形の580峰を眺める。この峰の反対側(北面)は険しい岩稜になっている。
笹流川左股越しの580峰

 オトギリソウ科のトモエソウ(巴草)を見つけた。夏から秋にかけて咲く黄色い花が、家紋のデザインなどに使われる「巴」型になる。
トモエソウ

 笹流川の右股と左股に挟まれた尾根を下がり、C285付近の丁字路で休憩。ここから尾根筋を離れ、右股に下りていく。
C285付近の丁字路で休憩

 頭上には青空を背景に、ミズナラ(水楢)の黄葉が映えていた。
ミズナラの黄葉

 トドマツの真っすぐな幹と、これに絡んだツルアジサイ(蔓紫陽花)またはイワガラミ(岩絡み)の黄葉の対比が美しい。
トドマツに絡むツルアジサイかイワガラミ

 このブログの3枚目の写真を撮ったC260付近で元のコースに戻り、C241十字路に向かう。ヤマモミジの幼木も一人前に紅葉していた。
ヤマモミジの幼木も一人前に紅葉

 カラマツ(落葉松)の黄葉も美しい。
カラマツの黄葉

 黄葉の代表格、アカイタヤ(赤板屋)。
アカイタヤの黄葉

 C241十字路に戻ってきた。正面の下り道に入る。
C241十字路に戻る

 13時50分、「こぶし座」の前に到着して、4時間50分(昼食時間を含む)の周遊を終えた。人数確認と挨拶を終えて、現地で解散した。
 今回初めて、このコースを辿ったメンバーも多かった。最大標高差でも360m程度のコースであり、作業道・山道は歩きやすく、また紅葉・黄葉や山野草木の実なども十分に楽しむことができた。自然部の「のんびりゆっくり」にふさわしい企画であった。

【コースの概要】
コース概要




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