2022年05月27日
5月25日(水) 殿様街道(福島町)
快晴の天気に恵まれ、函館市で最高気温27.2℃と今年初の夏日となったこの日、自然部企画として福島町の殿様街道を訪れ、多くの山野草との出会いを楽しんだ。今回は「会創立25周年記念」の第六山行目。参加は24名(会友1名、フリー参加3名を含む)。
車を停めた住川集落跡を10時17分に出発。「砲台跡コース」入り口まで200mほど戻る。振り返ると、残雪をまとった大千軒岳の雄姿が望めた。

舗装道路から、「砲台跡コース」の登山道に入る。

すぐ目に入った鮮やかな黄色の花は、ミツバツチグリ(三葉土栗)。

伸び始めたギンリョウソウ(銀竜草)は、葉緑素を持たない腐生植物。

茎丈を伸ばしてきたのは、サイハイラン(采配蘭)の花蕾か?

お馴染みのユキザサ(雪笹)は、別名アズキナ(小豆菜)。
![ユキザサ[アズキナ] ユキザサ[アズキナ]](//img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20220525-F%E6%AE%BF%E6%A7%98%E8%A1%97%E9%81%93k%E3%83%A6%E3%82%AD%E3%82%B6%E3%82%B5%5B%E3%82%A2%E3%82%BA%E3%82%AD%E3%83%8A%5Dk.jpg)
今回のお目当てのひとつ、イワカガミ(岩鏡)。

イワカガミ4態。花弁はピンク色、薄いピンク色、白色に近い個体など、変化がある。岩場に自生するので名前に「岩」が付き、厚くて光沢がある葉を「鏡」に見立てた。

平坦な尾根道は、まさに緑のトンネル。空気が乾いて暖かく、虫も少ないので、快適に歩いていく。

これもお目当てのイチヨウラン(一葉蘭)。名前は、楕円形の葉を地面近くに一枚だけ付けることから。


砲台跡に到着。箱館戦争の折、新政府軍が土方歳三率いる旧幕府軍を迎え撃つため、明治元年10月末ころに砲台を作り、大砲2門を設置したという。

砲台跡からもほぼ平坦な道を進む。通称「歩くジュークボックス」メンバーの鼻歌も聞こえる。

今回コースの最高地点である251.7mピーク(二等三角点、点名:知内嶺)には、森林管理境界を示す「旧・御料林境界標識」が立つ。その下には「宮」(=宮内庁?)と刻まれた標石が設置されている。

またも、お目当てのサルメンエビネ(猿面蝦根)が登場。花がしっかり開くと、花の中央にある赤茶色の唇弁(しんべん)が、猿の赤い顔に似るという。


幅は狭いが起伏の少ない尾根道に、爽やかな風が抜ける。

木の葉の間から、残雪の大千軒岳を望む。

尾根のC240あたりから福島川(沢)に向かって、つづら折りの下りになる。


道の脇に、数本のヤマシャクヤク(山芍薬)が白くて丸い花をつけていた。

地面からヌッと伸び出したのは、コウライテンナンショウ(高麗天南星)。

薄緑色の野鳥の卵が地上に落ちて割れていた。何という鳥だろうか。

旧松前線の鉄橋跡に到着。松前線は木古内駅から松前駅までを結んでいたが、1988年(昭和63年)2月1日に全線が廃止された。この鉄橋の前後のトンネルは塞がれている。

鉄橋の上で2組に分かれて集合写真を撮る(顔が葉に隠れた人、ごめんなさい…)。


12時20分、福島川上流沢(四十八瀬)の川原で、ランチタイムとする。風がなく虫も飛ばずで、気分良く過ごす。今年は付近の泥地に、羆の足跡は付いていなかった。

12時50分、ランチタイムを終えて復路の「茶屋峠コース」に向けて出発。

茶屋跡の手前に咲いていたルイヨウボタン(類葉牡丹)。葉が、牡丹の葉に少し似ていることから付いた名前という。

茶屋跡の案内標識には「安政四年二月三日 茶代100文」とある。安政4年は西暦1857年の江戸時代末期にあたる。当時のかけ蕎麦の値段は16文(今の価格で300円前後)だったので、茶代100文はかけ蕎麦6杯分(1800円)に相当する。随分と高い茶代だったようだ。

茶屋跡付近を過ぎると、茶屋峠への登りにかかる。

途中、このあたりで最も大きなブナが立っている。樹齢約200年、樹高24m、幹回り335cmとのこと(案内板による2009年7月1日時点の値)。

この周辺の31.2haは「ブナの森百年観察林」に指定されている。ブナの成長と森の移り変わりを100年にわたって観察・記録していくとのこと(2006年4月1日~)。主なブナの根元には番号標識が設置されており、この樹は919番。

茶屋峠の少し手前で見つけたキッコウハグマ(亀甲白熊)の葉。名前は、葉の形が亀の甲羅に、花びらが白熊(はぐま)というヤクの尾の毛に似ていることから。

茶屋峠で、全体集合写真を撮る。

峠からは緩やかな下り道になる。これまでも観察できた山野草が現れ、足取りも軽い。スミレサイシン(菫細辛)の葉はコース沿いにたくさん見られたが、花の写真も一枚。

まもなくゴールというところに、たくさんの白い花を咲かせた、高さ5mほどの樹木があった。

リンゴとよく似た、ズミ(酢実)の花であった。その名のとおり、秋にできる実は苦味や酸味が強いという。

14時8分、車を停めた住川集落跡に到着して、下山を終了した。点呼を取って全員の到着を確認し、挨拶を済ませて車ごとに解散した。
暖かく爽やかな初夏の一日、のんびりゆっくりと歩き、ときどき立ち止まりながら、たくさんの山野草を愛でることができた。当クラブ・自然部ならではの、満足感あふれる「ビスターリ(ネパール語で「ゆっくり、のんびり、ゆるやかに」)」企画であった。
車を停めた住川集落跡を10時17分に出発。「砲台跡コース」入り口まで200mほど戻る。振り返ると、残雪をまとった大千軒岳の雄姿が望めた。

舗装道路から、「砲台跡コース」の登山道に入る。

すぐ目に入った鮮やかな黄色の花は、ミツバツチグリ(三葉土栗)。

伸び始めたギンリョウソウ(銀竜草)は、葉緑素を持たない腐生植物。

茎丈を伸ばしてきたのは、サイハイラン(采配蘭)の花蕾か?

