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山楽人2
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2020年07月04日

7月3日(金) 毛無山(登山道整備[笹刈り])

 北斗市の毛無山(750.4m、通称:北斗毛無山)は、かつて中腹の「大石の沼」まで散策路があっただけだったが、2003年に沼から頂上までの登山道が開削された。そのような経緯や森林管轄の関係からか、登山口(C230)から大石の沼(C470)までは北海道森林管理局檜山森林管理署が整備(8月下旬に刈り払い)し、沼から頂上までは山仲間が務めている。今年からは当クラブが名実とも主担当となった。また、昨年までは11月初めに笹刈りを行っていたが、夏前からフキやイタドリ、笹が被って登山道が藪化してくるため、この時期に実施してみることにした。刈り払い機4台を投入し、高山植物の周辺は手で刈る。参加者は当クラブ12名と会友1名、「函館マウンテンクラブ」さんから3名(うち、1名は会友)の計16名。

大石の沼から七合目(C580付近)まで、既に刈り払われていた(当クラブ会員のYさん夫妻の作業に頭が下がる)。しかも、シラネアオイの株などは、しっかりと残されていた。
七合目に向かう

七合目に到着。写真の手前はYさん夫妻によって笹刈りが済んだ部分、奥はこれから作業を行う登山道。
七合目から笹刈りを開始

脇にあったギンリョウソウの群落に見送られて9時50分、頂上に向けて作業を開始した。
七合目にあったギンリョウソウの群落

刈り払い機1台に4名を付けて4グループを作り、適当な距離間隔を空けてグループ単位で作業を進めていく。いつも遅くまで雪が残る斜面(C615付近)は150cm程に伸びた草藪となっていた。作業をする第2グループのFさん。あとの3人は刈り倒した笹の除去、刈り残した高山植物の周辺や刈りこぼした笹の手刈り、操作担当者のザックや燃料の運搬を担当する。刈り払い機の操作も適宜に交替した。
雪崩斜面を刈るG2

作業を行っている第4グループ(左側)を、後方から行ってきた第1グループ(右側)の作業道がつながり、追い越して先の作業場に向かうところ。追い越しにあたっては、刈り払い機の操作担当に笛で知らせ、機械を止めるなど安全を確保した。
雪崩斜面手前を刈り進むG4とG1

第2グループも先行作業道とつながり、作業中である第4グループの前に進む。
G4がG2を追い越す

C710付近まで進むと、頂上まであまり高低差がない、長い稜線に出る。藪は下ほど濃密ではないが、葉だけになった(実を付けたものは分かりやすいが…)高山植物に気を付けながら作業する。
C710付近を刈るG2
C730付近を刈るG2

地面を這っていたマイマイカブリを手の平に載せて遊ぶOさん。
マイマイカブリ

苔むしているが太くて邪魔な倒木があった。会友のIさんが、通りやすいように鋸で処理。
太い倒木を切って通過を円滑に

頂上が見えてきた。ここの草藪も背が高く伸びていた。その「Before」と「After」をどうぞ。
頂上直下のBefore
頂上直下のAfter

頂上部を広く刈り払って、13時15分に作業を終了。30分間のランチタイムの後、「高速道路」のような道を意気揚々と下る。
意気揚々と下山

登山道の脇に刈り残したシラネアオイ。実が付いている。
実を付けた刈り残しのシラネアオイ

同じく、実が付いたエンレイソウ。
(実を付けた刈り残しのエンレイソウ

C660付近から見下ろすと、緩やかな尾根の斜面に一筋の明瞭な道が蘇っていた。
C660付近からAfter登山道

C650付近から眺めた北斗市最高峰の二股岳(左の高い山、825.6m)、弥五兵衛岳(中央の黒っぽい山、649.9m)、通称・四九郎岳(二股岳の右奥、759.0m)。画面右奥で頭が雲の中に隠れているのは駒ヶ岳(1,131m)。
二股岳[左]と駒ヶ岳[右奥]

五合目に静かに佇む大石の沼。
大石の沼

ギボウシの仲間。
ギボウシの仲間

サンカヨウの実。だいぶん色付いてきた。
サンカヨウの実

面白い姿のギンリョウソウの実。
ギンリョウソウの実

15時35分、国道脇の駐車場に下山終了。K会長と作業指導のWさんからの挨拶を終え、現地で解散した。
解散前の挨拶

今回も会友さんと「函館マウンテンクラブ」さんの協力があり、作業を順調に終えることができた。皆さん、お疲れ様でした。
今回の作業時期の良否については今後の評価になるが、効果が認められればこの時期に笹刈りを行うようにしたい。
なお、春は「桧沢の滝」までの沢に架かる丸木橋の補修を行っている。その時の様子は、こちらを御覧ください。
また、2019年11月2日に行った登山道整備(笹刈り)の様子は、こちらをどうぞ。




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この記事へのコメント
お疲れさまでした。
私も知っていれば、草刈り機持参で、お手伝いに駆け付けたかったです。

実は、例年、秋に草刈り整備をやられておりましたので、翌年の新しいササやフキや夏草の芽がそのまま生長し、初夏を迎えるころには、藪に覆われていて、事情を知らない登山者が戻ってしまうことが多く、不評でした。

できれば、秋ではなく、春になってから、新しいササやフキや夏草の芽を刈れるような時期(登山会の前)に実施すれば、良いのでは?と思っていたところでした。
そんなこともあり、私は故齋藤博敏さんの慰霊プレートまでの「慰霊の道」の刈り払いを5月中旬~下旬にしています。

勝手なことを書いて、申し訳ございません。
いずれにいたしましても、ボランティア精神と、花の株を切らないようにという心遣いや作業の丁寧さに敬意を表します。

来年はぜひ声を掛けてください。
Posted by sakag at 2020年07月11日 06:15
sakagさん、丁寧なコメントをいただき、ありがとうございます。

ご指摘のとおり、当会でも初夏からの登山道の藪化は話題になっていました。「この時期に刈っておけば、翌年の春までひどい藪化はしないよ」との経験談が例年の慣行を見直すきっかけとなり、夏前の実施に至りました。
作業には当会会員のほか、会友さんや他会の方々も参加していただいたお蔭で、作業を円滑に終えることができました。
この時期ならではの山野草を残す手間が多少かかりましたが、多くの登山者に登ってもらえればと思います。

来春の登山道の状況も見て、夏前の実施を検討していきたいと思っています。
その際は、どうぞ宜しくお願いします。
Posted by 山楽人2山楽人2 at 2020年07月17日 20:43
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7月3日(金) 毛無山(登山道整備[笹刈り])
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