2024年09月27日
9月25日(水) 汐首・276峰
汐首山と周辺での山野草探訪は、当会の定番行事になっている。今回も秋の草花と果実の観察を目的に、訪れたことがない276峰まで足をのばした。参加は22名。
函館市汐首町の林道車止めゲート前を9時35分に出発。棲み付いている半野生馬に餌を与えるハイカーが居るので、馬に噛まれる事案が起きていると聞く。餌をやらないでもらいたい。
(青い雨具は落とし物かな。)

林道の脇には、秋の果実や花が次々に現れてきた。[左上]カマツカ(鎌柄)の実は秋に赤く熟して、小さなリンゴのようで甘酸っぱい。[右上]ノブドウ(野葡萄)の実は食用にならない、[左下]ヤマブドウ(山葡萄)の実は酸っぱいが生食できる、[右下]赤色が鮮やかなヒロハテンナンショウ(広葉天南星)の実。

[左上]ミツバウツギ(三葉空木)の実、[右上]ガマズミ(莢蒾)の実は霜が降りる頃になると白い粉をふいて甘くなる、[左下]アキグミ(秋茱萸)の実、[右下]ヤマナシ(山梨)は食用として栽培される和ナシの野生種。

花などは、[左上]ツリガネニンジン(釣鐘人参)、[右上]エゾゴマナ(蝦夷胡麻菜)、[左下]ヤマハッカ(山薄荷)、[右下]フユノハナワラビ(冬の花蕨)。

林道を外れて、C213の三叉路へ向かうショートカットの山道に入る。

三叉路付近は、多くの種類の山野草が花や実を付けていた。[上の二つ]紅白のコハマギク(小浜菊)、[左下]エゾフウロ(蝦夷風露)の花、[右下]エゾフウロの紅葉。

[左上]トウゲブキ(峠蕗)の名残り花、[右上]ウツボグサ(靫草)の名残り花、[左下]ハナイカリ(花碇)の花、[右下]ヒメヤブラン(姫薮蘭)の実。

ウメバチソウ(梅鉢草)の花が、たくさん咲いていた。

馬が歩く道を辿って、287峰に登る。

287峰の頂上近くから、汐首山方面を振り返る。通信施設の塔が二つ見える。

途中で見かけたものは、[左上]二度咲きのエゾヤマツツジ(蝦夷山躑躅)の花、[右上]センブリ(千振)の花、[左下]カマキリ(蟷螂)は秋に産卵して翌年の春に孵化する、[右下]カマキリの成虫は冬を越せない。

287峰の頂上から東方向の展望。蓬内川の谷を挟んで目指す276峰と隣りの292峰、遠くに恵山と海向山が見える。

頂上にある一本の古木。美瑛町にある有名な「セブンスターの木」をもじって、「ゴールデンバットの木」とでも呼ぼうか。

287峰を下がって276峰に向かう林道が分かれる三叉路の周辺に、20頭ほどの半野生馬が群れていた。何頭か、餌をねだるように近づいてきた。

276峰に向かう林道を辿る。

[左上]ヤマグリ(山栗)の実(いが)、[右上]カシワ(柏)の実、[左下]ミズナラ(水楢)の実(どんぐり)、[右下]アオダモ(青梻)の翼果は熟すと風に吹かれて舞っていく。

林道を外れて、送電線下の巡視路に入る。ここでも植物観察に余念がない。

右の樹林の中に付けられた山道を、少し歩く。

送電線下の巡視路に戻る。[上の二つ]トモエシオガマ(巴塩竈)の花、[左下]オオノアザミ(大野薊)の花、[右下]トウゲブキ(峠蕗)の実(綿毛)。

巡視路を登る。先に見える二本目の電柱が頂上の一角。

276峰の緩い頂上を少し過ぎて、東肩から向かいの292峰を眺める。
送電線の下を横切る道はこれまで辿ってきたのと同じ林道で、右の先は弁才町の集落に下がっていく。

南方向を眺める。汐首山三角点の南東にある通信鉄塔が見える。

津軽海峡を航行する貨物船。

276峰の東肩でランチ。

近くの林内に立つブナの木。

276峰を後にして、林の中を少し歩く。サルメンエビネの葉が群落を成していた。

戻る途中の林道から、汐首山方面を眺める。

林道や送電線巡視路で見かけた果実。[左上]ハイイヌガヤ(這犬榧)の実は成熟まで二年掛かるそうだが飴色になると甘味があって生食できる(少しヤニっぽいが)、[右上]マツブサ(松房)の実は黒く熟すと美味しそうだが酸味が強い、[左下]ツルウメモドキ(蔓梅擬)の実は晩秋に黄色く熟して3つに裂け、赤い果肉が現れる。[右下]サンカクヅル(三角蔓)の実は黒く熟すと生で食べられる。

復路も馬の群れを交わす。

帰りの林道で見かけた花や実。[左上]キオン?(黄苑)の名残り花、[右上]カキラン(柿蘭)の実の先端にある黒い部分は花の跡、[左下]センニンソウ(仙人草)は実をつける時期になると羽毛状の「ヒゲ」が生えて、これを風にのせて実を散布させる、[右下]マツムシソウ(松虫草)の花。

オヤマボクチ(雄山火口)の花。

下海岸と遠くに函館山。右下は、林道で見かけたセンチコガネ(雪隠金亀子、雪隠黄金虫)。

林道から函館山が見えるところで集合写真を撮る。

13時30分、林道車止めゲートに到着。挨拶を済ませて、個々に帰路に就いた。
287峰頂上の北西にあるC272の三叉路から276峰まで、会山行として初めての道を辿った。いつもの探訪場所では見かけなかったトモエシオガマの花やハイイヌガヤの実などが観察でき、楽しいコースであった。
函館市汐首町の林道車止めゲート前を9時35分に出発。棲み付いている半野生馬に餌を与えるハイカーが居るので、馬に噛まれる事案が起きていると聞く。餌をやらないでもらいたい。
(青い雨具は落とし物かな。)

