2021年12月13日
12月12日(日) 東円山
東円山(481.3m)は北海道駒ヶ岳(砂原岳)の東山腹にある寄生火山状のコブ。旧い林道と砂防用作業道をつないで、緩やかに山頂を目指した。最後だけやや急な登りを詰めた頂上からは、目の前に「ゴリラ顔」の砂原岳を仰ぎ、見通しが良ければ北は羊蹄山など内浦湾越しの山々、南は古部丸山から横津岳、七飯岳などが一望できる。軽い登りで展望が効く山として、3年前から秋・冬の定番山行になりつつある。参加は23名。
鹿部町廃棄物処理場先の駐車場を9時ちょうどに出発。100m先を左に折れて、旧い林道に入る。

落葉樹林で見られた植生は、ツルリンドウ(実)、シラタマノキ(葉)、ベニバナイチヤクソウ(葉)。



落葉松林に代わったところで、砂原岳(1112.2m)と東円山が重なって見えた。
![旧い林道から砂原岳と東円山[手前] 旧い林道から砂原岳と東円山[手前]](//img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20211212-E%E6%9D%B1%E5%86%86%E5%B1%B1k%E6%97%A7%E3%81%84%E6%9E%97%E9%81%93%E3%81%8B%E3%82%89%E7%A0%82%E5%8E%9F%E5%B2%B3%E3%81%A8%E6%9D%B1%E5%86%86%E5%B1%B1%5B%E6%89%8B%E5%89%8D%5Dk.jpg)
道端には、ホツツジの花殻、薄い緑色のミヤマハナゴケ(地衣類。極北地域ではトナカイやカリブーの重要な食物源になっているとのこと)、緑色でフカフカのスギゴケ(コケ類)。



木柵を越えて作業道に合流すると、正面に砂原岳を仰ぎながら進むようになる。

砂原岳のアップ。左を向いた横顔のゴリラが、少し上を向いて、何を見ているのだろうか。

更に進むと落葉松の背が低くなり、展望が広がってくる。火口丘の上に岩峰頂部が見えるはずの剣ヶ峯(1131m)は、今日は雲の中。

雪をまとった隅田盛(892.2m)は、どっしりと構えている。

C370付近で作業道を右に折れ、東円山を正面に見て涸れ沢を渡る。

わずかに残った雪面に、エゾシカの足跡。

最後の沢の砂防堰堤を過ぎたC380の土砂堆積広場から、標高差100mを直登するグループ10名と、頂上西のコルを経由するグループ13名に分かれた。こちらは直登組。

コル経由組は、旧い林道を上がっていく。

コルから右に折れて、最後にやや急な登りに掛かる。

地衣類のミヤマハナゴケから伸びている小さなキノコ状のものは、子器(しき:子嚢胞子[しのうほうし]をつくる器官)らしい。

砂原岳を背に、もう少しで頂上…。

11時ちょうど、直登組とコル経由組は、ほぼ同時に頂上到着(登り2時間)。恒例の全体写真を撮る。

頂上でしばらく展望を楽しむ。Yhさんの提案で撮った、ゴリラの「ほっこり」写真。

あいにく北側の内浦湾越しの山々は望めなかったが、南側は古部丸山から横津岳方面まで、何とか見通せた。

北海道駒ヶ岳三山の、左手に隅田盛。

中央に岩峰がちらっと見えた剣ヶ峯。

右手に砂原岳。

10分間の頂上滞在ののち、やや強い風を避けるためC380の土砂堆積広場に下がってランチタイムとした。

11時50分に下山再開。二つ目の涸れ沢は、バリエーション(?)として砂防堰堤の上を渡る。


途中から内浦湾越しに、室蘭市の白鳥大橋の橋脚と旧・JX日鉱日石エネルギー室蘭製造所の集合煙突が見えた。

駐車場に到着する少し前、旧い林道で見つけたツチグリ。

13時ちょうど、駐車場に到着(下り1時間25分[ランチタイムを除く])し、簡単に挨拶を済ませて解散した。
車での帰路、全員が鹿部町の林間分譲地に立ち寄り、「ヤエガワカンバ(八重皮樺)」を観察した。この木は、本州では長野県や山梨県などの山地、北海道では十勝地方・北見地方などの限られた地域でしか確認されていない、環境省・準絶滅危惧種である。1995年に、ここでも発見された。日本で最も硬い木の一つとして知られる「オノオレカンバ(斧折樺)」よりも葉が小さく、同様に材が硬いため「コオノオレ(小斧折)」とも呼ばれる。
「ヤエガワ…」の名のとおり、幾重にも被さる皮に覆われた幹と、樹皮がボロボロになったような上部の枝を撮った。



