2023年07月18日
7月16日(日) 羊蹄山(京極コース)
二年ぶりの羊蹄山(最高地点:1898m、松浦武四郎の命名:後方[シリヘ]羊蹄[シ]山、アイヌ名:マッカリヌプリ)を、京極コースから登降した。参加は5名。
ニセコ町のロッジに4名が前泊し、1名は函館から深夜発のゆっくり運転でロッジに到着・合流。5時に、揃って京極コース登山口に向かう。ロッジの駐車場で体長12cmくらいのナメクジが見送ってくれた。体の模様や太さ、目の長さから見る限り、道南に定着している大型のヤマナメクジではなさそう。

前夜までまとまった雨が降ったが、朝には上がった。曇り空ではあるが、羊蹄山の全容が一時的に姿を現した。京極コースの駐車場を5時32分に出発。駐車場には我々の2台を含めて7台の車が停まっていた。

砂利敷の農道を少し歩いて、カラマツ植林地の登山道に入る。

すぐに迎えてくれたのはオオウバユリ(大姥百合)。

二合目までに見られた植生は、実を付けたサンカヨウ(山荷葉)。

爽やかな空色の蕚(がく)片を付けたエゾアジサイ(蝦夷紫陽花)。こんな色の空にならないものか…。

ヨツバヒヨドリ(四葉鵯)は、アサギマダラなどが盛んに蜜を吸う。

林道を二回横切った先の二合目で休憩。湿度が高く、風がないので蒸し暑い。水分と塩分をしっかりと補給する。

ミヤマアキノキリンソウ(深山秋麒麟草)の別名はコガネギク(黄金菊)。

四合目を発つ。この先、登山道の傾斜がますますきつくなってくる。

五合目の上で北東側の展望が開け、無意根山から喜茂別岳に至る山並が見えた。少し北寄りに余市岳(1488.0m)も。しかし、展望が得られたのはこれが最後で、あとは雲の中。

ゴゼンタチバナ(御前橘)。花をつけるゴゼンタチバナの葉は6枚だが、4枚葉は花をつけない。

京極コースには一合目から九合目まで、すべてに標識が付けられており、行動の目安になってありがたかった(「まだ○合目かと気落ちする」との声も…)。それぞれの標識に異なる「一文」が添えられている。秀逸なのは、六合目の「忍耐の一歩 努力の前進」。

八合目を過ぎると、ヨツバシオガマが見られた。

ハイオトギリ(這弟切)もあちこちに。

マルバシモツケ(丸葉下野)。シモツケは、今の栃木県(旧国名:下野[しもつけ])で発見されたことから。

九合目の少し下から、登山道は岩れき帯を登る。

岩とれきの環境で成長するイワブクロ(岩袋、別名:タルマイソウ[樽前草])。

メアカンキンバイ(雌阿寒金梅)は、道東の山の他に大雪山系や十勝連峰でも見られるそうだが、羊蹄山が分布の南限だという。

チシマフウロ(千島風露)。

火口壁の上の稜線に出て、一等三角点(1892.7m、点名:真狩岳[アイヌ名のマッカリヌプリに依る])を過ぎて最高地点に向かう。右下の火口(父釜)内は霧で見えない。

稜線で見つけたコケモモ(苔桃)。

11時35分、念願の頂上(最高地点)に到着。ほかの登山者に頼み、笑顔で集合写真に納まる。初登頂は2名。

最高地点直下、「御鉢巡り」道の少し上でランチタイムとする。脇に咲いていたウメバチソウ(梅鉢草)。

同じくウコンウツギ(鬱金空木)。

同じくイワギキョウ(岩桔梗)。
最高地点直下で休んでいる登山者の間をエゾシマリスが駆け回っていてびっくりした。動きが速いので写真に撮ることはできなかった。

12時20分、下山を開始。雨上がりの道は滑りやすいので、緊張感を保ちながら足場を慎重に選んでゆっくりと下りた。九合目付近の岩れき帯斜面で撮ったメアカンキンバイを、アンコールで掲載。

ヤマブキショウマ(山吹升痲)。

16時15分、登山口に無事到着して、下山を終了した。滑りやすい泥の道と格闘した様子が、登山靴とロングスパッツの汚れから見てとれるだろうか。

車1台は真狩村の温泉経由、もう1台は直行で、安全運転に徹して帰宅の途に就いた。
雨上がりで湿度が高く、八合目あたりまでは風が弱くて蒸し暑かった。標高差1473mのコースは、滑りやすいこともあってやや厳しい登降であった。展望には恵まれなかったものの、意外とたくさんの山野草に出会えて、充実した山行であった。
二年前、晴天時に喜茂別コースを登ったときの様子は、こちらをどうぞ。
ニセコ町のロッジに4名が前泊し、1名は函館から深夜発のゆっくり運転でロッジに到着・合流。5時に、揃って京極コース登山口に向かう。ロッジの駐車場で体長12cmくらいのナメクジが見送ってくれた。体の模様や太さ、目の長さから見る限り、道南に定着している大型のヤマナメクジではなさそう。

