2023年04月10日
4月9日(日) 写万部山
残雪期の写万部山(499.1m)は、2018年3月4日(クラックが発生して雪崩の危険があったため途中で撤退)以来5年振りに訪れた。今回は頂上からオタモイ山周回を計画していたが雪融けが早く、頂上往復に変更した。参加は8名。
登山口駐車場を9時57分に出発。陽が射す中、幅広く整備された登山道を歩く。この付近に雪は残っていない。

25分ほど歩いたC220付近で雨がパラパラと降ってきたので、レインウェアを着る。前方に写万部山の頂部が見えてきた。

ツルリンドウ(蔓竜胆)の濃い緑色の葉は、春を感じる。

C250付近は、短い距離ながらも急登となっている。

急登を上がったC260付近から麓を振り返る。長万部町の共立地区~静狩地区の平地と内浦湾の海岸線が望めた。残雪はまったく見えない。

C300を過ぎたあたりから上部で、わずかに残雪が現れてきた。

雨にしっとりと濡れて滑りやすい登山道の脇に、数株のカタクリが咲いていた。水玉を乗せた葉も美しい。

アラレや雪まで舞い始めた中、C400の稜線に上がる。頂上に向かう稜線の右側(南東側)斜面には、雪庇が崩落した名残りの雪塊。

南東~東方向に、近くはオタモイ山(三等三角点、点名:幌内3)と、遠くに幌扶斯山(ぽろぷすさん、三等三角点、点名も同じ)が見えた。幌扶斯山の裾が海に落ちる場所がイコリ岬で、手前の入り江の奥に秘境「小幌駅」がある。

雪融けを待って、頭を持ち上げてきたのはエゾイチゲ(蝦夷一華)か。

フキノトウ(蕗の薹)も瑞々しい。

辿ってきた稜線を振り返る。

登山道の真ん中にあったのは、シダ類のヒカゲノカズラ(日陰の葛)。

頂上直下を登る。

11時17分に到着した頂上では雪が降ってきて、辺りは一時的に白い空間になった。


写万部山の頂上には一等三角点が設けられ、「天測点」もある。天測点は、星の観測から観測地点の緯度経度を決める天文測量を行う地点として、地理調査所(現在の国土地理院)が定めた場所で、全国48か所に設置されたという。現在は天測点での天文測量は行われていないが、重い測量機器を載せて安定した測定を行うために作られたコンクリートの台座が今も残っている。道南では、北斗市・木古内町境の当別丸山(482.3m)にもある。
写真の遠景は、幌内山(841.6m)方面。

天測点の番号は「第六号」とあった。当別丸山は「第七号」。

北西の風が強くて寒い中ではあったが、恒例の全体集合写真を撮る。

雪が止んだので、頂上から周りの景観をカメラに収める。南東にオタモイ山。

南は登ってきたコースの小尾根と、遠景は長万部町中心部方面に向かう海岸線。

南東側斜面に残る、ブロック崩落しそうな雪塊。

西の長万部岳方面と、南西の山々。

冷たい北西風を避けて、頂上直下の笹薮の陰でランチタイムとする。何か「電車ゴッコ」をしているような…。下りのスリップに備えて、軽アイゼンを付けて…。

11時58分に下山を開始。稜線から西北西方向(画面中央のやや右)に、黒松内岳(740.0m)が見えた。

登山口を望遠で。

小尾根を下がって樹林帯に入ると、進行方向の木の枝に中型の鳥がしばらく止まっていた。望遠で撮ると、カケスだった。翼の縞模様や白い斑が目立つ。

間もなくゴールという頃に、陽が射して暖かさが感じられてきた。

12時48分、登山口駐車場に到着。濡れた泥道でのスリップ防止のために装着した軽アイゼン、登山靴やトレッキングポールの汚れをわずかに残った雪で落とし、挨拶を済ませて解散した。例年になく早い雪融けで春の雪山トレッキングはかなわず、雨や雪とやや強い風の天候ではあったが、春の雰囲気は十分に感じられた。帰路の楽しみは、カニ飯販売店や菓子工房・販売店での買い物…。
2016年3月27日、まだ雪がたっぷり残っている写万部山を訪れた時のブログは、こちらをどうぞ。
登山口駐車場を9時57分に出発。陽が射す中、幅広く整備された登山道を歩く。この付近に雪は残っていない。

