2022年06月07日
6月5日(日) 雁皮山
函館市陣川地区の後背に位置している雁皮山(がんぴやま、本峰743.3m)。定番コースである蝦夷松山(667m)経由で登り、「花の道」を下って、眺望と山野草観察を楽しんだ。今回は「会創立25周年記念」の第八座目で、参加は16名。
函館市陣川町の「こぶし座」前に6台、裏手林道を上がったロータリー十字路の上部に3台の車を置かせてもらい、リーダーから簡単にコースの説明を受け、8時36分に出発。

登山道の脇で見つけたスズムシソウ(鈴虫草)。名前の由来は、ラン科の花の下側にある唇弁(しんべん)の形が鈴虫の翅に少し似ているためという。

ササバギンラン(笹葉銀蘭)の名は、花が白く(銀色と見なす)、細長い葉が笹に似ていることから。唇弁の基部に突起(距(きょ))がないクゲヌマラン(鵠沼蘭)らしい個体も見られたが、残念ながら写真はピンボケだった。

コケイラン(小蕙蘭)はエビネに似た花で、葉が細いのでササエビネ(笹海老根)の別名がある。

ヤマシャクヤク(山芍薬)の花二輪。

春に咲くのにナツトウダイ(夏燈台)の名が付けられた。草の姿が、昔の照明器具「燈台」に似ている。

オオバタケシマラン(大葉竹縞蘭)の花はユニーク。

ユキザサ(雪笹)。

C550付近、蝦夷松山(667m)に向かう登山路と「花の道」に続く登山路の分岐で休憩。千島笹は、きれいに刈り払われていた。

小さな花を付けるチゴユリ(稚児百合)。

ホウチャクソウ(宝鐸草)。名前の由来は、寺院や仏塔の四隅に吊り下げられた鐘のような装飾品を宝鐸(ほうちゃく)というが、花の形がこれに似ていることからという。

蝦夷松山の岩場の急登に差し掛かると、緑色が支配する視界にエゾヤマツツジ(蝦夷山躑躅)の朱色が鮮やかに映えていた。

蝦夷松山の頂上直下に咲いていたタニウツギ(谷空木)。

同じく、コケモモ(苔桃)。果実が赤色なので、アイヌ語で「赤いもの」を意味する「フレップ」とも呼ばれる。

この日はオホーツク海にある高気圧から噴き出す冷涼な湿った気流の影響で、雲が低く垂れこめていた。幸いに蝦夷松山の頂上は雲の下だったので、函館市街地と函館山を俯瞰することができた。

これから向かう雁皮山の頂上は、雲底すれすれ。

東~東南東方向を望む。一週間前に当会創立25周年記念として登った恵山が見えた。

蝦夷松山から雁皮山に向かう尾根道は、進行方向右側が切れ落ちていたり、深い溝が走っていたり、大きな岩場が何か所も現れたりと、足元に十分気を配って進まなければならない。大きな岩場の基部に挟まれて、落ちそうで落ちない岩がある。勝手に、「受験の神様」と呼んでいる。

春の名残りのツバメオモト(燕万年青)の花。

これも名残りのシラネアオイ(白根葵)。シラネは、この花が初めて発見された日光白根山にちなむ。

ハリブキ(針蕗)は木で、タラノキと同じウコギ科だそう。

11時45分、雁皮山の頂上(本峰)に到着し、恒例の全体集合写真を撮る。背後は深い藪になっているが、積雪期には快適に登ることができる。今年3月27日の雁皮山北峰・本峰の山行報告はこちらをどうぞ。

雁皮山の頂上から、越えてきた蝦夷松山(手前から二つ目の三角形ピーク)を振り返る。左側(東側)は、標高差100m以上切れ落ちている。

ランチタイムを終え、12時16分に雁皮山を後にする。岩場や急坂が多い登山道を慎重に下り、蝦夷松山の手前で右の「花の道」に足を入れる。

クマよけに音を鳴らすための鍋がある地点で左に折れ、ほぼ水平なコースを辿っていくと、数株のハクサンチドリ(白山千鳥)が現れた。

オオヤマオダマキ(大山苧環)も。

クルマバツクバネソウ(車葉衝羽根草)の名は、6~8枚の輪生する葉が、高貴な人が乗る牛車などの車輪を連想させ、実の姿が羽根突きの羽子(つくばね)に似ていることから。

