2019年11月25日
11月24日(日) 川汲台場山(旧々道~北東尾根コース)
川汲台場山(491m)へは川汲公園からかつてバスも通っていた旧々道(廃道)を川汲峠まで歩き、そこから登る。下山は北東に延びる尾根を利用して川汲温泉脇の川汲川を渡渉し、川汲公園に戻る周回コースを辿った。2年振りの探訪(前回の様子はこちら)で、前回が積雪状態だったのに対して今回はほぼ無雪で暖かく、腕まくりで登るメンバーもいた。参加者は34名と、今年度の会山行で最多。
川汲公園駐車場で準備を整えて、注意事項を伝達。天気は高曇りだが、次第に晴れてくることを期待しつつ、9時5分に出発。

施設が荒廃してきた川汲公園の中を進む。

公園奥の二つ目の橋を渡ってから、旧々道まで標高差60mほどの急登に取り付く。ここは笹が伸びて、ヤブ状態になっていた。

廃道となった旧々道は、ガードロープや道路下部の石積み擁壁がしっかり残っている箇所がある一方、多くの落石と倒木、上部から崩れた土砂が被った箇所もあって、全体にかなり荒れてきている。


右下を流れる川汲川が狭まってくる頃、雲が薄くなって陽が射し始めた。

陽射しを受けて光るムラサキシキブの実や、ツルウメモドキのはじけた実が美しい。


川汲川を二段になって落ちる、高さ7~8mの滝が見えた。

C340付近で、旧々道は大きく崩落している。幅30m程度だが、崩落上部をトラバースするため、固定ザイルを設置して安全な通過に努めた。


川汲峠に到着。ここで、有効期限が切れた熊撃退スプレーの「試し打ち」を行った。峠を西風が吹き抜ける状況を確認し、メンバーは風上に退避。使用したスプレーの商品詳細によると噴射距離約7~8m、噴射時間約5~7秒だそうだが、実際の噴射時間も10秒弱であった。


川汲峠から標高差70mほどの川汲台場山の山頂に向かう。陽が射して、暖かい。

12時25分、山頂に到着。この日は遠くまで見渡せ、山座同定をしながら展望を楽しんだ。まず南西方向、函館山の先に当別丸山、知内山塊、大千軒岳などが見渡せた。

すぐ西隣りには三森山(842.1m)。

南南西の方向には、津軽海峡を挟んで津軽半島の山々と、その奥に岩木山(1,624.6m)の鋭鋒。

146kmも離れた岩木山をアップでどうぞ。

展望を楽しんだあと、ゆったりと昼食を摂る。ここの台場は函館近隣の二股口台場山や峠下台場山と同様、箱館戦争の際に旧幕府軍によって築かれたもので、山頂の中央が平たく窪み、周囲が土塁で高くなっている。風が遮られて暖かく快適。

「マイ・テーブル」で優雅に過ごすメンバーも…。

恒例の全体写真を撮り、13時少し前に下山を始めた。


ブナ林の尾根道を、気持ち良く下っていく。

尾根上306mポコへの登り返しに立つ、立派なブナの木。

ブナの古い切り株に規則正しい間隔で開けられたクマゲラの食痕。

川汲温泉の建物が見えてくると、最後の川汲川渡渉地点も近い。川汲川の流れは緩く水深も10cm程度だが、川底の岩盤に藻が張り付いて滑りやすい。長靴を履いた男性陣などがリレー方式で通過メンバーを支え、誰も転ぶことなく対岸に渡ることができた。

15時ちょうど、川汲公園の駐車場に到着。挨拶を済ませてから山の装備を解き、温泉は各車ごととして解散した。
旧々道は長くて荒れているものの、急な登りが少ないので体力的には楽である。山頂から眺めた北海道南端の山々、津軽海峡と岩木山、下り尾根の美しいブナ林の景観など、積雪期に入る直前の穏やかな山歩きを楽しむことができた。
川汲公園駐車場で準備を整えて、注意事項を伝達。天気は高曇りだが、次第に晴れてくることを期待しつつ、9時5分に出発。

