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山楽人2
山楽人2
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2020年12月12日

12月9日(水) バードウオッチング@砂原・鹿部

 12月の自然部企画は、恒例のバードウオッチング。今回はコロナ禍のもとで遠出を避け、近郊の森町(旧砂原町)と鹿部町の海岸で海鳥などを観察した。曇り空ながら風が弱く、見通しも効いて、まずまずの観察日和であった。参加は23名。

最初に、森町(旧砂原町)の砂崎灯台を訪問した。この場所は、北海道でも稀にしか見られない希少種「シロハヤブサ」の飛来地として有名である。入口の舗装道路で、雲間から薄明光線(光芒、一般に「天使の梯子」)が見えた。
天使の梯子

車を乗り入れた砂地の駐車場から振り向くと、四合目辺りまで冠雪した砂原岳(1,112.2m、駒ヶ岳の一座)の姿が見事だった。右端のコブは西円山(544m)。
砂崎から砂原岳

葦原の向こうに、紅白縞が可愛らしい砂崎灯台。
砂崎灯台

小さな砂丘上の組木にトビが2羽。
トビ2羽

砂崎灯台に向かって砂浜を進む。三脚を付けた本格的なフィールドスコープを用意したメンバーのほか、多数が双眼鏡を用意してきた。
砂崎灯台に向かう

西風が卓越する砂浜にできた風紋。前方の砂原岳は、ほぼ南の方角に当たるので、強い風は写真の右から左に吹く(枯れ草も左に傾いている)。
風紋

灯台近くの砂浜を歩くSさん。内浦湾の対岸は室蘭・伊達方面。
砂崎海岸から室蘭方面

室蘭のチキウ岬をズーム撮影すると、突端岩壁の基部が下方に投影して、えぐれたように見えた。手前の船も、背高になっている。軽い蜃気楼現象のなせる業。
チキウ岬の断崖や船が…

それから20分後、蜃気楼現象が発達して、伊達方面の海岸家並が鏡のように下方倒立して見えてきた。下方(ここでは海)が暖かく、上方(海面上の空気)が冷たいときに発現する「下位蜃気楼」で、暖かい日に舗装道路で目にする「逃げ水現象」もこのタイプ。右の山は鷲別岳(911.1m、別名:室蘭岳)。
室蘭の海岸が…

砂崎灯台付近からは、駒ヶ岳山腹に位置する寄生火山状の西円山と東円山を同時に眺めることができる。南東方向に、亀田半島の主だった山も望めた。
西円山~泣面山

砂崎灯台で、砂原岳を背景に全体写真を撮る。
砂崎灯台で全体集合

灯台付近にあった、ハナマスの名残りの実。
ハマナスの名残りの実

帰路、先ほど2羽のトビが留まっていた組木では、4羽に増えていた。
トビ4羽

鹿部町の出来澗(できま)海岸に移動。火山堆積物で構成された高さ15mほどの断崖や大きな岩に、ヒメウがコロニーを作っていた。左側の断崖に、ヒメウの団地。
鹿部町出来澗海岸のヒメウのコロニー

ヒメウは、コロニーからいくつかの編隊に分かれ、沖合へ食餌に出かけていった。
食餌に向かうヒメウ編隊

この場所からは、砂原岳がゴリラや犬、たてがみをなびかせたライオンの横顔に見える。
砂原岳

出来澗漁港に移動したが、海鳥は1羽しか確認できず空振り。南防波堤から駒ヶ岳三座を望む。右から砂原岳(1,112.2m)、剣ヶ峯(1,131m)、隅田盛(892.2m)。左の建物は、ロイヤルホテルみなみ北海道鹿部。
出来澗港から駒ヶ岳

出来澗海岸には、火山噴火時の岩屑(がんせつ)雪崩や降下軽石による地層の縞模様が認められる。下部は1640年(江戸時代初期の寛永17年)の岩屑雪崩と泥流、1694年と1856年の大噴火を経て、上部は1929年(昭和4年)の降下軽石による。1640年の岩屑雪崩では、海岸に押し出した岩屑雪崩によって津波が発生し、内浦湾沿岸で和人やアイヌの700人ほどが犠牲になったという。
出来澗港から火山堆積層

続いて、鹿部町第2の漁港である本別漁港に移動。港内ではカモ類(手前)とカモメのミナサン(奥)が出迎えてくれた。この場所で、オオバン、カイツブリ、キンクロハジロ、シノリガモ、ヒドリガモ、カモメが観察された。
本別港

キンクロハジロの御一行様。
(キンクロハジロ①

「俺はキンクロハジロだぞ!」というような風貌。
キンクロハジロ②

ヒドリガモかな?
ヒドリガモ?

カモメのミナサン。
カモメ

キンクロハジロとカモメ。
キンクロハジロとカモメ

オオバンのお出ましだぁ~。
オオバン

鹿部町から「大沼国際セミナーハウス」に向かう途中、道道43号線から仰いだ剣ヶ峯と隅田盛。
道道43号線から剣ヶ峯&隅田盛

 大沼公園の「大沼国際セミナーハウス」のロビーを借用して、ランチタイムとした。暖房が効いて快適で感謝!大沼に流れ込む宿野辺川の河口や大沼・小沼連絡路のセバットには、鳥類が集結していなかったため、ここで解散・お開きとした。
 今回のバードウオッチングは、かつての八雲町企画のようにオオワシやオジロワシなどは視認できなかったが、種類こそ少なかったものの多くの鳥類を近距離で観察することができた。
  


Posted by 山楽人2 at 00:31Comments(0)登山アウトドア自然観察