2021年01月25日
1月25日(日) 三枚岳(南側林道コース)
三枚岳(585.6m)は亀田半島の先端に近い、函館市蛾眉野町地区と日和山町地区の境に位置する。当クラブではこれまで、頂上の南西を流れ下る盤の沢川沿いの林道を詰めて尾根に取り付くコースをとっていたが、今回は南側から延びる小平治林道を利用した。距離は長くなるが林道の傾斜は緩いので、楽にアプローチすることができた。参加は19名。
【プロローグ】
二週続けて風雪模様のため会山行を中止したので、1月7日(木)の函館山・新年交礼会以来、久し振りの実施となった。当日の渡島地方の天気予報は「晴れ」だったが、恵山周辺から内浦湾方面にかけて、低い雲が被さっていた。南茅部の海岸から見ると、頭上と水平線近くは雲が少ないが、右端の恵山・古部丸山方面は雲の中。

水平線近くは雲が少ないので、朝焼けの赤色が見えている。

【さて、本題】
函館市の道道41号線を蛾眉野町地区から日和山町地区に入ってすぐ、唐川(尻岸内川の支流)を渡るカーブ地点にある小平治林道の入り口(C200付近)で、出発の準備を整える。右奥の路側帯に、車9台を縦列に停めることができた。曇り空のもと、8時47分に出発。

雪の表面はクラストしているが、その下は柔らかい(いわゆる「モナカ」状態)。積雪量は少ないが歩きづらいので、先頭は短めの時間で交替する。15分ほど歩いて、衣服調整のため休憩。

399m峰の南側で林道が分岐している。左側に向かう林道に「三枚岳方面」の標識があった。

少し進むと、東方向(進行方向の右手)に亀田半島突端に位置する恵山(617.6m、右)と海向山(569.4m、左)が望めた。
![恵山[右]と海向山[左] 恵山[右]と海向山[左]](//img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20210124-F%E4%B8%89%E6%9E%9A%E5%B2%B3k%E6%81%B5%E5%B1%B1%5B%E5%8F%B3%5D%E3%81%A8%E6%B5%B7%E5%90%91%E5%B1%B1%5B%E5%B7%A6%5Dk.jpg)
雪面にはシカやウサギなど、動物の足跡(アニマルトラック)がたくさん付いている。足跡の主を特定するのも面白い。二つの足跡が50センチほど離れて点々と付いているのは、テンの並足(跳躍前進)だろうか。「テンで分からない」との声。
![テンの並足[跳躍前進]の跡? テンの並足[跳躍前進]の跡?](//img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20210124-G%E4%B8%89%E6%9E%9A%E5%B2%B3k%E3%83%86%E3%83%B3%E3%81%AE%E4%B8%A6%E8%B6%B3%5B%E8%B7%B3%E8%BA%8D%E5%89%8D%E9%80%B2%5D%E3%81%AE%E8%B7%A1%EF%BC%9Fk.jpg)
399m峰を東側から巻いて、416m峰とのコルで休憩。少し前から青空が見えはじめ、陽が射してきた。

林道の西側斜面から吹き上げる強風で発達した雪の吹き溜まり。小さな「カール」地形に見える。

416m峰の西側を巻く途中から南西方向に、三角形の丸山龍神宮の山(400m、左)と気無山(415.0m、右)。
![丸山龍神宮の山[左]と気無山[右] 丸山龍神宮の山[左]と気無山[右]](//img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20210124-J%E4%B8%89%E6%9E%9A%E5%B2%B3k%E4%B8%B8%E5%B1%B1%E9%BE%8D%E7%A5%9E%E5%AE%AE%E3%81%AE%E5%B1%B1%5B%E5%B7%A6%5D%E3%81%A8%E6%B0%97%E7%84%A1%E5%B1%B1%5B%E5%8F%B3%5Dk.jpg)
同じ場所から、西方に函館山(334m)。