施設が荒廃してきた川汲公園の中を進む。

公園奥の二つ目の橋を渡ってから、旧々道まで標高差60mほどの急登に取り付く。ここは笹が伸びて、ヤブ状態になっていた。

廃道となった旧々道は、ガードロープや道路下部の石積み擁壁がしっかり残っている箇所がある一方、多くの落石と倒木、上部から崩れた土砂が被った箇所もあって、全体にかなり荒れてきている。


右下を流れる川汲川が狭まってくる頃、雲が薄くなって陽が射し始めた。

陽射しを受けて光るムラサキシキブの実や、ツルウメモドキのはじけた実が美しい。


川汲川を二段になって落ちる、高さ7~8mの滝が見えた。

C340付近で、旧々道は大きく崩落している。幅30m程度だが、崩落上部をトラバースするため、固定ザイルを設置して安全な通過に努めた。


川汲峠に到着。ここで、有効期限が切れた熊撃退スプレーの「試し打ち」を行った。峠を西風が吹き抜ける状況を確認し、メンバーは風上に退避。使用したスプレーの商品詳細によると噴射距離約7~8m、噴射時間約5~7秒だそうだが、実際の噴射時間も10秒弱であった。


川汲峠から標高差70mほどの川汲台場山の山頂に向かう。陽が射して、暖かい。

12時25分、山頂に到着。この日は遠くまで見渡せ、山座同定をしながら展望を楽しんだ。まず南西方向、函館山の先に当別丸山、知内山塊、大千軒岳などが見渡せた。

すぐ西隣りには三森山(842.1m)。

南南西の方向には、津軽海峡を挟んで津軽半島の山々と、その奥に岩木山(1,624.6m)の鋭鋒。

146kmも離れた岩木山をアップでどうぞ。

展望を楽しんだあと、ゆったりと昼食を摂る。ここの台場は函館近隣の二股口台場山や峠下台場山と同様、箱館戦争の際に旧幕府軍によって築かれたもので、山頂の中央が平たく窪み、周囲が土塁で高くなっている。風が遮られて暖かく快適。

「マイ・テーブル」で優雅に過ごすメンバーも…。

恒例の全体写真を撮り、13時少し前に下山を始めた。


ブナ林の尾根道を、気持ち良く下っていく。

尾根上306mポコへの登り返しに立つ、立派なブナの木。

ブナの古い切り株に規則正しい間隔で開けられたクマゲラの食痕。

川汲温泉の建物が見えてくると、最後の川汲川渡渉地点も近い。川汲川の流れは緩く水深も10cm程度だが、川底の岩盤に藻が張り付いて滑りやすい。長靴を履いた男性陣などがリレー方式で通過メンバーを支え、誰も転ぶことなく対岸に渡ることができた。

15時ちょうど、川汲公園の駐車場に到着。挨拶を済ませてから山の装備を解き、温泉は各車ごととして解散した。
旧々道は長くて荒れているものの、急な登りが少ないので体力的には楽である。山頂から眺めた北海道南端の山々、津軽海峡と岩木山、下り尾根の美しいブナ林の景観など、積雪期に入る直前の穏やかな山歩きを楽しむことができた。
この記事へのコメント
川汲台場山の山頂から「…南西方向、函館山の先に当別丸山、知内山塊、大千軒岳などが見渡せた。」とした写真で、左から三つ目の知内山塊にある山名を「燈明岳(665.3m)」としましたが、会員のTtさんのご指摘により「岩部岳(794.2m)」に修正しました。たいへん失礼しました。川汲台場山から見ると二つの山はほぼ一直線上にあり、標高のやや低い燈明岳は、標高の高い岩部岳を背景にしているので視認しにくいようです。Ttさん、ありがとうございました。
Posted by 山楽人2
at 2019年11月26日 22:56