25分ほど歩いたC220付近で雨がパラパラと降ってきたので、レインウェアを着る。前方に写万部山の頂部が見えてきた。

ツルリンドウ(蔓竜胆)の濃い緑色の葉は、春を感じる。

C250付近は、短い距離ながらも急登となっている。

急登を上がったC260付近から麓を振り返る。長万部町の共立地区~静狩地区の平地と内浦湾の海岸線が望めた。残雪はまったく見えない。

C300を過ぎたあたりから上部で、わずかに残雪が現れてきた。

雨にしっとりと濡れて滑りやすい登山道の脇に、数株のカタクリが咲いていた。水玉を乗せた葉も美しい。

アラレや雪まで舞い始めた中、C400の稜線に上がる。頂上に向かう稜線の右側(南東側)斜面には、雪庇が崩落した名残りの雪塊。

南東~東方向に、近くはオタモイ山(三等三角点、点名:幌内3)と、遠くに幌扶斯山(ぽろぷすさん、三等三角点、点名も同じ)が見えた。幌扶斯山の裾が海に落ちる場所がイコリ岬で、手前の入り江の奥に秘境「小幌駅」がある。

雪融けを待って、頭を持ち上げてきたのはエゾイチゲ(蝦夷一華)か。

フキノトウ(蕗の薹)も瑞々しい。

辿ってきた稜線を振り返る。

登山道の真ん中にあったのは、シダ類のヒカゲノカズラ(日陰の葛)。

頂上直下を登る。

11時17分に到着した頂上では雪が降ってきて、辺りは一時的に白い空間になった。


写万部山の頂上には一等三角点が設けられ、「天測点」もある。天測点は、星の観測から観測地点の緯度経度を決める天文測量を行う地点として、地理調査所(現在の国土地理院)が定めた場所で、全国48か所に設置されたという。現在は天測点での天文測量は行われていないが、重い測量機器を載せて安定した測定を行うために作られたコンクリートの台座が今も残っている。道南では、北斗市・木古内町境の当別丸山(482.3m)にもある。
写真の遠景は、幌内山(841.6m)方面。

天測点の番号は「第六号」とあった。当別丸山は「第七号」。

北西の風が強くて寒い中ではあったが、恒例の全体集合写真を撮る。

雪が止んだので、頂上から周りの景観をカメラに収める。南東にオタモイ山。

南は登ってきたコースの小尾根と、遠景は長万部町中心部方面に向かう海岸線。

南東側斜面に残る、ブロック崩落しそうな雪塊。

西の長万部岳方面と、南西の山々。

冷たい北西風を避けて、頂上直下の笹薮の陰でランチタイムとする。何か「電車ゴッコ」をしているような…。下りのスリップに備えて、軽アイゼンを付けて…。

11時58分に下山を開始。稜線から西北西方向(画面中央のやや右)に、黒松内岳(740.0m)が見えた。

登山口を望遠で。

小尾根を下がって樹林帯に入ると、進行方向の木の枝に中型の鳥がしばらく止まっていた。望遠で撮ると、カケスだった。翼の縞模様や白い斑が目立つ。

間もなくゴールという頃に、陽が射して暖かさが感じられてきた。

12時48分、登山口駐車場に到着。濡れた泥道でのスリップ防止のために装着した軽アイゼン、登山靴やトレッキングポールの汚れをわずかに残った雪で落とし、挨拶を済ませて解散した。例年になく早い雪融けで春の雪山トレッキングはかなわず、雨や雪とやや強い風の天候ではあったが、春の雰囲気は十分に感じられた。帰路の楽しみは、カニ飯販売店や菓子工房・販売店での買い物…。
2016年3月27日、まだ雪がたっぷり残っている写万部山を訪れた時のブログは、こちらをどうぞ。