針葉樹が多い林の中を、ゆっくりと下っていくメンバー。

14時40分、林道ロータリー十字路の上部に到着して、下山を終了。点呼をとって全員の下山を確認し、挨拶の後に解散した。
生憎と低い雲に覆われて遠望は今一つで、気温も平年より3℃ほど低かったが、春から初夏にかけて咲き誇る山野草をたくさん愛でることができた。
函館市陣川町の「こぶし座」前に6台、裏手林道を上がったロータリー十字路の上部に3台の車を置かせてもらい、リーダーから簡単にコースの説明を受け、8時36分に出発。

登山道の脇で見つけたスズムシソウ(鈴虫草)。名前の由来は、ラン科の花の下側にある唇弁(しんべん)の形が鈴虫の翅に少し似ているためという。

ササバギンラン(笹葉銀蘭)の名は、花が白く(銀色と見なす)、細長い葉が笹に似ていることから。唇弁の基部に突起(距(きょ))がないクゲヌマラン(鵠沼蘭)らしい個体も見られたが、残念ながら写真はピンボケだった。

コケイラン(小蕙蘭)はエビネに似た花で、葉が細いのでササエビネ(笹海老根)の別名がある。

ヤマシャクヤク(山芍薬)の花二輪。

春に咲くのにナツトウダイ(夏燈台)の名が付けられた。草の姿が、昔の照明器具「燈台」に似ている。

オオバタケシマラン(大葉竹縞蘭)の花はユニーク。

ユキザサ(雪笹)。

C550付近、蝦夷松山(667m)に向かう登山路と「花の道」に続く登山路の分岐で休憩。千島笹は、きれいに刈り払われていた。

小さな花を付けるチゴユリ(稚児百合)。

ホウチャクソウ(宝鐸草)。名前の由来は、寺院や仏塔の四隅に吊り下げられた鐘のような装飾品を宝鐸(ほうちゃく)というが、花の形がこれに似ていることからという。

蝦夷松山の岩場の急登に差し掛かると、緑色が支配する視界にエゾヤマツツジ(蝦夷山躑躅)の朱色が鮮やかに映えていた。

蝦夷松山の頂上直下に咲いていたタニウツギ(谷空木)。

同じく、コケモモ(苔桃)。果実が赤色なので、アイヌ語で「赤いもの」を意味する「フレップ」とも呼ばれる。

この日はオホーツク海にある高気圧から噴き出す冷涼な湿った気流の影響で、雲が低く垂れこめていた。幸いに蝦夷松山の頂上は雲の下だったので、函館市街地と函館山を俯瞰することができた。

これから向かう雁皮山の頂上は、雲底すれすれ。

東~東南東方向を望む。一週間前に当会創立25周年記念として登った恵山が見えた。

蝦夷松山から雁皮山に向かう尾根道は、進行方向右側が切れ落ちていたり、深い溝が走っていたり、大きな岩場が何か所も現れたりと、足元に十分気を配って進まなければならない。大きな岩場の基部に挟まれて、落ちそうで落ちない岩がある。勝手に、「受験の神様」と呼んでいる。

春の名残りのツバメオモト(燕万年青)の花。

これも名残りのシラネアオイ(白根葵)。シラネは、この花が初めて発見された日光白根山にちなむ。

ハリブキ(針蕗)は木で、タラノキと同じウコギ科だそう。

11時45分、雁皮山の頂上(本峰)に到着し、恒例の全体集合写真を撮る。背後は深い藪になっているが、積雪期には快適に登ることができる。今年3月27日の雁皮山北峰・本峰の山行報告はこちらをどうぞ。

雁皮山の頂上から、越えてきた蝦夷松山(手前から二つ目の三角形ピーク)を振り返る。左側(東側)は、標高差100m以上切れ落ちている。

ランチタイムを終え、12時16分に雁皮山を後にする。岩場や急坂が多い登山道を慎重に下り、蝦夷松山の手前で右の「花の道」に足を入れる。

クマよけに音を鳴らすための鍋がある地点で左に折れ、ほぼ水平なコースを辿っていくと、数株のハクサンチドリ(白山千鳥)が現れた。

オオヤマオダマキ(大山苧環)も。

クルマバツクバネソウ(車葉衝羽根草)の名は、6~8枚の輪生する葉が、高貴な人が乗る牛車などの車輪を連想させ、実の姿が羽根突きの羽子(つくばね)に似ていることから。

針葉樹が多い林の中を、ゆっくりと下っていくメンバー。

14時40分、林道ロータリー十字路の上部に到着して、下山を終了。点呼をとって全員の下山を確認し、挨拶の後に解散した。
生憎と低い雲に覆われて遠望は今一つで、気温も平年より3℃ほど低かったが、春から初夏にかけて咲き誇る山野草をたくさん愛でることができた。