2021年11月19日
11月17日(水) 磐石岳(送電線下・西尾根コース)
初冬の自然部企画として、八雲町の上の湯地区と蕨野地区の境界にある里山・磐石岳(ばんじゃくだけ、496.6m)を初めて訪れた。参加は25名。
八雲町落部(おとしべ)地区から道道67号・八雲厚沢部線に入り、銀婚湯温泉の手前から右へ広域基幹林道「盤石岳線」(八雲町管理)に折れる。約0.5kmで無人の盤石温泉「磐石の湯」を過ぎ、林道としては立派な磐石岳トンネルを潜って、林道入り口から約6kmで送電線下の登山口に達する。10時27分、送電線保守点検のための開削道に取り付く。林道から高さ6~7mの急傾斜の土壁が、このコース最大の「難所!」である。ロープをフィックスして安全な登行を確保した。


送電線の下に沿って、501mピークまで刈り払いの保守点検路を辿る。標高差は123m。


刈り払い道には、名残りのエゾノコンギクとキオン(別名:ヒゴオミナエシ)が見られた。


点検路の途中から振り返ると、野田追川を挟んで、鋭角の頂上を持つ砂蘭部岳(左、984.1m)となだらかな横山(右端、928.8m)が望めた。

その左側(西側)には、先日(11月14日)に予定していたが悪天のため中止した小鉾岳(791.7m)の岩峰も見えた。

25分強の登りで送電鉄塔が立つ、稜線上の501mピークに到着。しばらく休憩して展望を楽しんだあと、本峰に向かって稜線を辿り始める。

途中の504mピークに向かう途中、後方(南西方向)に10月24日の会山行で訪れた乙部岳(1016.9m)が見えてきた(こちら)。山頂のレーダ雨雪量観測所のレドームは保守点検の足場により、球形でなく円柱形になっている。

504mピークを過ぎると暫くの間、刈り分け道が不明瞭となり、笹が被さってくる。その手前から南東方向に、駒ヶ岳(剣ヶ峯1131m、砂原岳1112.2m)や濁川毛無山(684.5m)を望むことができた。右端には「近くて遠い」狗神岳(899.5m)も…。

504mピークの下から本峰(496.6m)の間は笹が被っている所もあるが、おおむね歩きやすくなっている。


刈り払い道の所どころに、林野管理者区境の標識が埋め込まれている。


樹林と笹原に覆われた本峰が見えてきた。

本峰に向かう最後の登り。

ツルリンドウの葉と実(実の方は登り口の近くで撮影)。


11時37分、本峰に到着。早速、恒例の全体集合写真を撮る。手だけ参加のメンバーも。

笹原の中に、三角点標識があった。この三等三角点(点名「釜別沢」)は不思議なことに、「全国の三角点など測量基準点一覧マップ」(こちら)に掲載されていない。なぜだろうか。

頂上からの展望をどうぞ。北東方向の足元には、国道5号線から折れてきた八雲町落部地区。

東南東方向に駒ヶ岳の双耳峰。

南東には峩々たる山容の狗神岳(899.5m)。

11時45分、下山を開始。青空を背景にナナカマドの赤い実が美しい。

所どころに、威勢の良いブナの大木が…。

ブナの高木を賑わすツルウメモドキ。

504mピークを登り返した見晴らしの良い刈り払い道で、ゆったりとランチタイム(25分間)。

左前方に砂蘭部岳を見ながら、往路を下る。取り付き点の土壁は、メンバーによってはテープスリングのチェストハーネスを付けてビレー確保を取った。13時10分、全員が林道に降り立った。

