2024年07月20日
7月16日(火) 大雪山・旭岳周遊
姿見ノ池から旭岳(2290.9m)、間宮岳、中岳温泉、裾合平を巡るコースは、2016年9月に周回して以来8年ぶり。大雪山系は2023年8月に黒岳周辺を歩いているが、どちらも天気には恵まれなかった。それを取り戻すかのように、今回は良い天気が見込まれた。参加は12名。
前日(7月15日)は東川町勇駒別の宿(K)に泊まった。玄関前から、夕陽に照らされた旭岳の姿が望めた。左端に大雪山旭岳ロープウェイの姿見駅が見える。翌日の天気に期待が高まる。
当日は宿を5時45分に発って、車で大雪山旭岳ロープウェイ山麓駅に向かう。今年から山麓駅や旭岳ビジターセンターの駐車場が有料(1台500円)になったので、駐車場が開かれるまで少し待った。平日朝一番(6時30分)のゴンドラに乗車し、上部の姿見駅には10分間で到着。
シベリアで森林火災が続いているようで、煙が西風に乗って北海道上空に流れ込んでいるためPM2.5が多く、10日ほど前から空が霞んでいた。姿見駅から仰ぐ旭岳も霞んでいたが、駅前の沼には山頂の一角が投影されて、美しかった。
姿見駅を6時55分に出発し、姿見ノ池に向かう。さっそくチングルマ(稚児車)の花と綿毛がお出迎え。
姿見駅近くの登山道で見られた植生は、[左上]ミヤマバイケイソウ(深山梅惠草)、[右上]先週の汐首山でも見かけたホソバノキソチドリ(細葉の木曽千鳥)、[左下]ハクサンチドリ(白山千鳥)がたくさん(タクサンチドリ?)、[右下]エゾノマルバシモツケ(蝦夷の丸葉下野)。
歩き始めて20分少々で姿見ノ池に到着。地獄谷から盛んに噴気が上がっている。今から2~3千年前、地獄谷の爆裂火口が形成されたときに旭岳が山体崩壊を起こして岩屑(がんせつ)なだれが発生した。周辺の地形はこの堆積物が作ったもので、その後の水蒸気噴火によって姿見ノ池や夫婦池などの火口湖が形成されたという。
右手に旭岳石室を見送って、旭岳頂上に向かう尾根に入る。
尾根上は、鮮やかな黄色のメアカンキンバイ(雌阿寒金梅)が花盛りであった。
尾根を少し上がって、地獄谷から吹き上がる噴気群を見下ろす。
さらに上がって振り返ると、姿見ノ池(左)と夫婦池(右)、ロープウェイの姿見駅が俯瞰できた。
逆光のため、尾根を辿る登山者の姿がシルエットになっていた。左の稜線に金庫岩が見えている。
右下(南側)の斜面に残る雪渓。
ニセ金庫岩の岩塊と頂上(左奥)が近づいてきた。
ニセ金庫岩を過ぎて登山道の進行方向が左に90度変わると、特徴的な姿をした金庫岩が目の前に。
旭岳の頂上はすぐそこ。
ここまでの登山道で見られた植生。[左上]イワブクロ(岩袋)は別名タルマイソウ(樽前草)、[右上]イワヒゲ(岩髭)はヒゲのような変わった葉を付ける常緑の小低木、[左下]エゾイワツメクサ(蝦夷岩爪草)はシロツメクサ(クローバー)の「詰草」ではなく、葉の形が鳥のツメに似ていることから「爪草」とされたらしい、[右下]チシマクモマグサ(千島雲間草)は北海道の中央高地、知床半島、夕張山地などの高山帯の礫地に生える。
9時35分、旭岳の頂上に到着。霞んで遠望は利かないが、5~6km先までの展望は十分に得られた。まず、東には大雪山系で三番目の標高を持つ白雲岳など。
北東には、御鉢平の火口縁に当たる稜線の向こうにピョコンと頭を持ち上げる黒岳や、二番目の標高を持つ北鎮岳など。
北には、比布(ぴっぷ)岳や安足間(あんたろま)岳。右手前の熊ヶ岳は、後ろに直径約500mの円形の火口を持つ。
西の足下には地獄谷の爆裂火口。