ヤエガワカンバの場所を発って間もなく、やや強い雨が降り始めた。行動中は雨に降られず、まずまずの展望に恵まれた、楽しい山行であった。
鹿部町廃棄物処理場先の駐車場を9時ちょうどに出発。100m先を左に折れて、旧い林道に入る。

落葉樹林で見られた植生は、ツルリンドウ(実)、シラタマノキ(葉)、ベニバナイチヤクソウ(葉)。



落葉松林に代わったところで、砂原岳(1112.2m)と東円山が重なって見えた。
![旧い林道から砂原岳と東円山[手前] 旧い林道から砂原岳と東円山[手前]](http://img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20211212-E%E6%9D%B1%E5%86%86%E5%B1%B1k%E6%97%A7%E3%81%84%E6%9E%97%E9%81%93%E3%81%8B%E3%82%89%E7%A0%82%E5%8E%9F%E5%B2%B3%E3%81%A8%E6%9D%B1%E5%86%86%E5%B1%B1%5B%E6%89%8B%E5%89%8D%5Dk.jpg)
道端には、ホツツジの花殻、薄い緑色のミヤマハナゴケ(地衣類。極北地域ではトナカイやカリブーの重要な食物源になっているとのこと)、緑色でフカフカのスギゴケ(コケ類)。



木柵を越えて作業道に合流すると、正面に砂原岳を仰ぎながら進むようになる。

砂原岳のアップ。左を向いた横顔のゴリラが、少し上を向いて、何を見ているのだろうか。

更に進むと落葉松の背が低くなり、展望が広がってくる。火口丘の上に岩峰頂部が見えるはずの剣ヶ峯(1131m)は、今日は雲の中。

雪をまとった隅田盛(892.2m)は、どっしりと構えている。

C370付近で作業道を右に折れ、東円山を正面に見て涸れ沢を渡る。

わずかに残った雪面に、エゾシカの足跡。

最後の沢の砂防堰堤を過ぎたC380の土砂堆積広場から、標高差100mを直登するグループ10名と、頂上西のコルを経由するグループ13名に分かれた。こちらは直登組。

コル経由組は、旧い林道を上がっていく。

コルから右に折れて、最後にやや急な登りに掛かる。

地衣類のミヤマハナゴケから伸びている小さなキノコ状のものは、子器(しき:子嚢胞子[しのうほうし]をつくる器官)らしい。

砂原岳を背に、もう少しで頂上…。

11時ちょうど、直登組とコル経由組は、ほぼ同時に頂上到着(登り2時間)。恒例の全体写真を撮る。

頂上でしばらく展望を楽しむ。Yhさんの提案で撮った、ゴリラの「ほっこり」写真。

あいにく北側の内浦湾越しの山々は望めなかったが、南側は古部丸山から横津岳方面まで、何とか見通せた。

北海道駒ヶ岳三山の、左手に隅田盛。

中央に岩峰がちらっと見えた剣ヶ峯。

右手に砂原岳。

10分間の頂上滞在ののち、やや強い風を避けるためC380の土砂堆積広場に下がってランチタイムとした。

11時50分に下山再開。二つ目の涸れ沢は、バリエーション(?)として砂防堰堤の上を渡る。


途中から内浦湾越しに、室蘭市の白鳥大橋の橋脚と旧・JX日鉱日石エネルギー室蘭製造所の集合煙突が見えた。

駐車場に到着する少し前、旧い林道で見つけたツチグリ。

13時ちょうど、駐車場に到着(下り1時間25分[ランチタイムを除く])し、簡単に挨拶を済ませて解散した。
車での帰路、全員が鹿部町の林間分譲地に立ち寄り、「ヤエガワカンバ(八重皮樺)」を観察した。この木は、本州では長野県や山梨県などの山地、北海道では十勝地方・北見地方などの限られた地域でしか確認されていない、環境省・準絶滅危惧種である。1995年に、ここでも発見された。日本で最も硬い木の一つとして知られる「オノオレカンバ(斧折樺)」よりも葉が小さく、同様に材が硬いため「コオノオレ(小斧折)」とも呼ばれる。
「ヤエガワ…」の名のとおり、幾重にも被さる皮に覆われた幹と、樹皮がボロボロになったような上部の枝を撮った。



ヤエガワカンバの場所を発って間もなく、やや強い雨が降り始めた。行動中は雨に降られず、まずまずの展望に恵まれた、楽しい山行であった。