林道出口の手前、知る人ぞ知る秘湯の盤石温泉「磐石の湯」に立ち寄って内部を見物する。

気持ち良さそうな湯舟に、やや温めの湯がコンコンと注ぎ込んでいた。足湯を楽しんだメンバーも。

「磐石の湯」の前の林道で簡単に挨拶を済ませて解散し、車ごとに帰函した。

間もなく雪が降り始めようとするこの時期、低山ながら変化があって展望の良い里山で、ゆったりとしたひと時を楽しむことができた。春の妖精が姿を見せる頃にも訪れてみたい山である。
「ばんじゃく」の漢字には、山と林道途中のトンネル、温泉の建物には「磐石」、林道と温泉自体には「盤石」の字が使われている。この経緯を探ると面白いかも知れない。
八雲町落部(おとしべ)地区から道道67号・八雲厚沢部線に入り、銀婚湯温泉の手前から右へ広域基幹林道「盤石岳線」(八雲町管理)に折れる。約0.5kmで無人の盤石温泉「磐石の湯」を過ぎ、林道としては立派な磐石岳トンネルを潜って、林道入り口から約6kmで送電線下の登山口に達する。10時27分、送電線保守点検のための開削道に取り付く。林道から高さ6~7mの急傾斜の土壁が、このコース最大の「難所!」である。ロープをフィックスして安全な登行を確保した。


送電線の下に沿って、501mピークまで刈り払いの保守点検路を辿る。標高差は123m。


刈り払い道には、名残りのエゾノコンギクとキオン(別名:ヒゴオミナエシ)が見られた。


点検路の途中から振り返ると、野田追川を挟んで、鋭角の頂上を持つ砂蘭部岳(左、984.1m)となだらかな横山(右端、928.8m)が望めた。

その左側(西側)には、先日(11月14日)に予定していたが悪天のため中止した小鉾岳(791.7m)の岩峰も見えた。

25分強の登りで送電鉄塔が立つ、稜線上の501mピークに到着。しばらく休憩して展望を楽しんだあと、本峰に向かって稜線を辿り始める。

途中の504mピークに向かう途中、後方(南西方向)に10月24日の会山行で訪れた乙部岳(1016.9m)が見えてきた(こちら)。山頂のレーダ雨雪量観測所のレドームは保守点検の足場により、球形でなく円柱形になっている。

504mピークを過ぎると暫くの間、刈り分け道が不明瞭となり、笹が被さってくる。その手前から南東方向に、駒ヶ岳(剣ヶ峯1131m、砂原岳1112.2m)や濁川毛無山(684.5m)を望むことができた。右端には「近くて遠い」狗神岳(899.5m)も…。

504mピークの下から本峰(496.6m)の間は笹が被っている所もあるが、おおむね歩きやすくなっている。


刈り払い道の所どころに、林野管理者区境の標識が埋め込まれている。


樹林と笹原に覆われた本峰が見えてきた。

本峰に向かう最後の登り。

ツルリンドウの葉と実(実の方は登り口の近くで撮影)。


11時37分、本峰に到着。早速、恒例の全体集合写真を撮る。手だけ参加のメンバーも。

笹原の中に、三角点標識があった。この三等三角点(点名「釜別沢」)は不思議なことに、「全国の三角点など測量基準点一覧マップ」(こちら)に掲載されていない。なぜだろうか。

頂上からの展望をどうぞ。北東方向の足元には、国道5号線から折れてきた八雲町落部地区。

東南東方向に駒ヶ岳の双耳峰。

南東には峩々たる山容の狗神岳(899.5m)。

11時45分、下山を開始。青空を背景にナナカマドの赤い実が美しい。

所どころに、威勢の良いブナの大木が…。

ブナの高木を賑わすツルウメモドキ。

504mピークを登り返した見晴らしの良い刈り払い道で、ゆったりとランチタイム(25分間)。

左前方に砂蘭部岳を見ながら、往路を下る。取り付き点の土壁は、メンバーによってはテープスリングのチェストハーネスを付けてビレー確保を取った。13時10分、全員が林道に降り立った。

林道出口の手前、知る人ぞ知る秘湯の盤石温泉「磐石の湯」に立ち寄って内部を見物する。

気持ち良さそうな湯舟に、やや温めの湯がコンコンと注ぎ込んでいた。足湯を楽しんだメンバーも。

「磐石の湯」の前の林道で簡単に挨拶を済ませて解散し、車ごとに帰函した。

間もなく雪が降り始めようとするこの時期、低山ながら変化があって展望の良い里山で、ゆったりとしたひと時を楽しむことができた。春の妖精が姿を見せる頃にも訪れてみたい山である。
「ばんじゃく」の漢字には、山と林道途中のトンネル、温泉の建物には「磐石」、林道と温泉自体には「盤石」の字が使われている。この経緯を探ると面白いかも知れない。