登山者が多い頂上であったが、ちょっとの時間を借りて恒例の全体集合写真に納まる。シャッターは他の登山者に押してもらった。空に浮かぶ巻雲が美しい。
15分少々の滞在で頂上を後に、裏旭キャンプ指定地に向かって標高差217mを下る。傾斜が急なため、雪面のスリップ対策として軽アイゼンなどを持参したが使うほどでもなく、むしろ細かい砂礫でのスリップに慎重を期した。
雪が消えて間もないため、春から初夏の花々が見られた。[左上]エゾノツガザクラ(蝦夷の栂桜)、[右上]キバナシャクナゲ(黄花石楠花)の花は淡い黄白色、[左下]イワウメ(岩梅)も常緑の小低木、[右下]ミネズオウ(峰蘇芳)の名は葉の形がイチイ(スオウ)に似ることに由来。
エゾノコザクラ(蝦夷の小桜)が群落を成していた。
キャンプ指定地から旭岳を振り仰ぐ。広い雪面で、スキーヤーが何度もテレマーク滑走を楽しんでいた。
キャンプ指定地には携帯トイレが使えるブースが設置されていたので、ゆっくりと休憩をとる。ロープウェイ姿見駅を除いて、設置されていたトイレブースはここ一か所だけであった。これから増設されるのだろうか。
御鉢平の火口縁に上がる登山道と、熊ヶ岳の三角峰。
キャンプ指定地から御鉢平火口縁の間宮岳分岐(標高点2185)までの途中で見られた花々。[左上]ミヤマリンドウ(深山竜胆)、[右上]アオノツガザクラ(青の栂桜)にエゾノツガザクラが混じる、[左下]ミヤマタネツケバナ(深山種漬花)、[右下]エゾタカネスミレ(蝦夷高嶺菫)は大雪山、夕張山地、日高山脈、羊蹄山の礫地に自生する。
登りの途中から振り返ると、旭岳東斜面の雪渓が「ペリカン」というより、嘴が異常に大きい「ハシビロコウ」の顔に見えていた。
熊ヶ岳の火口縁に出た。直径約500mの円形を成す。手前の水溜りは直径10mほどの窪地だったので、これも小さな側火口かも知れない。右後方に頭を出すのは安足間岳。
高山植物の女王と呼ばれるコマクサ(駒草)に出合えた。
この先を登ると、御鉢平火口縁の間宮岳分岐。
11時33分、間宮岳分岐に到着。右手(南東方向)の御鉢平火口縁の先に、白雲岳が望めた。ここで12時まで、ランチタイムをとる。
ここまでの間に見られた花々。[左上]Syさんの教えに従ってタカネシオガマ(高嶺塩釜)を真上から撮ると花や葉が綺麗な円形になって花火のよう、[右上]エゾヒメクワガタ(蝦夷姫鍬形)、[左下]ウスユキトウヒレン(薄雪唐飛廉)はまだ蕾、[右下]クモマユキノシタ(雲間雪の下)は北海道の中央高地、夕張山地、日高山脈北部の高山帯に自生する。
横から撮ったタカネシオガマを、もう一枚。
緩い丘のような間宮岳を過ぎて、中岳温泉へ下る分岐を目指す。
右手の広い御鉢平は、約3万年前の大規模な爆発的噴火によって生じた、直径約2kmのカルデラ。かつては底に湖があったらしい。外輪に聳える山々も、ここで見納め。
御鉢平火口縁の分岐で西に進路を変え、中岳温泉に向かって下る。
中岳分岐から中岳温泉を経て裾合平分岐までの登山道は痛みが激しく、補修・保全の作業が行われていた。
左手の熊ヶ岳山腹にある小さな雪渓に、黒い点が動いていた。右の雪渓を渡って左へ少し下がった草地に、羆が写っている(破線の円の中、左:13時3分撮影、右:13時4分撮影)。
足元にある沢の中に、中岳温泉が湧いている。
右の岩の下や底の砂利の間から、湯が噴き出ている。沢の水が流れ込んで、ちょうど良い湯加減。当方のメンバーを含めて、幾人も足湯を楽しんだ。
温泉が湧くピウケナイ川支流の上部は狭い谷になっており、小さい滝が流れ落ちている。