前夜までまとまった雨が降ったが、朝には上がった。曇り空ではあるが、羊蹄山の全容が一時的に姿を現した。京極コースの駐車場を5時32分に出発。駐車場には我々の2台を含めて7台の車が停まっていた。

砂利敷の農道を少し歩いて、カラマツ植林地の登山道に入る。

すぐに迎えてくれたのはオオウバユリ(大姥百合)。

二合目までに見られた植生は、実を付けたサンカヨウ(山荷葉)。

爽やかな空色の蕚(がく)片を付けたエゾアジサイ(蝦夷紫陽花)。こんな色の空にならないものか…。

ヨツバヒヨドリ(四葉鵯)は、アサギマダラなどが盛んに蜜を吸う。

林道を二回横切った先の二合目で休憩。湿度が高く、風がないので蒸し暑い。水分と塩分をしっかりと補給する。

ミヤマアキノキリンソウ(深山秋麒麟草)の別名はコガネギク(黄金菊)。

四合目を発つ。この先、登山道の傾斜がますますきつくなってくる。

五合目の上で北東側の展望が開け、無意根山から喜茂別岳に至る山並が見えた。少し北寄りに余市岳(1488.0m)も。しかし、展望が得られたのはこれが最後で、あとは雲の中。

ゴゼンタチバナ(御前橘)。花をつけるゴゼンタチバナの葉は6枚だが、4枚葉は花をつけない。

京極コースには一合目から九合目まで、すべてに標識が付けられており、行動の目安になってありがたかった(「まだ○合目かと気落ちする」との声も…)。それぞれの標識に異なる「一文」が添えられている。秀逸なのは、六合目の「忍耐の一歩 努力の前進」。

八合目を過ぎると、ヨツバシオガマが見られた。

ハイオトギリ(這弟切)もあちこちに。

マルバシモツケ(丸葉下野)。シモツケは、今の栃木県(旧国名:下野[しもつけ])で発見されたことから。

九合目の少し下から、登山道は岩れき帯を登る。

岩とれきの環境で成長するイワブクロ(岩袋、別名:タルマイソウ[樽前草])。

メアカンキンバイ(雌阿寒金梅)は、道東の山の他に大雪山系や十勝連峰でも見られるそうだが、羊蹄山が分布の南限だという。

チシマフウロ(千島風露)。

火口壁の上の稜線に出て、一等三角点(1892.7m、点名:真狩岳[アイヌ名のマッカリヌプリに依る])を過ぎて最高地点に向かう。右下の火口(父釜)内は霧で見えない。

稜線で見つけたコケモモ(苔桃)。

11時35分、念願の頂上(最高地点)に到着。ほかの登山者に頼み、笑顔で集合写真に納まる。初登頂は2名。

最高地点直下、「御鉢巡り」道の少し上でランチタイムとする。脇に咲いていたウメバチソウ(梅鉢草)。

同じくウコンウツギ(鬱金空木)。

同じくイワギキョウ(岩桔梗)。
最高地点直下で休んでいる登山者の間をエゾシマリスが駆け回っていてびっくりした。動きが速いので写真に撮ることはできなかった。

12時20分、下山を開始。雨上がりの道は滑りやすいので、緊張感を保ちながら足場を慎重に選んでゆっくりと下りた。九合目付近の岩れき帯斜面で撮ったメアカンキンバイを、アンコールで掲載。

ヤマブキショウマ(山吹升痲)。

16時15分、登山口に無事到着して、下山を終了した。滑りやすい泥の道と格闘した様子が、登山靴とロングスパッツの汚れから見てとれるだろうか。

車1台は真狩村の温泉経由、もう1台は直行で、安全運転に徹して帰宅の途に就いた。
雨上がりで湿度が高く、八合目あたりまでは風が弱くて蒸し暑かった。標高差1473mのコースは、滑りやすいこともあってやや厳しい登降であった。展望には恵まれなかったものの、意外とたくさんの山野草に出会えて、充実した山行であった。
二年前、晴天時に喜茂別コースを登ったときの様子は、こちらをどうぞ。