北斗市の毛無山(750.4m、通称:北斗毛無山)は、かつて中腹の「大石の沼」まで散策路があっただけだったが、2003年に沼から頂上までの登山道が開削された。そのような経緯や森林管轄の関係からか、登山口(C230)から大石の沼(C470)までは北海道森林管理局檜山森林管理署が整備(8月下旬に刈り払い)し、沼から頂上までは山仲間が務めている。今年からは当クラブが名実とも主担当となった。また、昨年までは11月初めに笹刈りを行っていたが、夏前からフキやイタドリ、笹が被って登山道が藪化してくるため、この時期に実施してみることにした。刈り払い機4台を投入し、高山植物の周辺は手で刈る。参加者は当クラブ12名と会友1名、「函館マウンテンクラブ」さんから3名(うち、1名は会友)の計16名。
大石の沼から七合目(C580付近)まで、既に刈り払われていた(当クラブ会員のYさん夫妻の作業に頭が下がる)。しかも、シラネアオイの株などは、しっかりと残されていた。
七合目に到着。写真の手前はYさん夫妻によって笹刈りが済んだ部分、奥はこれから作業を行う登山道。
脇にあったギンリョウソウの群落に見送られて9時50分、頂上に向けて作業を開始した。
刈り払い機1台に4名を付けて4グループを作り、適当な距離間隔を空けてグループ単位で作業を進めていく。いつも遅くまで雪が残る斜面(C615付近)は150cm程に伸びた草藪となっていた。作業をする第2グループのFさん。あとの3人は刈り倒した笹の除去、刈り残した高山植物の周辺や刈りこぼした笹の手刈り、操作担当者のザックや燃料の運搬を担当する。刈り払い機の操作も適宜に交替した。
作業を行っている第4グループ(左側)を、後方から行ってきた第1グループ(右側)の作業道がつながり、追い越して先の作業場に向かうところ。追い越しにあたっては、刈り払い機の操作担当に笛で知らせ、機械を止めるなど安全を確保した。
第2グループも先行作業道とつながり、作業中である第4グループの前に進む。
C710付近まで進むと、頂上まであまり高低差がない、長い稜線に出る。藪は下ほど濃密ではないが、葉だけになった(実を付けたものは分かりやすいが…)高山植物に気を付けながら作業する。
地面を這っていたマイマイカブリを手の平に載せて遊ぶOさん。
苔むしているが太くて邪魔な倒木があった。会友のIさんが、通りやすいように鋸で処理。
頂上が見えてきた。ここの草藪も背が高く伸びていた。その「Before」と「After」をどうぞ。
頂上部を広く刈り払って、13時15分に作業を終了。30分間のランチタイムの後、「高速道路」のような道を意気揚々と下る。
登山道の脇に刈り残したシラネアオイ。実が付いている。
同じく、実が付いたエンレイソウ。
C660付近から見下ろすと、緩やかな尾根の斜面に一筋の明瞭な道が蘇っていた。
C650付近から眺めた北斗市最高峰の二股岳(左の高い山、825.6m)、弥五兵衛岳(中央の黒っぽい山、649.9m)、通称・四九郎岳(二股岳の右奥、759.0m)。画面右奥で頭が雲の中に隠れているのは駒ヶ岳(1,131m)。
五合目に静かに佇む大石の沼。
ギボウシの仲間。
サンカヨウの実。だいぶん色付いてきた。
面白い姿のギンリョウソウの実。
15時35分、国道脇の駐車場に下山終了。K会長と作業指導のWさんからの挨拶を終え、現地で解散した。
今回も会友さんと「函館マウンテンクラブ」さんの協力があり、作業を順調に終えることができた。皆さん、お疲れ様でした。
今回の作業時期の良否については今後の評価になるが、効果が認められればこの時期に笹刈りを行うようにしたい。
なお、春は「桧沢の滝」までの沢に架かる丸木橋の補修を行っている。その時の様子は、
こちらを御覧ください。
また、2019年11月2日に行った登山道整備(笹刈り)の様子は、
こちらをどうぞ。