温泉を出発して沢を離れると、広い裾合平に入る。
進行方向左手の旭岳北斜面から流れ下る小さい沢は、雪解け水を集めている。沢沿いは、エゾノリュウキンカ(蝦夷の立金花)が花盛りであった。
右手(北方向)に幾つかの池塘が見られた。ピウケナイ川の沢を挟んだ先にある顕著な岩峰は、右が大塚、左は小塚と呼ばれる。
上の写真で大塚の下に見える小さな雪渓の近くに、黒い点が動いていた。本日2頭目の羆だった(破線の円の中)。
裾合平はチングルマの大群落で有名。旭岳の北西斜面に現れる「白鳥の雪渓」も見どころだが、首の部分の雪が消えていてちょっと残念。
裾合平分岐の前後で見られた花々。[左上]エゾノツガザクラとアオノツガザクラの群落、[右上]ウラジロナナカマド(裏白七竈)か、[左下]火山性の土地に自生するイソツツジ(磯躑躅)はエゾツツジと言うところを誤った名で伝えられたとされる、[右下]ミヤマアキノキリンソウ(深山秋の麒麟草)。
「白鳥の雪渓」を正面に見ながら、ロープウェイ姿見駅に向かう。
ようやく、ロープウェイの駅舎が見えてきた。
夫婦池の一つである鏡池。旭岳の頂上はガスに隠れてしまい、残念ながら「逆さ旭」は見られなかった。
辺りでは、インバウンドを含む多くの観光客が散策していた。ちなみに、この右に隣り合う池(夫婦の片割れ)の名は擂鉢池。
15時43分、大雪山旭岳ロープウェイ姿見駅に到着。16時ちょうど発のゴンドラに乗り、山麓駅に下がった。
旭岳ビジターセンターで使用済みの携帯トイレを回収してもらい、前夜と同じ宿にお世話になった。温泉入浴後の夕食では、アルコールと各メンバーの話で大いに盛り上がった。天気に恵まれて、たくさんの高山植物に出合え、羆も2回目撃するなど、記憶に残る山行になったと思う。
今回の大雪山ツアーをコーディネートしてくれた会員、自家用車3台のドライバー、チーフ・サブのリーダー、花の名前や特徴を解説してくれた会員を含め、メンバーの皆さん全員に感謝です。お疲れ様でした。
前日(7月15日)は東川町勇駒別の宿(K)に泊まった。玄関前から、夕陽に照らされた旭岳の姿が望めた。左端に大雪山旭岳ロープウェイの姿見駅が見える。翌日の天気に期待が高まる。
当日は宿を5時45分に発って、車で大雪山旭岳ロープウェイ山麓駅に向かう。今年から山麓駅や旭岳ビジターセンターの駐車場が有料(1台500円)になったので、駐車場が開かれるまで少し待った。平日朝一番(6時30分)のゴンドラに乗車し、上部の姿見駅には10分間で到着。
シベリアで森林火災が続いているようで、煙が西風に乗って北海道上空に流れ込んでいるためPM2.5が多く、10日ほど前から空が霞んでいた。姿見駅から仰ぐ旭岳も霞んでいたが、駅前の沼には山頂の一角が投影されて、美しかった。
姿見駅を6時55分に出発し、姿見ノ池に向かう。さっそくチングルマ(稚児車)の花と綿毛がお出迎え。
姿見駅近くの登山道で見られた植生は、[左上]ミヤマバイケイソウ(深山梅惠草)、[右上]先週の汐首山でも見かけたホソバノキソチドリ(細葉の木曽千鳥)、[左下]ハクサンチドリ(白山千鳥)がたくさん(タクサンチドリ?)、[右下]エゾノマルバシモツケ(蝦夷の丸葉下野)。
歩き始めて20分少々で姿見ノ池に到着。地獄谷から盛んに噴気が上がっている。今から2~3千年前、地獄谷の爆裂火口が形成されたときに旭岳が山体崩壊を起こして岩屑(がんせつ)なだれが発生した。周辺の地形はこの堆積物が作ったもので、その後の水蒸気噴火によって姿見ノ池や夫婦池などの火口湖が形成されたという。
右手に旭岳石室を見送って、旭岳頂上に向かう尾根に入る。