次の518m峰を東側から巻いていくと、目の前に三枚岳頂上の一角が見えてきた。

518m峰と本峰の間のコルにある、渡島総合振興局函館建設管理部による河川情報システム三枚岳中継局の建物。

上述のコルから、三枚岳本峰に向かって高度差約140mの直登尾根を登る。取り付き地点にあった、キタコブシの冬芽。

C540の肩まで、距離は短いが結構急な斜面となり、ジグを切って上がっていく。

間もなくC540肩に到着するメンバー。背景の山は、左側(東側)の中腹を巻いてきた518m峰。

小規模な雪庇が発達したC540肩に上がると、三枚岳の頂上が指呼の間にある。最後の休憩をとる。

この場所から北東方向に、北海道最初の一等三角点を誇る古部丸山(691.0m)を望む。すっきりとした山容も魅力的。

11時40分、初めて頂上を踏むメンバー数名を先頭にして頂上到着。会員のYmさん手製の山名標識を背にして、全体写真を撮る(前列右端は単独行の女性)。

頂上は風が弱く、時折り陽が射して暖かい。しばしのランチタイムとする。頂上から眺めた、北隣りの尾札部毛無山(630.6m)。

頂上から南南西方向、三角形の丸山龍神宮の山(400m)の向こうに、アンテナが建つ汐首山(290.6m)と津軽海峡も見えた。
![丸山龍神宮の山[手前]と汐首山[奥] 丸山龍神宮の山[手前]と汐首山[奥]](//img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20210124-U%E4%B8%89%E6%9E%9A%E5%B2%B3k%E4%B8%B8%E5%B1%B1%E9%BE%8D%E7%A5%9E%E5%AE%AE%E3%81%AE%E5%B1%B1%5B%E6%89%8B%E5%89%8D%5D%E3%81%A8%E6%B1%90%E9%A6%96%E5%B1%B1%5B%E5%A5%A5%5Dk.jpg)
同じく、頂上から恵山と海向山のアンコールショット。恵山の噴煙が良く見えている。
![噴煙を上げる恵山[右] 噴煙を上げる恵山[右]](//img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20210124-V%E4%B8%89%E6%9E%9A%E5%B2%B3k%E5%99%B4%E7%85%99%E3%82%92%E4%B8%8A%E3%81%92%E3%82%8B%E6%81%B5%E5%B1%B1%5B%E5%8F%B3%5Dk.jpg)
12時15分、頂上を後にする。帰路の林道から、北北東方向に三角形の山が三座並んでいる姿を撮った。函館市木直町地区にある582m峰(右)、578m峰(中)、530m峰(左)で、「右からお父さん山(頭に白髪もあるね)、お母さん山、子供山かな」との提案あり。

ツルウメモドキ。

春の使者、雪まくり。

柔らかい日差しを浴びながら進むメンバー。その影にも春の兆しあり…。

14時2分、林道入り口に到着して下山を終了。林道歩きはやや冗長気味であったが、各方面の展望が得られてあまり飽きなかった。林道入り口近くの道道に駐車スペースが確保できることもあり、今後は三枚岳登山のひとつのコースとして利用したい。
なお、函館市内では新型コロナウイルス感染症が急速に広まっており、1月25日現在で市内の累計感染者は392人と、徳島県一県より多くなっています。このため、当クラブでは2月例会を中止する可能性が高いので、その場合は全会員に会報「しぇら」を早めに郵送して、周知を図ることとします。
【プロローグ】
二週続けて風雪模様のため会山行を中止したので、1月7日(木)の函館山・新年交礼会以来、久し振りの実施となった。当日の渡島地方の天気予報は「晴れ」だったが、恵山周辺から内浦湾方面にかけて、低い雲が被さっていた。南茅部の海岸から見ると、頭上と水平線近くは雲が少ないが、右端の恵山・古部丸山方面は雲の中。

水平線近くは雲が少ないので、朝焼けの赤色が見えている。

【さて、本題】
函館市の道道41号線を蛾眉野町地区から日和山町地区に入ってすぐ、唐川(尻岸内川の支流)を渡るカーブ地点にある小平治林道の入り口(C200付近)で、出発の準備を整える。右奥の路側帯に、車9台を縦列に停めることができた。曇り空のもと、8時47分に出発。

雪の表面はクラストしているが、その下は柔らかい(いわゆる「モナカ」状態)。積雪量は少ないが歩きづらいので、先頭は短めの時間で交替する。15分ほど歩いて、衣服調整のため休憩。

399m峰の南側で林道が分岐している。左側に向かう林道に「三枚岳方面」の標識があった。

少し進むと、東方向(進行方向の右手)に亀田半島突端に位置する恵山(617.6m、右)と海向山(569.4m、左)が望めた。
![恵山[右]と海向山[左] 恵山[右]と海向山[左]](http://img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20210124-F%E4%B8%89%E6%9E%9A%E5%B2%B3k%E6%81%B5%E5%B1%B1%5B%E5%8F%B3%5D%E3%81%A8%E6%B5%B7%E5%90%91%E5%B1%B1%5B%E5%B7%A6%5Dk.jpg)
雪面にはシカやウサギなど、動物の足跡(アニマルトラック)がたくさん付いている。足跡の主を特定するのも面白い。二つの足跡が50センチほど離れて点々と付いているのは、テンの並足(跳躍前進)だろうか。「テンで分からない」との声。
![テンの並足[跳躍前進]の跡? テンの並足[跳躍前進]の跡?](http://img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20210124-G%E4%B8%89%E6%9E%9A%E5%B2%B3k%E3%83%86%E3%83%B3%E3%81%AE%E4%B8%A6%E8%B6%B3%5B%E8%B7%B3%E8%BA%8D%E5%89%8D%E9%80%B2%5D%E3%81%AE%E8%B7%A1%EF%BC%9Fk.jpg)
399m峰を東側から巻いて、416m峰とのコルで休憩。少し前から青空が見えはじめ、陽が射してきた。