お馴染みのユキザサ(雪笹)は、別名アズキナ(小豆菜)。
![ユキザサ[アズキナ] ユキザサ[アズキナ]](http://img01.naturum.ne.jp/usr/s/a/n/sangakuclub2/20220525-F%E6%AE%BF%E6%A7%98%E8%A1%97%E9%81%93k%E3%83%A6%E3%82%AD%E3%82%B6%E3%82%B5%5B%E3%82%A2%E3%82%BA%E3%82%AD%E3%83%8A%5Dk.jpg)
今回のお目当てのひとつ、イワカガミ(岩鏡)。

イワカガミ4態。花弁はピンク色、薄いピンク色、白色に近い個体など、変化がある。岩場に自生するので名前に「岩」が付き、厚くて光沢がある葉を「鏡」に見立てた。

平坦な尾根道は、まさに緑のトンネル。空気が乾いて暖かく、虫も少ないので、快適に歩いていく。

これもお目当てのイチヨウラン(一葉蘭)。名前は、楕円形の葉を地面近くに一枚だけ付けることから。


砲台跡に到着。箱館戦争の折、新政府軍が土方歳三率いる旧幕府軍を迎え撃つため、明治元年10月末ころに砲台を作り、大砲2門を設置したという。

砲台跡からもほぼ平坦な道を進む。通称「歩くジュークボックス」メンバーの鼻歌も聞こえる。

今回コースの最高地点である251.7mピーク(二等三角点、点名:知内嶺)には、森林管理境界を示す「旧・御料林境界標識」が立つ。その下には「宮」(=宮内庁?)と刻まれた標石が設置されている。

またも、お目当てのサルメンエビネ(猿面蝦根)が登場。花がしっかり開くと、花の中央にある赤茶色の唇弁(しんべん)が、猿の赤い顔に似るという。


幅は狭いが起伏の少ない尾根道に、爽やかな風が抜ける。

木の葉の間から、残雪の大千軒岳を望む。

尾根のC240あたりから福島川(沢)に向かって、つづら折りの下りになる。


道の脇に、数本のヤマシャクヤク(山芍薬)が白くて丸い花をつけていた。

地面からヌッと伸び出したのは、コウライテンナンショウ(高麗天南星)。

薄緑色の野鳥の卵が地上に落ちて割れていた。何という鳥だろうか。

旧松前線の鉄橋跡に到着。松前線は木古内駅から松前駅までを結んでいたが、1988年(昭和63年)2月1日に全線が廃止された。この鉄橋の前後のトンネルは塞がれている。

鉄橋の上で2組に分かれて集合写真を撮る(顔が葉に隠れた人、ごめんなさい…)。


12時20分、福島川上流沢(四十八瀬)の川原で、ランチタイムとする。風がなく虫も飛ばずで、気分良く過ごす。今年は付近の泥地に、羆の足跡は付いていなかった。

12時50分、ランチタイムを終えて復路の「茶屋峠コース」に向けて出発。

茶屋跡の手前に咲いていたルイヨウボタン(類葉牡丹)。葉が、牡丹の葉に少し似ていることから付いた名前という。

茶屋跡の案内標識には「安政四年二月三日 茶代100文」とある。安政4年は西暦1857年の江戸時代末期にあたる。当時のかけ蕎麦の値段は16文(今の価格で300円前後)だったので、茶代100文はかけ蕎麦6杯分(1800円)に相当する。随分と高い茶代だったようだ。

茶屋跡付近を過ぎると、茶屋峠への登りにかかる。

途中、このあたりで最も大きなブナが立っている。樹齢約200年、樹高24m、幹回り335cmとのこと(案内板による2009年7月1日時点の値)。

この周辺の31.2haは「ブナの森百年観察林」に指定されている。ブナの成長と森の移り変わりを100年にわたって観察・記録していくとのこと(2006年4月1日~)。主なブナの根元には番号標識が設置されており、この樹は919番。

茶屋峠の少し手前で見つけたキッコウハグマ(亀甲白熊)の葉。名前は、葉の形が亀の甲羅に、花びらが白熊(はぐま)というヤクの尾の毛に似ていることから。

茶屋峠で、全体集合写真を撮る。

峠からは緩やかな下り道になる。これまでも観察できた山野草が現れ、足取りも軽い。スミレサイシン(菫細辛)の葉はコース沿いにたくさん見られたが、花の写真も一枚。

まもなくゴールというところに、たくさんの白い花を咲かせた、高さ5mほどの樹木があった。

リンゴとよく似た、ズミ(酢実)の花であった。その名のとおり、秋にできる実は苦味や酸味が強いという。

14時8分、車を停めた住川集落跡に到着して、下山を終了した。点呼を取って全員の到着を確認し、挨拶を済ませて車ごとに解散した。
暖かく爽やかな初夏の一日、のんびりゆっくりと歩き、ときどき立ち止まりながら、たくさんの山野草を愛でることができた。当クラブ・自然部ならではの、満足感あふれる「ビスターリ(ネパール語で「ゆっくり、のんびり、ゆるやかに」)」企画であった。