尾根上は、鮮やかな黄色のメアカンキンバイ(雌阿寒金梅)が花盛りであった。
尾根を少し上がって、地獄谷から吹き上がる噴気群を見下ろす。
さらに上がって振り返ると、姿見ノ池(左)と夫婦池(右)、ロープウェイの姿見駅が俯瞰できた。
逆光のため、尾根を辿る登山者の姿がシルエットになっていた。左の稜線に金庫岩が見えている。
右下(南側)の斜面に残る雪渓。
ニセ金庫岩の岩塊と頂上(左奥)が近づいてきた。
ニセ金庫岩を過ぎて登山道の進行方向が左に90度変わると、特徴的な姿をした金庫岩が目の前に。
旭岳の頂上はすぐそこ。
ここまでの登山道で見られた植生。[左上]イワブクロ(岩袋)は別名タルマイソウ(樽前草)、[右上]イワヒゲ(岩髭)はヒゲのような変わった葉を付ける常緑の小低木、[左下]エゾイワツメクサ(蝦夷岩爪草)はシロツメクサ(クローバー)の「詰草」ではなく、葉の形が鳥のツメに似ていることから「爪草」とされたらしい、[右下]チシマクモマグサ(千島雲間草)は北海道の中央高地、知床半島、夕張山地などの高山帯の礫地に生える。
9時35分、旭岳の頂上に到着。霞んで遠望は利かないが、5~6km先までの展望は十分に得られた。まず、東には大雪山系で三番目の標高を持つ白雲岳など。
北東には、御鉢平の火口縁に当たる稜線の向こうにピョコンと頭を持ち上げる黒岳や、二番目の標高を持つ北鎮岳など。
北には、比布(ぴっぷ)岳や安足間(あんたろま)岳。右手前の熊ヶ岳は、後ろに直径約500mの円形の火口を持つ。
西の足下には地獄谷の爆裂火口。
登山者が多い頂上であったが、ちょっとの時間を借りて恒例の全体集合写真に納まる。シャッターは他の登山者に押してもらった。空に浮かぶ巻雲が美しい。
15分少々の滞在で頂上を後に、裏旭キャンプ指定地に向かって標高差217mを下る。傾斜が急なため、雪面のスリップ対策として軽アイゼンなどを持参したが使うほどでもなく、むしろ細かい砂礫でのスリップに慎重を期した。
雪が消えて間もないため、春から初夏の花々が見られた。[左上]エゾノツガザクラ(蝦夷の栂桜)、[右上]キバナシャクナゲ(黄花石楠花)の花は淡い黄白色、[左下]イワウメ(岩梅)も常緑の小低木、[右下]ミネズオウ(峰蘇芳)の名は葉の形がイチイ(スオウ)に似ることに由来。
エゾノコザクラ(蝦夷の小桜)が群落を成していた。
キャンプ指定地から旭岳を振り仰ぐ。広い雪面で、スキーヤーが何度もテレマーク滑走を楽しんでいた。
キャンプ指定地には携帯トイレが使えるブースが設置されていたので、ゆっくりと休憩をとる。ロープウェイ姿見駅を除いて、設置されていたトイレブースはここ一か所だけであった。これから増設されるのだろうか。
御鉢平の火口縁に上がる登山道と、熊ヶ岳の三角峰。
キャンプ指定地から御鉢平火口縁の間宮岳分岐(標高点2185)までの途中で見られた花々。[左上]ミヤマリンドウ(深山竜胆)、[右上]アオノツガザクラ(青の栂桜)にエゾノツガザクラが混じる、[左下]ミヤマタネツケバナ(深山種漬花)、[右下]エゾタカネスミレ(蝦夷高嶺菫)は大雪山、夕張山地、日高山脈、羊蹄山の礫地に自生する。
登りの途中から振り返ると、旭岳東斜面の雪渓が「ペリカン」というより、嘴が異常に大きい「ハシビロコウ」の顔に見えていた。
熊ヶ岳の火口縁に出た。直径約500mの円形を成す。手前の水溜りは直径10mほどの窪地だったので、これも小さな側火口かも知れない。右後方に頭を出すのは安足間岳。
高山植物の女王と呼ばれるコマクサ(駒草)に出合えた。