林道の西側斜面から吹き上げる強風で発達した雪の吹き溜まり。小さな「カール」地形に見える。

416m峰の西側を巻く途中から南西方向に、三角形の丸山龍神宮の山(400m、左)と気無山(415.0m、右)。
![丸山龍神宮の山[左]と気無山[右] 丸山龍神宮の山[左]と気無山[右]](http://img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20210124-J%E4%B8%89%E6%9E%9A%E5%B2%B3k%E4%B8%B8%E5%B1%B1%E9%BE%8D%E7%A5%9E%E5%AE%AE%E3%81%AE%E5%B1%B1%5B%E5%B7%A6%5D%E3%81%A8%E6%B0%97%E7%84%A1%E5%B1%B1%5B%E5%8F%B3%5Dk.jpg)
同じ場所から、西方に函館山(334m)。

次の518m峰を東側から巻いていくと、目の前に三枚岳頂上の一角が見えてきた。

518m峰と本峰の間のコルにある、渡島総合振興局函館建設管理部による河川情報システム三枚岳中継局の建物。

上述のコルから、三枚岳本峰に向かって高度差約140mの直登尾根を登る。取り付き地点にあった、キタコブシの冬芽。

C540の肩まで、距離は短いが結構急な斜面となり、ジグを切って上がっていく。

間もなくC540肩に到着するメンバー。背景の山は、左側(東側)の中腹を巻いてきた518m峰。

小規模な雪庇が発達したC540肩に上がると、三枚岳の頂上が指呼の間にある。最後の休憩をとる。

この場所から北東方向に、北海道最初の一等三角点を誇る古部丸山(691.0m)を望む。すっきりとした山容も魅力的。

11時40分、初めて頂上を踏むメンバー数名を先頭にして頂上到着。会員のYmさん手製の山名標識を背にして、全体写真を撮る(前列右端は単独行の女性)。

頂上は風が弱く、時折り陽が射して暖かい。しばしのランチタイムとする。頂上から眺めた、北隣りの尾札部毛無山(630.6m)。

頂上から南南西方向、三角形の丸山龍神宮の山(400m)の向こうに、アンテナが建つ汐首山(290.6m)と津軽海峡も見えた。
![丸山龍神宮の山[手前]と汐首山[奥] 丸山龍神宮の山[手前]と汐首山[奥]](http://img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20210124-U%E4%B8%89%E6%9E%9A%E5%B2%B3k%E4%B8%B8%E5%B1%B1%E9%BE%8D%E7%A5%9E%E5%AE%AE%E3%81%AE%E5%B1%B1%5B%E6%89%8B%E5%89%8D%5D%E3%81%A8%E6%B1%90%E9%A6%96%E5%B1%B1%5B%E5%A5%A5%5Dk.jpg)
同じく、頂上から恵山と海向山のアンコールショット。恵山の噴煙が良く見えている。
![噴煙を上げる恵山[右] 噴煙を上げる恵山[右]](http://img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20210124-V%E4%B8%89%E6%9E%9A%E5%B2%B3k%E5%99%B4%E7%85%99%E3%82%92%E4%B8%8A%E3%81%92%E3%82%8B%E6%81%B5%E5%B1%B1%5B%E5%8F%B3%5Dk.jpg)
12時15分、頂上を後にする。帰路の林道から、北北東方向に三角形の山が三座並んでいる姿を撮った。函館市木直町地区にある582m峰(右)、578m峰(中)、530m峰(左)で、「右からお父さん山(頭に白髪もあるね)、お母さん山、子供山かな」との提案あり。

ツルウメモドキ。

春の使者、雪まくり。

柔らかい日差しを浴びながら進むメンバー。その影にも春の兆しあり…。

14時2分、林道入り口に到着して下山を終了。林道歩きはやや冗長気味であったが、各方面の展望が得られてあまり飽きなかった。林道入り口近くの道道に駐車スペースが確保できることもあり、今後は三枚岳登山のひとつのコースとして利用したい。
なお、函館市内では新型コロナウイルス感染症が急速に広まっており、1月25日現在で市内の累計感染者は392人と、徳島県一県より多くなっています。このため、当クラブでは2月例会を中止する可能性が高いので、その場合は全会員に会報「しぇら」を早めに郵送して、周知を図ることとします。