林道の脇には、秋の果実や花が次々に現れてきた。[左上]カマツカ(鎌柄)の実は秋に赤く熟して、小さなリンゴのようで甘酸っぱい。[右上]ノブドウ(野葡萄)の実は食用にならない、[左下]ヤマブドウ(山葡萄)の実は酸っぱいが生食できる、[右下]赤色が鮮やかなヒロハテンナンショウ(広葉天南星)の実。

[左上]ミツバウツギ(三葉空木)の実、[右上]ガマズミ(莢蒾)の実は霜が降りる頃になると白い粉をふいて甘くなる、[左下]アキグミ(秋茱萸)の実、[右下]ヤマナシ(山梨)は食用として栽培される和ナシの野生種。

花などは、[左上]ツリガネニンジン(釣鐘人参)、[右上]エゾゴマナ(蝦夷胡麻菜)、[左下]ヤマハッカ(山薄荷)、[右下]フユノハナワラビ(冬の花蕨)。

林道を外れて、C213の三叉路へ向かうショートカットの山道に入る。

三叉路付近は、多くの種類の山野草が花や実を付けていた。[上の二つ]紅白のコハマギク(小浜菊)、[左下]エゾフウロ(蝦夷風露)の花、[右下]エゾフウロの紅葉。

[左上]トウゲブキ(峠蕗)の名残り花、[右上]ウツボグサ(靫草)の名残り花、[左下]ハナイカリ(花碇)の花、[右下]ヒメヤブラン(姫薮蘭)の実。

ウメバチソウ(梅鉢草)の花が、たくさん咲いていた。

馬が歩く道を辿って、287峰に登る。

287峰の頂上近くから、汐首山方面を振り返る。通信施設の塔が二つ見える。

途中で見かけたものは、[左上]二度咲きのエゾヤマツツジ(蝦夷山躑躅)の花、[右上]センブリ(千振)の花、[左下]カマキリ(蟷螂)は秋に産卵して翌年の春に孵化する、[右下]カマキリの成虫は冬を越せない。

287峰の頂上から東方向の展望。蓬内川の谷を挟んで目指す276峰と隣りの292峰、遠くに恵山と海向山が見える。

頂上にある一本の古木。美瑛町にある有名な「セブンスターの木」をもじって、「ゴールデンバットの木」とでも呼ぼうか。

287峰を下がって276峰に向かう林道が分かれる三叉路の周辺に、20頭ほどの半野生馬が群れていた。何頭か、餌をねだるように近づいてきた。

276峰に向かう林道を辿る。

[左上]ヤマグリ(山栗)の実(いが)、[右上]カシワ(柏)の実、[左下]ミズナラ(水楢)の実(どんぐり)、[右下]アオダモ(青梻)の翼果は熟すと風に吹かれて舞っていく。

林道を外れて、送電線下の巡視路に入る。ここでも植物観察に余念がない。

右の樹林の中に付けられた山道を、少し歩く。

送電線下の巡視路に戻る。[上の二つ]トモエシオガマ(巴塩竈)の花、[左下]オオノアザミ(大野薊)の花、[右下]トウゲブキ(峠蕗)の実(綿毛)。

巡視路を登る。先に見える二本目の電柱が頂上の一角。

276峰の緩い頂上を少し過ぎて、東肩から向かいの292峰を眺める。
送電線の下を横切る道はこれまで辿ってきたのと同じ林道で、右の先は弁才町の集落に下がっていく。

南方向を眺める。汐首山三角点の南東にある通信鉄塔が見える。

津軽海峡を航行する貨物船。

276峰の東肩でランチ。

近くの林内に立つブナの木。

276峰を後にして、林の中を少し歩く。サルメンエビネの葉が群落を成していた。

戻る途中の林道から、汐首山方面を眺める。

林道や送電線巡視路で見かけた果実。[左上]ハイイヌガヤ(這犬榧)の実は成熟まで二年掛かるそうだが飴色になると甘味があって生食できる(少しヤニっぽいが)、[右上]マツブサ(松房)の実は黒く熟すと美味しそうだが酸味が強い、[左下]ツルウメモドキ(蔓梅擬)の実は晩秋に黄色く熟して3つに裂け、赤い果肉が現れる。[右下]サンカクヅル(三角蔓)の実は黒く熟すと生で食べられる。

復路も馬の群れを交わす。

帰りの林道で見かけた花や実。[左上]キオン?(黄苑)の名残り花、[右上]カキラン(柿蘭)の実の先端にある黒い部分は花の跡、[左下]センニンソウ(仙人草)は実をつける時期になると羽毛状の「ヒゲ」が生えて、これを風にのせて実を散布させる、[右下]マツムシソウ(松虫草)の花。

オヤマボクチ(雄山火口)の花。

下海岸と遠くに函館山。右下は、林道で見かけたセンチコガネ(雪隠金亀子、雪隠黄金虫)。

林道から函館山が見えるところで集合写真を撮る。

13時30分、林道車止めゲートに到着。挨拶を済ませて、個々に帰路に就いた。
287峰頂上の北西にあるC272の三叉路から276峰まで、会山行として初めての道を辿った。いつもの探訪場所では見かけなかったトモエシオガマの花やハイイヌガヤの実などが観察でき、楽しいコースであった。