この先を登ると、御鉢平火口縁の間宮岳分岐。
11時33分、間宮岳分岐に到着。右手(南東方向)の御鉢平火口縁の先に、白雲岳が望めた。ここで12時まで、ランチタイムをとる。
ここまでの間に見られた花々。[左上]Syさんの教えに従ってタカネシオガマ(高嶺塩釜)を真上から撮ると花や葉が綺麗な円形になって花火のよう、[右上]エゾヒメクワガタ(蝦夷姫鍬形)、[左下]ウスユキトウヒレン(薄雪唐飛廉)はまだ蕾、[右下]クモマユキノシタ(雲間雪の下)は北海道の中央高地、夕張山地、日高山脈北部の高山帯に自生する。
横から撮ったタカネシオガマを、もう一枚。
緩い丘のような間宮岳を過ぎて、中岳温泉へ下る分岐を目指す。
右手の広い御鉢平は、約3万年前の大規模な爆発的噴火によって生じた、直径約2kmのカルデラ。かつては底に湖があったらしい。外輪に聳える山々も、ここで見納め。
御鉢平火口縁の分岐で西に進路を変え、中岳温泉に向かって下る。
中岳分岐から中岳温泉を経て裾合平分岐までの登山道は痛みが激しく、補修・保全の作業が行われていた。
左手の熊ヶ岳山腹にある小さな雪渓に、黒い点が動いていた。右の雪渓を渡って左へ少し下がった草地に、羆が写っている(破線の円の中、左:13時3分撮影、右:13時4分撮影)。
足元にある沢の中に、中岳温泉が湧いている。
右の岩の下や底の砂利の間から、湯が噴き出ている。沢の水が流れ込んで、ちょうど良い湯加減。当方のメンバーを含めて、幾人も足湯を楽しんだ。
温泉が湧くピウケナイ川支流の上部は狭い谷になっており、小さい滝が流れ落ちている。
温泉を出発して沢を離れると、広い裾合平に入る。
進行方向左手の旭岳北斜面から流れ下る小さい沢は、雪解け水を集めている。沢沿いは、エゾノリュウキンカ(蝦夷の立金花)が花盛りであった。
右手(北方向)に幾つかの池塘が見られた。ピウケナイ川の沢を挟んだ先にある顕著な岩峰は、右が大塚、左は小塚と呼ばれる。
上の写真で大塚の下に見える小さな雪渓の近くに、黒い点が動いていた。本日2頭目の羆だった(破線の円の中)。
裾合平はチングルマの大群落で有名。旭岳の北西斜面に現れる「白鳥の雪渓」も見どころだが、首の部分の雪が消えていてちょっと残念。
裾合平分岐の前後で見られた花々。[左上]エゾノツガザクラとアオノツガザクラの群落、[右上]ウラジロナナカマド(裏白七竈)か、[左下]火山性の土地に自生するイソツツジ(磯躑躅)はエゾツツジと言うところを誤った名で伝えられたとされる、[右下]ミヤマアキノキリンソウ(深山秋の麒麟草)。
「白鳥の雪渓」を正面に見ながら、ロープウェイ姿見駅に向かう。
ようやく、ロープウェイの駅舎が見えてきた。
夫婦池の一つである鏡池。旭岳の頂上はガスに隠れてしまい、残念ながら「逆さ旭」は見られなかった。
辺りでは、インバウンドを含む多くの観光客が散策していた。ちなみに、この右に隣り合う池(夫婦の片割れ)の名は擂鉢池。
15時43分、大雪山旭岳ロープウェイ姿見駅に到着。16時ちょうど発のゴンドラに乗り、山麓駅に下がった。
旭岳ビジターセンターで使用済みの携帯トイレを回収してもらい、前夜と同じ宿にお世話になった。温泉入浴後の夕食では、アルコールと各メンバーの話で大いに盛り上がった。天気に恵まれて、たくさんの高山植物に出合え、羆も2回目撃するなど、記憶に残る山行になったと思う。
今回の大雪山ツアーをコーディネートしてくれた会員、自家用車3台のドライバー、チーフ・サブのリーダー、花の名前や特徴を解説してくれた会員を含め、メンバーの皆さん全員に感謝です。お疲れ様でした。